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21本の聖剣の物語  作者: ジャスティン
第2期
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88/94

暗石の絶望1-3

一方、ライトはカイラのナビゲートがないため、城内で迷子になっていました。「カイラ、応答してくれ! ……くそ、繋がらないか」当てどなく廊下を走っていたその時、ライトは聞き覚えのある気配を感じ、足を止めました。「……誰だ?」薄暗い曲がり角から姿を現したのは、禍々しい虚無のオーラを纏った男でした。「ウーミエ……! お前、なぜここに!?」ライトは驚愕しました。かつて世界を破滅させようとした虚無の化身が、なぜ核雷の本拠地にいるのでしょうか。「やあ、ライト」ウーミエは不敵な笑みを浮かべ、空間を切り裂くように現れた転送ゲートへと足を踏み入れました。「何を企んでいる……待て、逃げるな!」ライトは迷わずその後を追い、ゲートへ飛び込みました。視界が開けた先は、城の内部ではなく、街から遠く離れた荒野でした。「ここは……どこへ連れてきたんだ?」「どこでもない。ただ外へ連れ出しただけだ。……見ろ、あそこにお前が探している『聖剣』があるぞ」ウーミエが指差した先には、奪われたはずの数振りの聖剣が突き立てられていました。「取り戻したければ、俺たち三人を倒してみせろ」ウーミエの背後から、かつての強敵・滅炎と粘潮が姿を現しました。「滅炎に粘潮まで……! 正直、勝機があるとは思えない。でも……!」ライトの脳裏に、仲間たちと過ごした記憶が駆け巡ります。出会ってまだ一日の仲間もいるけれど、彼らの瞳に宿る正義の炎を、ライトは信じていました。「頼んだわよ、ライト」カイラとの約束が、彼の胸を熱く焦がします。「……いくぞ。聖龍(せいりゅう)・抜剣!!」滅炎が闘志を焼き尽くす霧を纏い、ライトに襲いかかります。「鏡象龍!」ライトは分身で攻撃を凌ぎますが、そこへ粘潮の不意打ちが飛んできました。「粘潮!」「うわっ……身体が動かない!?」粘液に捕らえられたライトを、二人が嘲笑います。「滅炎、いくぞ。二人の能力でこいつをじわじわとなぶり殺しにしてやる」「ああ、いいぜ」激しい打撃と熱波に吹き飛ばされるライト。「くそ……聖領域!」と叫びますが、虚無の力が支配するこの場では効果が薄く、再び粘液で拘束されてしまいます。「さて、どこまで耐えられるかな? 烈火(れっか)!!」至近距離から放たれた劫火がライトを包み込みました。しかし——炎が晴れた後、そこには傷一つ負っていないライトが立っていました。「……もう、終わりか?」ライトは逆に滅炎の懐へ踏み込み、強烈な一撃を叩き込みました。「僕も、ここからは手加減なしだ。一気に決める……! 聖光・撃!!」九つのエレメントを凝縮した極大の光弾が、ウーミエの胸元へ直撃しました。ウーミエは体を透き通らせ、全ての光を無効化しました。ライトはすかさず肉薄し、近接戦闘を仕掛けますが、あらゆるエレメントを無効化する虚無の力に阻まれ、次第に防戦一方へと追い込まれていきます。「……見てみろ。お前の後ろには誰もいない。たった一人で戦う姿は実に無様だ」「ふん……そんな小細工、僕には通用しない!」ライトは言い返しますが、ウーミエはさらに残酷な言葉を重ねました。「そうか? では、もっと面白い話をしてやろう。……お前の母親についてだ」「僕の母さん……? 何を言ってるんだ、僕は生まれた時から孤児だったはずだ!」「ああ、そうだ。お前は両親に捨てられた。なぜなら、お前の母親は『裏切り者』だったからだ。彼女は核雷と手を組み、仲間を売った。お前の父親はそれに耐えかね、お前を師匠に預けて姿を消したのさ。……私は、その現場を見ていた」「嘘だ……出鱈目を言うな!!」ライトの心が激しく揺れ動きます。ウーミエの言葉は、彼の魂の奥底に鋭い楔を打ち込みました。「お前のエレメントの根源には、常に『裏切り』の二文字が刻まれているのだよ」「だまれ……死ね!! 聖光・撃!!」怒りに我を忘れたライトが、猛烈な一撃を放ちます。しかし、それこそがウーミエの狙いでした。「くく……いい反応だ。揺らいだか」その瞬間、野外に突き立てられていた聖剣たちが、ライトの負の感情に共鳴し、不気味に輝き始めました。「時間、怪盗、煙霧……さらに遠くから響く闇と光……」聖剣たちが集い、新たな「核(コア)」が形成されます。しかし、それは祝福ではなく、ライトを飲み込む呪いのような激痛でした。「あああああぁぁぁぁぁぁぁッ!!」ライトは頭を抱え、絶叫しました。やがて痛みが収まった時、彼の瞳から光が消え、冷酷で無機質な「何か」がその体を支配していました。「……抜剣」ライトの口から漏れたのは、本人のものではない、凍てつくような声。ウーミエはそれを見て、満足そうに口角を上げました。「ほう……面白い。ついに第三段階か」

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