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21本の聖剣の物語  作者: ジャスティン
第1期
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21/81

紅蓮の激闘1-2

一方その頃――ライト。ライトは勢いよく扉を蹴破った。「ジェンシャン!! 無事か!?」薄暗い室内で、縛られていたジェンシャンが顔を上げる。「……俺は、大丈夫だ」ライトはすぐに駆け寄り、ロープをほどく。「怪我は? どこかやられてないか?」「かすり傷くらいだ。平気だよ」ジェンシャンは立ち上がりながら、ライトを見つめる。「……なあ、ライト」「どうした?」「どうやってここが分かった?」ライトは少し首をかしげる。「分からない。でも……」拳を握る。「探してる時、急に頭の中にこの場所が浮かんだんだ」「まるで、誰かが教えてくれたみたいに」ジェンシャンは一瞬、言葉を失う。「……そうか」短い沈黙。ライトは気づかないまま言う。「とにかく、ここから出よう」「うん」外へ出ながら、ライトが振り返る。「チーディと連絡が取れない。変貌の居場所、分かるか?」ジェンシャンは首を振る。「俺をここに閉じ込めた後、すぐにどこかへ行った」ライトは歯を食いしばる。「くそ……」空は不穏に揺れている。「一旦戻るしかないな」「……ああ」二人は急ぎ足で、その場を後にした。灼熱の砂漠―― 変貌は高らかに笑う。「はははっ! お前の技は全部、俺に克制されてるんだよ!」チーディは歯を食いしばる。(どうする……このままじゃ不利だ)変貌は周囲を指さす。「見ろ。ここは砂だらけだ。炎の燃えるものもない。どうやって俺を倒す?」その瞬間、チーディの目が光る。「……砂か」変貌が水を呼び出す。「水!」だがチーディは構える。「火炎斬!!」まず、広範囲に炎を放つ。猛烈な熱風が砂を巻き上げ、巨大な砂嵐を作り出す。視界が遮られる。変貌の水流は、砂に阻まれ拡散する。「なっ……!?」その隙を突く。チーディが一直線に踏み込む。中心から噴き上がる炎の噴泉。そして―― 溶解(ようかい)するほどの一撃。「火炎斬!!」直撃。「ぐああああああ!!」変貌は正面から喰らい、悲鳴を上げる。「熱い……溶ける……!」その身体が崩れ、形を失う。

人の姿が歪み、やがて霊魂のような形へと変わる。ふわりと浮かぶ、不安定な存在。チーディは聖剣を構え直す。その時―― 遠くから、ゆっくりと歩いてくる人影があった。人影はゆっくりとチーディの前まで歩み寄った。チーディは目を見開く。「……あんたは!」以前、自分を救ったあの人物。「ははっ、ちょうどいいところに来たな。一緒にこいつを仕留めるぞ!」だが、その人物は何も言わない。ただ、霊魂のように揺らぐ変貌へと手を伸ばす。次の瞬間―― 闇のような力が広がり、変貌の存在を吸い込み始めた。「なっ……!? お前、何をしている!」変貌の霊体が歪み、引き裂かれるように消えていく。「やめ……!」完全に、消失した。チーディは一歩踏み出す。「お前……殺したのか!?」その人物は静かに笑う。「ははは。これで一つ、また“集まった”」「集まった……?」「お前では倒しきれなかった敵を、俺が片付けてやったんだ。礼くらい言ったらどうだ?」チーディは歯を食いしばる。先ほどの変貌との会話が頭をよぎる。――殺してもいい存在なのか?「確かに、あいつは人を殺した。でも……他に方法があったはずだ」男は肩をすくめる。「最善の方法は一つだ」その瞳が冷たく光る。「――俺の力として利用すること」チーディの背筋に、冷たいものが走った。その人物は、ゆっくりと剣を掲げた。黒く、深淵(しんえん)のような刃。チーディの瞳が見開かれる。「……それは聖剣!?お前、元素力を持っているのか?」

男は静かに笑う。「そうだ。俺は虚無元素――ウーミエ。」「虚無……?それは師匠が封印されたと言っていた元素じゃないのか!」「案外、よく知っているな」「無駄話はやめろ。戦う気なら相手になる!」ウーミエの口元が歪む。「手加減するなよ、炎の忍者」チーディは踏み込む。「炎ノ斬撃!」炎を纏った刃が一直線に振り下ろされる。だが―― 金属音。ウーミエは軽く受け止めた。「……っ!」チーディは即座に連撃へ移る。横薙ぎ、突き、回転斬り。しかし。ウーミエはすべてを読んでいるかのように、最小限の動きでかわす。「どうした? 炎の大师」チーディは歯を食いしばる。「炎ノ噴射!」灼熱の炎が噴き上がる。だがウーミエの周囲で炎は歪み、力を失う。燃えているはずの炎が、まるで“存在を否定”されたかのように揺らぎ、消える。「……効かない?」ウーミエは淡々と言う。「無意味だ」次の瞬間。黒い剣が閃く。ウーミエは一歩踏み込み、チーディへと斬りかかった。チーディは咄嗟に聖剣で受け止めた。刃と刃が噛み合い、火花が散る。押し合いの最中、チーディは叫ぶ。「なぜ元素を集める!」ウーミエは静かに答えた。「決まっているだろう。この世界を創り直すためだ」

「創り直す……?」「今の世界は混乱しすぎている。変革の時だ」その瞬間―― ウーミエが低く呟く。「百の鎖(むかでのくさり)。」チーディの体に、見えない鎖が絡みつく。「……っ!?俺の火附魔(ひふま)が……消えた!?」ウーミエは冷笑する。「封じた」次の瞬間。重い拳がチーディを直撃する。轟音。チーディは岩へ叩きつけられ、砂煙の中へ倒れ込む。「……終わりだ。つまらん」ウーミエが背を向けた、その時。「……待て!」足音。チーディが、ふらつきながら立ち上がる。ウーミエがわずかに目を細める。「まだ立つか」チーディは血を吐きながらも笑う。「俺は……火系忍者、チーディだ。こんな程度で倒れるかよ」「ほう……」「死ぬとしても……お前を倒してからだ!」チーディは再び突進する。二人の聖剣が激突する。金属音が砂漠に響き渡り、火花が夜空を焦がす。「炎ノ噴射!!」炎が放たれる。だが―― ウーミエは静かに呟く。「黒淵(こくえん)。」炎が吸い込まれる。そして―― 黒く変質した炎となって、チーディへ返された。「ぐっ……!」黒炎がチーディを包み込む。チーディは黒炎を紙一重でかわし、そのまま跳躍した。

「炎ノ爆破!!」ウーミエの頭上で炸裂する灼熱の衝撃。砂漠が震える。ウーミエは軽く着地し、口元を歪めた。「……やるな」チーディは間髪入れず叫ぶ。「炎狮子召喚!!」烈焰の獅子が現れ、無数の火球が降り注ぐ。ウ一ミエは空を見上げた。「その技か。なら――新しい力を試してみるか」次の瞬間。降り注ぐ火球が、ひらひらと舞う―― 木の葉へと変わった。「……綺麗だろ?」チーディの目が見開かれる。ウーミエは静かに剣を振るう。「無効斬(むこうざん)。」空間が歪み、虚無の刃が走る。チーディも叫ぶ。「火炎斬!!」だが―― 自分の炎が、徐々に薄れていく。燃え上がるはずの炎が、存在ごと削られていく。「燃えろ……! 燃えろよ!」「無意味だ」炎が、溶けるように消えていく。「なんでだ……!?」チーディは歯を食いしばり、最後の踏み込みを見せる。刃が交差する。――その一瞬。チーディの一撃が、ウーミエの腕をかすめた。黒い血が、わずかに滲む。ウーミエはその傷を見つめ、そして笑った。「……解封してから初めての傷だ」「何がおかしい」ウーミエの瞳が細まる。「この時代の継承者など、大したことはないと思っていた」砂漠の風が吹き抜ける。「だが……お前は違う」

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