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『そんな!そんなッ!酷い!なんて酷いっ!そんなにわたくしが憎かったのですレーゲン様ッ!!』
それは、彼がわたくしに子が出来にくくするお茶を飲ましていた事。
『レーゲンンンンンンッ!!あああああああああ!!!』
彼との結婚生活は6年。
中々子が出来ず流産は3回。
周囲から世継ぎが出来ない事を失望され陰で馬鹿にされ何度1人涙を流したか・・・あれ程悩んでいたのに。
『貴方が憎い!憎い!許さないレーゲン!』
報告によると結婚生活最初の2年目は子が出来にくくなるお茶に彼は関与していなかったらしい。
ある日彼はわたくしが王太子妃になった事を妬む令嬢が、メイドを忍ばせそのお茶を密かにわたくしに飲まされている事を知った。
だが彼はその令嬢とメイドを罰する事なく黙認する事にした。
それから彼は自らそのお茶を手に入れ、わたくしをティータイムに誘っては自らわたしのカップに茶を注いで直接飲ませる事にしていたのだ。
『うぅ…っ。そんなに、そんなに早くからわたしくしとの生活に嫌気が差していたのですか!?』
彼は結婚生活2年でわたくしとの子どもを嫌がるようになっていたのだ。
わたくしは彼を支えていると思っていたが彼に嫌われていた。
子が出来ないように直接手を下すほどに・・・。
『ぬぇ見て、悪役王太子妃よ。』
『クスクス、賢い王太子妃なんて呼ばれてたけど結局2人の王太子に逃げられるなんて。』
『エリック様の時はエリック様に非があると思っていたけど、レーゲン様まで王太子妃様を捨てるとなるとねぇ・・・。』
『やっぱり彼女は悪役令嬢だったのよ。』
『違うわよ、今は悪役王太子妃よ!』
『そうだったわね!クスクス。』
周囲の人間には悪女のレッテルを貼られ、優しかった王夫婦は変わり、わたくしを王家を滅ぼす魔女と罵った。
『エリックもレーゲンも貴女のせいで居なくなったのよ!こんな事になるならエリックの時にエリックが言う通り貴女と婚約破棄させてエリックが愛する子と婚約させてあげればよかったのよ!貴女の味方なんかしなければ今頃エリックもレーゲンもここにいたのにっ!!この疫病神!!王家を滅ぼす為に居座り続ける魔女め!!』
『ふんっ、優秀で未来の王妃に相応しいと思いずっとそなたを守り、時には実の息子を廃嫡にして平民まで落としたというのに・・・・・大事な息子達を守れなくして何が王か。我々から大事な息子2人を奪って幸せになれると思うなよ。』
あんなにも暖かく見守ってくれていた陛下と王妃様が軽蔑するような目で冷たくわたくしを玉座から見下ろした。
『レーゲンをどんな手を使ってでも見つけるのだ。レーゲンの子を孕んだメイドとその子どもどんな手を使ってでも見つけろ。そうでなければ貴様を処刑する。一族もろともな。』
陛下の命令でその日からレーゲン様を血眼になって探した。
彼が居なくなったのは結婚6年目でわたくしが22歳の時。
それからずっと彼と彼の浮気相手とその子を探しているけど手がかり一つも見つからなかった。
焦燥するわたくしの姿を哀れに思った王夫婦は彼を探す命令を取り下げた。
そして代わりに・・・。
『エリックを王族に復帰させ、王太子の地位に戻そうと思う。例の茶を飲ませそなたを苦しめたレーゲンの罪の償いとしてそなたには続き王太子妃として過ごしてもらおう。』
『陛下はお優しいからこう言ってますがわたくしは違いますわよ。連れてこなければどうなるかわかっているわね?』
王家の秘密を知っている以上わたくしが解放されることは無い、死を賜る以外に。
王家からの罪の償いとして引き続き王太子妃の地位でいる事を許されたけど、これの何処が償いなのかしら・・・。
2人しかいない王太子を奪ったわたくしが王太子妃であり続けることは罰なのだとわたくしは思った。
『いずれ王となるエリックが王太子として過ごせるようにエリックを支え、エリックの愛する者を側妃として迎えよ。』
『承知、致しました。』
元王太子の第一王子のエリック様がわたくしに婚約破棄を宣言してから15年目。
現在31歳になったわたくし。
15年目にして婚約破棄を宣言してきた元婚約者を迎えにいきます。




