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21本の聖剣の物語  作者: ジャスティン
第1期
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真実の声1-3

アーガンが頷き、ふと思い出したように尋ねた。「彼女の聖剣(せいけん)、まだ道場に置いたままだよな?」「……俺が取ってくる。お前ら二人はここで待ってろ。戻ったら一緒に動くぞ。もうバラバラになるのはナシだ、何が起きるか分からないからな」アーグアンはそう言い残すと、疾風のごとく道場へと引き返していった。その背中を見送りながら、ライトがぽつりと零した。「アーグアン、すごく真剣だな……」「当然さ。彼女を助けたいっていう気持ちは、誰よりも強いはずだからな。……なんて言ったら怒られるか」「はは、冗談だよ。アーグアンの人柄は信じてる。俺を導いてくれた時も、まるで頼れる年上の兄貴分みたいだったし」「待て待て、アーグアンはお前より一つ年上なだけだぞ?」「えっ……そうなの?」ライトが驚いている間に、時が過ぎた。「――戻ったぞ!」アーグアンが聖剣を手に合流する。「よし、全員で行こう!」「……あの人は待たなくていいのか?」ライトが辺りを見回して尋ねる。「誰のことだ?」「さっき、こっちに来るのが見えたんだ」アーグアンは少し眉をひそめた。「……確かに協力は必要かもしれないが、俺はまだ奴を完全には信じきれない」「でも、彼は俺の命の恩人なんだ。悪い人には見えないよ」ライトの言葉に応えるように、あの神秘の忍者が音もなく姿を現し、三人と合流した。ライトは歩み寄り、問いかける。「あの……あなたの名前を教えてもらえませんか?」アーグアンは、以前は声を聞いたはずの彼がなぜ今は黙り込んでいるのかと不審に思った。謎の忍者は一切声を発さず、ただ静かに佇んでいる。すると突然、再び彼らの脳内に直接メッセージが流れ込んできた。そのメッセージは、脳内に直接響き渡った。『俺が先陣を切る。残りはお前たちに任せたぞ』「分かった!」その言葉を合図に、謎の忍者は無数の鏡(かがみ)を召喚した。それぞれの鏡から自身の分身が飛び出し、呪音の元素(じゅじゅつげんそ)が支配する会場を破壊し、混乱に陥れる。呪音の元素はそれを見定め、不敵に笑った。「憶者(おくしゃ)か……。いいだろう、私と遊んでみるか!」アーグアン、アーガン、そしてライトはその隙を突き、会場の奥へと潜入した。しかし、そこには呪音に操られた群衆、そしてチーディとビンチェンが立ち塞がっていた。「くそっ、道を塞がれたか!」「ここは俺に任せろ! お前とライトは先に行け!」アーガンが叫ぶ。ライトが「でも、この人たちは……」と躊躇すると、アーガンは力強く答えた。「できるだけ傷つけないようにやる! 早く行け!」チーディとビンチェンがアーガンに襲いかかる。「自分から飛び込んでくるとはな。なら容赦はしないぞ!」アーガンが元素の力を振るい、周囲の岩石を操って自分たち三人を包み込むように壁を作った。「これで邪魔は入らないな」しかし、目の前のチーディとビンチェンは一言も発せず、まるで傀儡(くぐつ)のように虚ろな表情を浮かべている。「おい、二人とも何か言ったらどうだ!」返答はない。「……はあ、仕方ない。力ずくで目を覚まさせてやるよ。抜刀!」『凍結狼煙(とうけつろうえん)!』『神亀戦甲(しんきせんこう)!』『火の斬撃(ひのざんげき)!』一方、準備室へと続く廊下では、チーランがアーグアンとライトを待ち構えていた。「ライト、この剣とコアを持っていけ。……ここは俺が食い止める」「本当にか?」ライトが不安げに問うと、アーグアンはチーランを見つめた。「ああ、任せろ。……チーラン、知ってるか? 俺は今まで一度もお前に勝ったことがない。だから今回も、お前とは戦わない」その直後、チーランの攻撃がアーグアンを襲う。「……くっ! 操られていても、その威力は微塵も(みじんも)衰えてないな。いいだろう、俺は守りに徹してやる!」ライトは一人、メイジウが閉じ込められている準備室へと辿り着いた。「メイジウ!」「……ライト? なぜここに」「助けに来たんだ!」「……もう遅いわ。私は無力な人間よ。あんな奴に簡単に弄ばれて……」メイジウは自暴自棄に、力なく答えた。「そんなことない! 夢を持つのは素晴らしいことだ。誰も君を嘲笑したり見下したりなんてできない。しっかりするんだ! チーランから聞いたよ、君がどれだけ努力して訓練してきたか。……俺にはその記憶はないけれど、君がこんなことで挫けるのを、俺は許さない!」「……あなたには分からないわ。何も失ったことがないあなたには。天真爛漫な私は、歌が好きだと思い込んでいた……でも、結局は何をやっても失敗ばかり。私には、得意なことなんて何一つないのよ」「……失うことなら、俺も経験した。力を失い、自分には何の価値もないと思い知らされた。でも、ある人が教えてくれたんだ。『信念』を持てって。俺だって、元素の力がなければ何者でもないと思っていた。ただ闇雲に突き進むことしかできなかった。……こういう心のこもった話をするのは得意じゃないけど、君には自分の道を選ぶ権利がある。聖剣を手にすることさえ恐れなかった君が、どうしてやり直すことを恐れるんだ? 君には元素の力がある。コアもある。そして……聖剣だってあるんだ!」メイジウはライトを見つめながら、かつて出会ったある人物のことを思い出していた。それは、遠い日の大切な記憶。一人の少年が、彼女にこう言ったのだ。「いいじゃん、歌。すごく上手だよ」「そうかな? えへへ、本当はね、私、歌手になりたいと思ってるの」「なら、なればいいじゃないか」「でも、私には使命があるから……」メイジウが俯くと、少年は真っ直ぐに彼女の目を見て続けた。「使命と夢は、両立できるものだよ。問題は、それを君がどう受け入れるかだ。たとえどんなに小さなステージだって、そこで歌えば誰かが君に気づいてくれる。少なくとも、一歩前進したことになるんじゃないかな?」「そうなのかな……」「ああ。……俺は、最強の忍者になって君を守ってみせるよ」その言葉に、当時のメイジウは顔を赤らめた。

【現在】目の前のライトの姿が、記憶の中のあの少年と重なり合う。「……あの時の言葉、忘れてなかったんだ」メイジウの瞳に、わずかに光が戻り始めます。ライトを見つめるメイジウの脳裏に、かつての記憶が鮮やかに蘇っていた。それは、今と同じように自分を励ましてくれた、ある少年との思い出。「悪くないね。……っていうか、すごく上手だよ、歌」「そうかな? えへへ。……本当はね、私、歌手になりたいの」「だったら、なればいいじゃないか」「でも、私には果たさなきゃいけない使命があるから……」そう俯くメイジウに、少年は笑ってこう言った。「使命と夢は、両立できるものだよ。問題は、君がそれをどう受け入れるかだけだ。たとえどんなに小さなステージだって、歌えば誰かが気づいてくれる。少なくとも、一歩前進したことになるだろ?」「そうなのかな……」「ああ。……俺は、最高の忍者になって君を守ってやるよ」少年の言葉に、当時の彼女は顔を赤らめたものだった。――回想から引き戻されたメイジウの瞳には、目の前のライトの姿が、あの時の少年と重なって映っていた。「さあ、行こう。皆が君を待っているんだ」ライトが力強く手を差し伸べる。メイジウはその手をしっかりと握り返し、迷いを振り払うように顔を上げた。「……ええ。抜剣!」その頃、街の外れではウーミエ、滅炎、粘潮の三人が、呪音の元素と憶者の戦いを高みの見物と決め込んでいた。「なあ、なんで俺たちは手出ししねえんだよ。退屈で死にそうだぜ」滅炎が不満げに吐き捨てた。ウーミエは冷めた視線を戦場に向けたまま、淡々と答える。「焦るな。……呪音は、もうすぐ敗北する」粘潮もその言葉に同意するように、くすくすと笑いながら続けた。「まあ、そうでしょうね。あいつは精神を操ることには長けているけれど、純粋な破壊力(ダメージ)は皆無に等しい。……ましてや、あの憶者にいいように引き回されているようではね」呪音の元素と憶者の対戦。「……大人しく私の言うことを聞いたらどうだ?」呪音の元素が苛立ちを隠さず吐き捨てる。しかし、記憶の忍者は冷静に思考を巡らせていた。(奴に実体がない以上、『改写』や『幻象鏡』は通用しない……。今は防戦に徹しながら、あいつらが準備を整えるまでの時間を稼ぐしかないな)「鏡子剣(きょうしけん)!」憶者が無数の鏡の剣を召喚し、次々と射出する。「ええい、くそっ! なぜそう何度も剣を投げつけてくるんだ!」呪音の元素は実体を持たないものの、絶え間なく繰り出される鏡の破片による攻撃に防戦一方(ぼうせんいっぽう)となり、精神支配の術を集中させる隙を与えられない。控え室から飛び出したメイジウの瞳に、もう迷いはなかった。彼女は聖剣を掲げ、魂を込めた旋律を奏でる。「助力楽(じょそうがく)!」戦場に眩い“楽光環”が展開され、光の音輪が仲間たちを包み込む。その神聖な響きは、街を覆っていた呪音の霧を瞬時に浄化し、皆の洗脳を解いていった。一方、石壁の中で戦っていたアーガンは、傷だらけになりながらも耐え抜いていた。その目の前で、チーディとビンチェンの瞳に光が戻る。「えっ……何が起きたんだ?」「俺は一体……」「……やっと、目を覚ましたか」アーガンは安堵したものの、体力の限界を迎え、その場に倒れ込んだ。

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