第十八章: 隠された闇の真実1-1
ライトは、底知れない暗闇の中で意識を取り戻しました。「……う、ここは……どこだ? 身体が、凍りつくように冷たい……」重い瞼を開こうとしたその時、暗がりの向こうを一人の人影が横切るのが見えました。「待て……誰だ、そこにいるのは!」ライトが声を絞り出しますが、その影は足を止めることなく、静かに闇の奥へと消えていきました。「待ってくれ……!」手を伸ばそうとした瞬間、強烈な光が視界を刺し、ライトは現実へと引き戻されました。意識は戻りましたが、自由はありません。全身を特殊な拘束具で縛り付けられ、冷たい壁に固定されています。「……目が覚めたか、ライト」目の前に立っていたのは、嘲笑を浮かべた霞忍者でした。「お前か……! 僕の仲間を欺き、聖剣を奪い去った卑劣な奴……!」ライトは憎しみを込めて睨みつけますが、霞忍者は動じる風もなく、冷酷な事実を突きつけました。「喚いても無駄だ。貴様らの計画は完全に崩壊した。残っているのは、行方知れずのお前の妹だけだ。……今、彼女を誘い出すための準備を進めている。その『餌』となるのが、貴様だ」「……無駄だ。あの子は、そんな見え透いた罠に簡単にかかったりしない!」「ほう、果たしてそうかな? 兄の命がかかっていると知っても、彼女が理性を保っていられるかどうか……見物だな」霞忍者はそう言い捨てると、絶望に沈むライトを一人残し、重い鉄の扉を閉めて立ち去りました。大爆発の爆煙が晴れ、荒れ果てた戦場にはライヤとアンガンが満身創痍で立っていました。動揺し、どちらに肩入れすべきか立ち尽くすアーガンの目の前で、先に不気味な笑みを浮かべて立ち上がったのは、闇に包まれたアンガンでした。「……しぶとい奴だ。ゴキブリ並みの生命力だな」ライヤは苦痛に耐えながら、強い眼差しで言い返します。「……あなたを必ず正気に戻してみせるわ!」しかし、その言葉を聞いたアンガンは、狂気じみた大笑い声を上げました。「ハハハハッ! お前、まさか私が『闇に堕ちた』とでも思っているのか?」「……えっ?」次の瞬間、アンガンの影が意志を持つ蛇のように伸び、ライヤの四肢を縛り上げました。「私の正体は、この男の体に憑依した『暗影』のエレメントそのものだ」ライヤの目が見開かれます。「じゃあ……最初から計画的だったっていうの!?」「その通り。核雷様に命じられた時から、私はずっとこの男の体を操ってきた。本物のアンガンなど、数年前、いや十数年も前から深い眠りについたままだよ」あまりに衝撃的な事実にライヤは震えますが、すぐにその恐怖を打ち消しました。「……負けないわ。私は、本物のアンガンさんを救い出してみせる!」「やれるものならやってみろ!」「……喰らえ! 光!!」ライヤが全エネルギーを解放し、眩い黄金の光を放ちました。その強烈な輝きに目が眩んだ暗影の隙を突き、ライヤは光を纏った拳を叩き込みます。「ぐっ……おのれ、いい加減にしろ! 絶望に染まれ、漆黒に堕ちろ!!」暗影が禍々しい黒煙を放ち、ライヤを包み込もうとします。しかし、黒煙を切り裂くように、一筋の鋭い光線が暗影を射抜きました。「なっ……なぜだ!? なぜ闇堕ちしない!? 私の闇に染まったはずだぞ!」暗影の困惑を余所に、ライヤは光を失わない瞳で宣言しました。「心に光が満ちている限り、私は決して染まらない! 聖剣を失っても、私にはまだこの力がある。お兄ちゃんも、みんなも……私は必ず救い出す!!」




