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21本の聖剣の物語  作者: ジャスティン
第2期
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自我の音色1-3

誰もいない平地へと移動した二人。ライトとメイジウの間に、緊張した空気が流れます。「お兄ちゃん、私が計時をするわね。……準備はいい?」「ああ。いつでもいいよ」「いくわよ……抜剣!」「抜剣!」二人の聖剣が月光を反射し、激突の火蓋が切られました。「楽声舞台の人形たち、彼を捕らえて!」メイジウが操る人形たちが一斉に襲いかかりますが、ライトは冷静に踏み込みます。「源力・五連撃!」一瞬の閃光。ライトの超速の斬撃が、人形たちを瞬時に粉砕しました。「なら、これはどう? 霊楽声!」「なっ……!?」突然、ライトは自分の体が目に見えない糸で操られているような感覚に陥りました。「さあ、私の言う通りにするのよ……」「くっ……お断りだ……! 僕は……僕が犯人じゃないことを、自分自身で証明してみせる!」ライトは精神を研ぎ澄ませ、強引に呪縛を振りほどきました。「私の術を破るなんて……!」「はあああッ!」ライトは空高く跳躍しました。メイジウはすかさず音波の刃を放ちますが、ライトは空中で体勢を立て直します。「X・源力斬!」音波を真っ向から切り裂き、爆発の煙が周囲を包みます。「消えた!? ……どこよ!」「源力•オーブ!」煙の向こうから、巨大なエネルギー弾が飛来します。「破軍歌姫!」メイジウは六つの音響兵器を展開し、音爆でエネルギー弾を相殺しました。しかし、視界が晴れた瞬間、ライトはすでにメイジウの背後に音もなく現れていました。「しまっ……!」メイジウは間一髪で振り向き、剣でライトの一撃を受け止めます。鍔(つば)競(ぜ)り合いの中で、メイジウは戦慄していました。(これが本当にあのライトなの……? 動きが速すぎる。攻撃の一撃一撃が重くて、本気のライトがこれほど恐ろしいなんて……。でも、私もここで引き下がるわけにはいかない!)「いけ、苗狐楽!」召喚された二匹の狐がライトに飛びかかりますが、ライトは源力の波動でそれらを弾き飛ばしました。「ふふ……隙ありよ。苗狐楽!」ライトは紙一重で回避しましたが、激しい攻防に二人は肩で息をしています。「メイジウ……次で最後にしよう。一撃で、勝負を決めるぞ」二人は、最後にして最大のエレメントを聖剣に注ぎ込みました。「いくぞ! 源力・真斬撃!」ライトは、光そのものと化したような速さで突進します。「苗狐楽!」対するメイジウも、持てる全ての音波を凝縮した一撃を放ちました。しかし、激突の直前、ライトは自らの体を純粋なエネルギーへと変換する「源力化」を敢行。物理的な質量を持たない光の残像となって、メイジウの音の刃をすり抜けました。「なっ、何……!?」「受けてくれ……これが、自分を証明するための一撃だ!」一瞬の静寂の後、目も眩むような衝撃が辺りを包み込みました。……土煙が収まると、そこには肩で息をしながらも、清々しい表情で立ち尽くす二人の姿がありました。「……ふふ、あはは! ライト、やっぱりあなたは凄いわね……」メイジウは力なく笑い、膝をつきました。「いや……僕だって、道場にいた頃は君とまともに打ち合うことさえできなかったんだ。君の旋律は、本当に鋭かったよ」ライトもまた、極限まで消耗した体で剣を収めました。メイジウは深くため息をつき、静かに空を見上げました。「……負けたわ。認めざるを得ない。あなたは、やっぱり私の知っている『あの頃のライト』のままだった」彼女の瞳から、核雷が植え付けた冷たい闇の光は完全に消え去っていました。「……詳しい話は、地下基地(ベース)に戻ってからにしましょう。今は一刻も早くここを離れないと!」ライヤが周囲を警戒しながら、緊張した面持ちで促しました。「ああ、分かっている」ライヤたちは急いで地下基地へと戻りました。「離してよ!」とメイジウが苦痛に顔をゆがめて抵抗します。「ごめんね、緊急事態だったから。長居して敵に見つかるのが怖くて、こんな『誘拐』みたいな真似になっちゃった」ライヤは淡々となだめますが、ライトは少し心配そうです。「……こんな風に連れてきて大丈夫かな?」「平気よ。カイラさんなら理由を話せば分かってくれるわ」地下基地の重厚な扉が開きました。「カイラさん、ただいま戻りました」「ええ、おかえりなさい。……あら、一人増えているようね?」ライヤがメイジウを縛っていた拘束を解きました。「さあ、メイジウ。もう喋ってもいいわよ」「もう! セリフを忘れちゃうところだったじゃない!」メイジウがライヤを睨みつけます。「相変わらず根に持つタイプね」とライヤが肩をすくめると、メイジウは真剣な表情で作戦室の中心へ歩み出しました。「……いろいろあったけれど、これだけは言わせて。ライトと決闘して分かったの。私が追い求めるべきは、自分自身の『声』だったって。もう誰にも操られないわ。たとえ記憶を書き換えられても、私の魂の旋律(こえ)までは奪わせない」その言葉を聞いたカイラは、満足そうに頷きました。「なるほど……それがあなたの『心の結界(スイッチ)』だったのね。自分を取り戻してくれて嬉しいわ。……でも、他の仲間たちはまだ闇の中。ライト、彼ら全員の目を開かせることができるのは、あなただけよ」「僕に……?」「ええ。あなたにしかできないことが、きっとあるはず」「……自信はないけど、全力でやってみるよ」ライトが決意を口にしたその時。メイジウは背後に「誰か」の気配を感じ、ハッと息を飲みました。地下基地の張り詰めた空気は、一瞬にして別の意味での「修羅場」へと変貌しました。背後から音もなく忍び寄ったのは、ニヤけ顔のリンヤでした。「……やあ、お初にお目にかかる。俺はリンヤ。今まで見てきた中で、君が一番美しい女性だよ。もし良ければ、二人でじっくり語り合わないかい? きっと、これ以上ない素敵な関係になれると思うんだ」あまりに唐突な口説き文句に、メイジウは引き気味に即答しました。「えっ、あ……ごめんなさい。私、もう好きな人がいるから」「そんなあぁぁッ! 少しは検討してくれてもいいだろ!? 俺は実力もあってイケメンなんだぞ、考え直してくれよ!」「いえ……結構です」無様に縋り付くリンヤを見かねて、ライヤが冷ややかな声で割って入りました。「……その好きな人って、どうせアーランでしょ?」図星を突かれたメイジウは、頬を赤くしながらも強気に言い返しました。「そうよ! それが何か? まさか、あんたが彼を奪おうっていうの?」「別にいいじゃない。どうせ今のあんたの実力じゃ、彼には不釣り合いなんだし」「な、なんですって!? あんたこそ、自分の方が相応しいって言いたいわけ!?」そこからは、まさに「女の戦い」の独壇場でした。一方はずる賢い狐、もう一方は気高い鹿のように、火花を散らして睨み合います。「この狐女! いい加減諦めたら? そんなに長い間一緒にいて、告白もできなかったくせに!」ライヤの容赦ない言葉が突き刺さります。「そうよね、あんなに会っていないんだもの。きっと彼はあんたのことなんて忘れてるわ。さっき戦ったときだって、ただの『標的』としか思われてなかったんじゃない?」二人の背後から立ち上る凄まじいオーラに、ライトは一歩、また一歩と後ずさりしました。「……女同士の戦争っていうのは、核雷と戦うより恐ろしい気がするよ……」

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