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21本の聖剣の物語  作者: ジャスティン
第2期
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自我の音色1-2

地下基地では、明日の作戦に向けて最終確認が行われていました。「リンヤとヤオヤオがあなたをバックアップするわ。ライヤもずっとそばにいる。私は遠隔モニタリングで、聖剣が保管されている場所をナビゲートするから」カイラの言葉に、ライトは力強く頷きました。「分かった。約束するよ、必ず聖剣を取り戻してくる」「ありがとう……。それじゃあ、決行は明日。今夜はしっかり休みましょう」しかし、その夜。ライトとライヤは、静かに基地を抜け出しました。「ねえ、ライヤ……見つかったりしないかな?」「大丈夫よ。カイラさんが作ってくれたこの『広域遮蔽センサー』を身に着けていれば、敵の探知はもちろん、ある程度の衝撃波や戦闘音すら都市の監視網から完全に隠蔽できるわ。だから少し派手に動いたとしても、核雷に気づかれる心配はないのよ」

ライヤはいたずらっぽく微笑むと、ライトの手を引いて夜の街へと駆け出しました。「行きましょう、お兄ちゃん! 屋上からこの街を見てほしいの。表面上は忌々しい場所かもしれないけど……でも、ここは本当に美しい街なんだから」二人は建物の屋上へと駆け上がりました。そこから広がる景色に、ライトは思わず息を呑みました。「……見て、お兄ちゃん。これが淵雷(えんらい)の夜景よ」ライトは、眼下に広がる眩いネオンの海を見つめながら呟きました。「……正直に言って、この街の大きさは尋常じゃないな。僕たちのいた神垣市とは全然違う。あそこは古き良き伝統が残る街だったけど、ここはテクノロジーの塊だ。……でも、どこか息が詰まるような圧迫感を感じるよ」ライヤもその言葉に深く頷き、遠くを見つめました。「ええ。もうずいぶん帰っていないけれど……。ここの市民たちは、核雷を疑ったりしないわ。彼は完璧に『善き指導者』を演じているもの。カイラさんも言っていたわ、下手にパニックを起こせば核雷が何を仕出かすか分からないって。だから、今は潜伏して合わせるしかないの」「この街には、他にもまだエレメントの使い手たちが隠れているのかな」「ええ、きっといるはずよ」ライトはふと思い出したように、妹に問いかけました。「……そういえばライヤ、『奇跡の剣』の伝承を聞いたことはあるか?」「ええ……二十一振りの聖剣がすべて集った時、奇跡の剣が顕現する。それは無限の元素を操る力を与えてくれると言われているわ」「無限の、元素……」「そう。でも……それは世界を破滅に導く引き金にもなり得る。私が知っているのはそれくらいよ。昔、お師匠様の部屋でこっそり資料を盗み見ただけだから」ライヤはそう答えて視線を逸らしましたが、ライトはその横顔に微かな動揺を見逃しませんでした。「ライヤ……何か隠していることがあるんじゃないか?」ライヤは夜風に吹かれながら、視線を足元に落とし、震える声で告白し始めました。「お兄ちゃん……覚えてるかな。昔、私が師匠と大喧嘩したときのこと。あの頃の私は自分の力が早くに目覚めたことが自慢で、一刻も早く外の世界で修行したかった。でも師匠は『お前はまだ幼すぎる』『わがままだ』『資格がない』って、私を認めてくれなかった。……私は反発して、何も言わずにあの場所を飛び出したの」ライトは、遠い記憶を掘り起こすように頷きました。「……噂には聞いていたよ。君がいなくなる直前、僕の部屋に来てくれただろう? 寝ぼけていたけど、君の後ろ姿がぼんやり見えた気がしたんだ」「ごめんなさい、わがままで……。あんな形でいなくなって、師匠が許してくれるなんて思ってもみなかった。でも……今、師匠が捕らえられているのを知って、胸が締め付けられるの。すべては核雷の筋書き通りだった。ウーミエを解き放ち、お兄ちゃんを巻き込み、聖剣を集めることも……」「ああ、そうだね……。えっ? 待って、今『ウーミエ』って言った? 奴がどう関わっているんだ?」ライヤは真剣な眼差しで兄を見つめ返しました。「そうよ。核雷はウーミエの『虚無のエレメント』を利用して、封印された聖剣を呼び起こそうとしているの。二十一振りの聖剣を揃えるための重要な鍵として、奴はウーミエの力を意図的に解き放ったのよ」

「なんだって......!? 本当なのか!?」

ライトの脳裏に、あの破壊の化身であるウーミエの姿が浮かびました。核雷が聖剣を手に入れるためだけに、それほど危険な存在を解き放ったという事実に、ライトは戦慄を覚えました。

「そうね。でも、私たちは情報を受け取ることしかできなかった。干渉したくても、祈ることしか……。ところでお兄ちゃん、これまでに修行を終えた仲間は誰がいるの?」ライトは、かつての顔ぶれを指折り数えました。「僕、チーラン、チーディ、アーガン、ビンチェン、アーグアン、メイジウ、アーラン、そしてジェンシャンだ」「ジェンシャンって……?」「僕の親友だよ。彼は『記憶』の元素の使い手なんだ」ライトはこれまでに起きたこと、そしてジェンシャンが自分を鼓舞してくれたことをライヤに語り聞かせました。「そうだったのね……お兄ちゃん、辛かったでしょう」「ああ。でも、彼がいたから僕は立ち直れた。……さあ、夜も更けてきた。基地に戻ろう」帰り道、静まり返った路地裏を歩いていたその時、ライヤが鋭く足を止めました。「お兄ちゃん、気をつけて! 殺気……ううん、エレメントを感じるわ!」「……私よ」暗い小路の奥から、静かに姿を現したのは梅玖メイジウでした。「メイジウ! そこで何をしているの?」ライヤが警戒して問い詰めますが、メイジウの瞳には先ほどまでの狂気はありませんでした。「ライト、私と決闘しなさい」「決闘だって?」ライトは戸惑いました。つい先ほどまで自分を殺そうとしていた仲間が、一人で目の前に立っているのです。「ええ。いつからか、私たちは誰かの言いなりになって、言われるがままにあなたを追ってきた。ずっと頭が割れるように痛くて、自問自答していたわ。これが本当に私の声なのか? あなたを追うことが私の目的なのかって。でも、さっきやっと分かった。私が本当に追い払うべきなのは、私の中に響く『邪悪な音』だったんだって」メイジウは聖剣を構え、真っ直ぐにライトを見つめました。「でも、それだけじゃ足りない。あなたが、私の知っている『あの頃のライト』のままなのか、それを確かめたい。……私自身の本当の心を取り戻すための戦いよ。受けてくれる?」「……でも、他の仲間たちが来たら」「心配しないで。今は私一人よ」ライトはメイジウの瞳の奥に、かつての優しい旋律が戻りつつあるのを感じ取りました。「……分かった。やろう、メイジウ」

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