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21本の聖剣の物語  作者: ジャスティン
第1期
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真実の声1-2

「お前たちというやつは……!」「いやあ、すみません師匠!」コンサート会場の控え室。「さあ、いよいよ最高のショーが始まるわよ」マネージャーが声をかける。「メイジウ、戻ったのね。……それで、どうだった? 忍者を引退すると伝えて、いよいよ本番を迎える今の気分は?」「……とても嬉しいはずなのに、なんだか胸がざわつくの。きっと、私に捨てられたことを聖剣(せいけん)が怒っているせいね」メイジウが答えると、マネージャーは言い放った。「名を成したいのなら、もう一つの身分は捨て去らなければならないわ」「分かっているわ。……子供の頃からずっと訓練を積んできたのは、あらゆる難関を乗り越えて聖剣を手にするためだった。まさか、こんな形になるなんて……」「余計なことを考えるのはおやめなさい。もうすぐ、もうすぐであなたの夢は叶うのだから」マネージャーの言葉に、メイジウは不安げに問いかけた。「……でも、みんな本当に私のことを好きになってくれるかしら?」「ええ、間違いなくね。……さあ、もう遅いわ。明日に備えて寝なさい」「ええ……」メイジウは自室に戻り、ベッドに横たわった。マネージャーに才能を見出された時のこと、初めてステージに上がった時のことを思い返す。『皆さん、こんにちは。メイジウです。今日はこの歌を歌います。気に入ってもらえると嬉しいです』歌い終えた後の観客の反応は上々だった。『素晴らしい歌声だ』『最高じゃないか』けれど、あの時見た観客たちの笑顔は、どこか奇妙で、不気味なほどに歪んでいた気がする。……でも、深くは考えなかった。私は自分の夢を追いかけられるのだと、そう信じていたから。ついに、コンサート開演の時間がやってきた。「……じゃあ、行ってくるよ」ライトは不安げな表情で告げた。「ええ、いってらっしゃい」仲間たちがライトを送り出す。彼が会場の中へと消えていくのを見送ってから、ビンチェンが口を開いた。「……本当のことを言えば、俺たちは忍者なんだから潜入して入ることもできる。ライトに黙ってて本当にいいのか?」「いいのよ。あの子なら、きっと分かってくれるわ」チーランが答える中、チーディが辺りを見回して尋ねた。「それはそうと、アーグアンとアーガンはまたどこへ行ったんだ?」「さあ……知らないわよ」「えっ? お前の隣にいたんじゃないのか?」「私に聞かないでよ!」チーランはそっけなく答えた。「……始まるぞ。俺たちも早く中へ入ろう」ビンチェンの言葉に促され、三人は会場へと向かった。一方、準備室ではメイジウが熱心に発声練習を続けていた。そこへマネージャーが歩み寄ってくる。「素晴らしい歌声だわ……! さあ、準備はいい? すぐに始まるわよ」「……ええ。行ってくるわ」メイジウは不安を押し殺し、光の溢れるステージへと足を踏み出した。その頃、アーグアンとアーガンは物販エリアで食べ物を買うために列に並んでいた。「……なぁ、なんで俺まで一緒に並ばなきゃいけないんだ?」アーグアンが呆れたように尋ねる。「決まってるだろ、俺たちは親友(マブダチ)じゃないか」アーガンが当然のように答えた。「ったく、お前には参るよ……。ほら、コンサートが始まるみたいだぞ」「おっ、マジか」コンサート会場。「皆さん、こんにちは! 新人のメイジウです。この場所でツアーを開けること、本当に光栄に思っています」ステージに立ったメイジウの声に、客席からは次々と声が上がる。「あの子が例の歌手か?」「なんて綺麗な声なんだ……」観客たちは口々に賛辞を贈っているが、メイジウの緊張は高まる一方だった。しかし、視界の端にライトの姿を見つけた瞬間、彼女は不思議と冷静さを取り戻していく。「……これは、私が自ら作り上げた曲です。皆さんに届くことを願って」パチン、と指を鳴らす音が響き、会場の照明が落ちる。しかし、歌い始めるよりも先に、客席から笑い声が漏れ聞こえてきた。……なぜ? まだ何も歌っていないのに、どうして皆笑っているの?突然、罵声が響き渡った。「下手くそだな、お前の歌なんて!」「そうだ、その声、聞いてるだけで反吐が出るぜ!」「顔も平凡だし、パッとしないわね」「コネで上がってきたんだろ、どうせ!」さっきまで絶賛していたはずの観客たちが、一瞬にして態度を翻した。「違う……そんなことない!」メイジウが激しく動揺して叫ぶ。再び照明が点いた時、彼女が目にしたのは、前回のコンサートと同じ――あの不気味で詭異な(きいな)笑みを浮かべた群衆だった。「あなたたち、一体どうしちゃったの……!?」メイジウの声が、恐怖で震え始める。その時、ゆっくりと拍手をしながら一人の男が歩み寄ってきた。「……本当に、自分の歌声が素晴らしいとでも思っていたのか?」現れたのは、あのマネージャーだった。「どういう意味……?」「私の正体に、疑問を抱かなかったのか?」「正体……? あなたはマネージャーでしょう?」「確かにそうだが、今の私の体には『呪音(じゅおん)』の元素が宿っているのさ」「呪音の元素……!?」メイジウが驚愕する中、男は嘲笑を浮かべて続けた。「お前を唆して(そそのかして)忍者の身分を捨てさせ、初舞台の客席を操ってお前の望む言葉を囁かせたのも……すべてはこの私が仕組んだことだ」あまりの事実に、メイジウは呆然(ぼうぜん)と立ち尽くした。「そんな……なんてこと……!」その時、一本の氷の矢が放たれ、メイジウの足元を凍りつかせた。「なっ、動けない……! この氷、まさか……」見ると、そこにはビンチェン、チーディ、そしてチーランの三人が立っていた。「あなたたちまで、どうして……!? 操られているの!?」「お前の仲間たちは、最後までお前が引退するのを止めようとしていたが……運の悪いことに、準備室で私に見つかってコントロール下に入ったのさ。聖剣もコアもない、助けてくれる友もいない。お前は本当に無力だな」マネージャー――呪音の元素が宿った男は冷酷に言い放つ。「私は……何一つ、役に立たない……」メイジウが絶望に打ちひしがれ、崩れ落ちようとした時、男はさらに追い打ちをかけた。「そうだ、お前は何の価値もない。そのアイドルという夢も、この私が粉々に砕いてやろう。……おい、こいつを閉じ込めておけ。さて、次はこの街をじっくりと拝ませてもらうか」遠くからその異変を察知したアーグアンとアーガン。「アーグアン、どうする!?」「俺にも分からない……」その時、突如として二人の脳内に、ある強烈な「記憶」が直接植え付けられた。「……どうやら、俺たちをあの場所へ呼んでいるみたいだな」空はいつの間にか暗く沈み、呪音の元素に操られた人々が、まるで人形のように街を巡回し始めていた。アーグアンとアーガンが記憶に導かれた場所へと辿り着くと、そこにはあの謎の忍者が立っていた。「お前は……あの時の!」アーグアンが叫ぶ。遅れて、異変を追ってきたライトもその場に駆けつけた。謎の忍者は彼らと視線を合わせると、すぐさま背を向けた。そして、立ち去り際に自身の「記憶」の力を使い、三人の脳内に直接いくつかのメッセージを刻み込んで消えた。謎の忍者が残したメッセージは、彼らの脳内に鮮明に響き渡った。『この街は今、呪音の元素に支配されている。奴を倒すには、今は休戦し、力を合わせるしかない。そして音の忍者――お前たちの仲間を救い出すんだ。皆を救うには、彼女の浄化能力(じょうかのうりょく)が必要不可欠だ。だが、彼女は今、囚われの身となっている。呪音の元素は、すでに三人の忍者をもその手中に収めている……』メッセージが途切れると、アーグアンは隣にいるライトに疑問をぶつけた。「ライト、お前はどうやってあそこから逃げ出してきたんだ?」「……パフォーマンスが始まる直前、急に頭の中に『記憶』が流れ込んできて、どこかへ行けって命じられたんだ。でも、行ってみたけど何もなくて……。不審に思って会場に戻ったら、もう雰囲気が一変してた。明かりが消えた瞬間、メイジウと呪音の元素が話しているのを聞いたんだ」ライトは沈痛な面持ちで言葉を続けた。「正直、聞いてるこっちまで心が痛くなるような内容だった。あんな大勢の前であんな酷いことを言われるなんて……彼女にとって、どれほどのショックだったか……」「俺たちも同感だ。だけど、まずは彼女を助け出さないとな」

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