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第9話 焔

読んでいただきありがとうございます。睡魔に襲われて危なかったです

 宿に帰ると、くるみさんは俺たちの部屋で一人編み物をしていた。

「おかえりなさい、外はどうでしたか?」 


 夕飯までまだ時間はあるし、一人で留守番をしていたくるみさんに、俺はさっきの龍焔寺での和尚の話と、昇龍山の大クモ伝説を聞かせてあげた。


「大クモと娘の話は、私も聞いたことがあります、若い娘が二人も犠牲になって、お気の毒ですわ」

 古文書に書かれていた話だ、雨乞いだの生贄だのの話は昔話にはごまんとあるが、死んでしまう展開はやっぱり気持ちのいいものではない。


「古文書では大クモ伝説になぞらえていますが、実際は、両親による隣町のお金持ちとの政略結婚に利用されそうになった長者の娘が、他の娘を身代わりに差し出して、自分は思い人と手に手を取って行方をくらました、というのが本当の話です」


 なんじゃそら。

「じゃぁ、娘さんたちは犠牲になってないってことですか、今でも生きてると?」


 俺がそう言うと、くるみさんと、離れた場所で壁にもたれてスマホをいじっていたナダさんまでもが「は?」と言った顔で俺を見た。


「――な訳ないですよね……」

「何言ってんだお前?」

 はははっ、ホント何言ってんだ俺、いつの時代の話だと思ってるんだ、いくらご長寿超人でも、今も生きているわけないじゃないか。


 天寿を全うしたかは知らないけれど、でもその時は死なずにいたって事で、それはそれで良かったんじゃないか。


「訳わかんねぇこと言ってねぇで、風呂入るぞ」

「あ、はいっ!」

 ナダさんがそう言って立ち上がったので、俺も付いていくことにした。


 もうすぐ日が沈みそうだ、今日も夕飯の前に先にお風呂だ、たんすの引き出しに、昨日着た浴衣が洗濯され綺麗にたたまれて入っていた、それを持ってナダさんの後を追う。


「ただいまー」

 男湯と書かれた暖簾に手をかけた時、ひなたちゃんの元気な声が聞こえてきた、帰りはいつもこの時間なんだね。


「おかえりー、今日はお客様が見えているから手伝って」

「はーい」

 パタパタと軽やかな足音がして、あぁ、ひなたちゃんは今日も元気だ。


 昨日と同様、ナダさんのグロテスクなドクロの入れ墨と立派な脇腹の傷を見ながら、ヒノキのお風呂に癒される。


 湯船は今日も気持ちいい、空気が綺麗だ。

 あぁ、このまま大クモとかも、平和に解決すればいいのに。


 ――心の中で強く思った事だから、口に出していたかもしれないとの自覚はある、でもナダさんは何も反応してくれなかった、ただ青と赤のコントラストが綺麗な空に、一つだけ浮かんだ小さな光をいつまでも見つめていた。いや、もしかしたら星なんかどうでもよくて……。


 お風呂から上がると、ひよりさんとひなたちゃんが食事の支度を進めてくれていた。

 今日も豪華な夕飯が出来ていた、毎日こんな豪華な食事で、宿泊代は大丈夫なのかと思いながらつい頬が緩む、食べ盛りだお腹すいた。


 次々に運ばれてくるのは、籠に入れられた黄金色の天ぷらに、煮物や焼き魚などの色とりどりの食材が美しく盛られた可愛い小鉢が並び、その横には一人釜に入った釜飯、具は松茸だいい香りがする。青い燃料に火がともされた寄せ鍋には野菜と豆腐と湯葉、そして四人の真ん中にはドドンとお刺身船盛!


「……?」

 これは、デジャブってやつか?全く同じメニューを俺は昨日どこかで見たような……。


 配膳を終えて、「ではごゆっくりお過ごしください」と、ひよりさんとひなたちゃんが部屋を後にした。


「ね、ねぇナダさん?」

 恐る恐るナダさんの顔を窺うように声をかけてみる、ナダさんはそんな俺を無視するかのように箸を取り手を合わせて言った。


「今日も美味しそうじゃねぇか、お前らも気にせず食え!」

 ナダさんはいつも以上に力強い笑顔なので、俺はこれ以上何も言えなかった。


 昨日と同じメニューだというのは突っ込んではいけない事なのか、このお宿の定番メニューなのかもしれない。


 サクラさんもくるみさんも、美味しそうに頬張り始めたので、俺も気にせず今日も美味しくいただきます、流石に今日は鯛のお頭を突きにいかなかった。


 その後は平和な夜が来て、暖かいお布団でおやすみなさい。



 ――今まで頑張ってきたおかげで、念願だった潜水艦のクルーに選ばれた俺は、岸壁の高台に上って海を見下ろす、地図で見るような地形がくっきり見えて綺麗だなと思っていたら、潜水艦の中に案内されて、今日からこの畳の部屋が俺の指令室、綿のような雨雲をかき分けて進むとシャワー室があって、入ろうかと思ったら着替えが無い、何で着替えが無いのかと言うと、コアラ男が主催のマンションの入居式をすっぽかしてしまったからだ――。

「やっべー、パーティがあったの忘れていた!」


 ……何だ夢か。っつか、なんて意味の解らない夢、何だよコアラ男って。


 夢だったとはいえヤバいと思ってびっくりして目が覚めたせいで、まだ心臓ドキドキしてるよ、コアラ男が世界中のコアラを代表して参加する、それはそれは大事なパーティだった、それをすっぽかしてしまうなんて、世界中のトドを代表して謝れって、やかましいわ。


 今何時なんだろう、外はまだ暗い。

 月明かりが漏れている部屋、もぞもぞと寝返りを打つと、隣の布団はもぬけの殻だった。


 あれ、ナダさんトイレかな?と思ったが、部屋の入り口横にあるトイレからは人の気配を感じない。

 こんな夜中にお風呂か?いやそんな筈はないよな。


 じゃぁどこに行ったのか、もしやこんな夜中に大クモ退治⁉

 クモは夜行性だから大いにありうる、大丈夫なのか、心配になってきた。とりあえず俺もトイレ。


 立ち上がって電気のスイッチを見つけて、それでもナダさんは何処にもいなくて、トイレを済ませて、外の様子をうかがってみた。


 隣はくるみさんとサクラさんが眠っている部屋のドアが見える、そこは付き当たりの静かな廊下、皆寝静まって静寂と月明かりに包まれている、そして首を階段側に向ける、二つの空き部屋、その向こう、階段の下からほのかに、オレンジ色のあかりに包まれていて――。

 え?

 オレンジのあかりって何だよ、一階から漏れてくる灯りがやたら明るいからって……


 電気が付いているのか、それにしてもオレンジの灯りって、しかも小刻みに揺らいで、まるで

 火事じゃないのか⁉


 大声で叫んだつもりが上手く声にならなかったかもしれないが、そんな事を考える余裕もなく、無我夢中で走り階段を降りた、そこにはオレンジの炎が、奥の部屋からその触手を伸ばそうとするかの如くのたうっている。


 全身の毛穴が音を立てて開き六十億の細胞が瞬間に沸き上がった、怖いなんて言っていられない恐怖なんて感じない、炎が這い出るのと逆行して火元と思われる部屋に飛び込んでいった。


 早く火を消さなきゃ!皆は無事なのか‼ひよりさんは‼ひなたちゃんっ‼


 そこはもう扉は焼け落ちて焔が床を覆いつくしていた、そして、その炎の中に猛然と立っている人影が見える、あれは紛れもなく――ナダさんだ。


 ナダさんが燃え盛る炎の中に立っている、炎は瞬く間に天井を駆け回り、世界のすべてを劫火の海に沈めんと叫び声をあげる。そんな中でナダさんは静かに床の一点を見つめるように、俺に背を向けて立っていた。


 異様な光景だった。

「ナダ、さん……?」


 その声に気付いて、ナダさんがゆっくりと振り返った。

「トド……⁉」


 ナダさんは俺がここに来たことに驚いたあと、少し困ったような表情を浮かべて俺を見た、その背後では、力尽きた柱や壁の一部が炎となって舞い踊り、今にも建物を取り込もうとさらに火力を上げて踊り狂う。


 その時、メキメキと嫌な音を立てて炎に包まれた大きな柱が俺たちを押しつぶさんとの勢いで倒れてきた、ヤバイ!死ぬ!


 その瞬間俺の後ろから俺の首に巻きつかんとする腕があった、とっさのことで抵抗する間もなく、関節がちょうど俺の喉元に来たかと思うとそのままスリーパーホールドを掛けられた時にはもう視界が真っ黒になって――。


 ……。

 目が覚めたら朝だった。


 外はもうすぐ明るさを取り戻そうとしている、まだ寝不足感は否めないが暖かい布団から上半身を起こしてうんと背伸びをしてみた、体中がバキバキいってる。


 横を見れば、布団を蹴りあげて浴衣をはだけだし、割れた腹筋を見せびらかしながら爆睡しているナダさんがいた。暖房が効いていなければ速攻で風を引くやつだ。


 変な夢を見た、あまりにもリアルでまるで本当にこの旅館が火事になったかのようなリアルな火事の夢だった。


 リアルだった割には、炎の熱さは感じなかったよな、俺は何処も火傷していないし、あそこで火だるまになっていてもおかしくないナダさんが、今こうして呑気に眠っているし。


 だるい体を布団から立ち上がらせて広縁の窓に向かう、カーテンを少しだけ開き外にそびえるヒノキの森を眺めた。


 群青色の空にゆっくりと光がまじりあって色をまとってゆく、闇に包まれた山が溶ける、今日はどんな一日になるんだろう。


大殿筋(だいでんきん)!」

「ひゃぁぁ!」


 音もなく近づいて、俺の背後に立ったナダさん、両手で思い切りケツを掴まれた。

「今日はえらく早起きじゃねぇか、眠れなかったのか?」

 さらに揉まれた。


「ちょ、や、止めてくださぁ、よぉぉ」

 寝起きの割には、かなりの握力で揉みしだかれる俺のケツ、気持ちよさを通り越して痛い。


「朝っぱらから色っぽい声出してんじゃねぇよ、襲うぞ」

「朝っぱらから変な声を出させるようなことしないで下さい!襲わないで下さい‼」


「トドナダなかよしー」

 いつの間にか、朝食を待つ和テーブルにサクラさんが居て、俺たちの様子をニコニコしながら見つめていた。


 ビックリした、いつからいたんだろう、どこから見ていたんだろう。

「お、おはよう、サクラさん、今日も早いね……」


「うん、サクラおきるのはやいの」

「くるみはまだ寝てるのか?」

 ナダさんがサクラさんに尋ねながら、テーブルの前に座る、片肘を立てて長い足を見せびらかしながら。


「うん、くるみねんね」

 それにしてもよく眠る人だ。


「もうすぐ朝ごはんですし、起こしてきましょうか?」

 座り込む前に、ついでだからと言うと、ナダさんは。


「あー、やめとけ、昨日の事もあるし疲れてるんだ、そっとしておいてやれ」

「そうですか……って、昨日何かありました?」

 くるみさんが疲れるような事……思わずヤボな事を想像してしまった。


「今日の朝ごはんは何だろうな、サクラ」

 ナダさんが俺の質問に答えてくれないのは、答える価値すらない下らない質問の時と、答えたくない都合の悪い時のふたパターンがあるようだ。


 その後やって来た朝ごはんは、昨日と同じメニューだった。ひよりさんもひなたちゃんも、何事もないかのように配膳を整え終わると、恭しく下がって行った。


 今夜のごはんも同じものだったりして。

「それには深いわけがあるのです、申し訳ありませんがご理解ください」

 なんだ、理由があるのなら仕方ないな。美味しいから文句は言うまい。


「それでナダさん、今日は何処に行くつもりですか?」

 朝食も食べ終わり、特にする事も無くなったので、ナダさんに今日の予定を尋ねてみた。


 サクラさんは、ナダさんのカバンからスケッチブックを取り出している、お絵かきがしたいのだろう、ナダさんもそれを察してクレパスを用意してあげている。


「そうだな、とりあえず気になるところがいくつかあるから、そこへ行ってみる」


 質問に答えてくれた、けど、気になるってどういう意味だ、クモ退治がらみの危険な場所なのかな、だとしたら付いていってもいいのかな。


「サクラ、今日はずっとここに居ろ、くるみを見ていてやってくれ」

 ナダさんは、サクラさんの前にしゃがみこんで、優しく頭に手を置きながらそう言うと、サクラさんも可愛く「はーい」と答える。


 今度は俺の方を見て「お前はどうする?」と聞いてくるので、俺はしばらく考えてから「行きます」と答えた。


 ナダさんが行こうとしている場所は、危険かどうか行ってみないと解らないし、危険じゃないに越したことは無いのだけれど、もし危険な場所だとしたら俺は足を引っ張ってしまうかもしれない、でももしかしたら何か役に立てるのではないかとも思うし、どっちにしてもここで静かに帰ってくるのを待つだけというのも嫌だった。 


「何難しいこと考えてやがる、そんな怪しい場所に行くわけじゃねぇよ」

「ですよね」


「お嬢さん二人の事は心配いりません、でもくれぐれも気を付けてくださいね」

「解りました、よろしくです」


 サクラさんとまだ寝ているであろうくるみさんを置いて俺たちは宿を後にした。

 今日は坂を下りずに、宿の裏から山の中へと入っていける細い山道へと入っていった、どこに行くんだろう、聞いたら答えてくれるかな。


「それで、どこに行くんですか?」

「大クモが封印されていた祠を見に行こう」

 ナダさんは珍しく俺の質問に答えてくれる。


 封印されていた祠は昇龍山の中腹辺りにあるという、壊されたりしない限り大クモが逃げ出すはずはないという話だが、そこで何かわかるかも。 


 空は冬の到来を感じさせるような少しどんよりとした薄雲がかかっていて、風が無いだけましだけれどやっぱり今日も寒い。


 人一人通れるような細い道だけれど、どうやらここもハイキングコースらしい、小さな木の看板が見えた、さすがハイキングコース、山道だが整備されていて歩くのも楽だ。


 ――と思っていたのは、ハイキングコースを進んでいた時までで、ちょっと道にそれた?と思ううちにみるみる道がなくなり、天まで伸びた木が太陽を遮り、まだ午前中のはずなのにうす暗い山の中へと入ってゆく。

 凸凹岩を登り草をかき分けかき分け、紅葉を楽しむ余裕もなくなり息が上がりゼーゼー言いながらそれでも頑張って、でもまるで遭難者のような状況になりながら祠に着いたときは、お気に入りのスニーカーが泥だらけになっていた。  


 ナダさんの靴も泥だらけだったが、かっこいいブーツなので洗えばすぐ綺麗になるのだろう、悔しい。

 祠は、俺の腰くらいの高さしかない小さなものだった。


 木を組んで作られたその祠は、雑草に覆いつくされて湿気で苔むし、しかもコースからかなり離れた、誰も知らない場所。間違えて迷い込んだとしても、そうそう気付かれまいと思うような場所に造られていた。


 その祠が倒れていたのだ、そのせいで扉が開かれ中に祭られていたと思われる石が転がり出ていた。

 何とも無残な姿。


 大人の頭ほどの大きさの、ごつごつしたジャガイモみたいな石にはしめ縄が掛けられ、白い紙――御神木とかによく巻かれている白い紙を縦に長く折ったやつ、ナダさんに聞いたら紙垂というそうな――がぶら下げられていたが、それも転がった拍子にぐしゃぐしゃになっていた。

    

 この石の下に、かの大クモが封印されていたという。


 誰がこんなことを、もしかすると大クモが自ら封印を、と思ったが。しかしそのクモが自力でこの石をどかせるのは不可能だと言った。


 だったら第三者の可能性が大きい、いまさら犯人探しをするつもりも無いが、心無いいたずらだったなら、本当に酷いことをする。


 故意にやったとしたら、もっと酷い話だ。

 とにかくこのままではいけない、俺も一緒にせーので祠を起す、足場をしっかりさせて、壊れたところがないか見まわしてみる。


 扉もちゃんと開閉出来るしどこも異状はなさそうだが、問題はこの石だった紙垂をもう一度作り直してもらわないといけないらしいが、それはあの和尚にやってもらえばいいとナダさんは言った。


 ナダさんは、神聖な石から注連縄を外したあと、もう用済みとばかりにその石を蹴飛ばした。

蹴とばされた石はごろごろと転がって草むらの中に消えていった。


「ちょ、いいんですか、そんな神聖な石を⁉」

 だからって探しに行けと言われれば、うっそうとした森の中、それはそれで嫌だけど……。


「あの石は、たまたまそこにあった石だったんだよ、適当な重ささえあれば、漬物石でもハナ肇の銅像でも蓄音機に耳を傾ける犬の置物でも、大クモを封印さえできればなんだってよかった」


 あの石に神様がいる訳じゃねぇ、ナダさんはそう言って注連縄は大事に持っている、そっちのほうが大事なのだそうだ。

 私の~祠の前で~泣かないで下さい~そこにクモはいません、どこか行っちゃいました~

「何変な歌うたってやがる!」

「うわぁ、ごめんなさい!」


 とりあえず祠は直せたけれど、中にいたはずの大クモはどこかに逃げてしまってその姿が見えない。ナダさんの見解は、クモの妖怪はその土地に執着しているものが多いから、どこか遠くに行ってしまったとは考えにくいとの事。


「じゃぁ、今もこの山の中にいるって事なんでしょうか?」

「そうかもしれねぇな」


 ただでさえ気配を感じないのに、山の中に潜んでしまえば、鬱蒼とした木々が生い茂るこの山の気にてられて、ますますその行方を追えなくなってしまうんだそうな。


「大変なんですね」

「あぁ、大変だ」

 特にこの山はハイキングコースだって併設されている、もし一般市民が大クモ妖怪と遭遇してしまったら。


「大変な事になるだろうな」

「そんな他人事みたいに……」

「だからそうなる前に倒さなきゃいけねぇ」

「どうやってですか……?」

「……」


 これ以上ナダさんを追い詰めるのはよそう。俺には何もできないのだから。

「あ、あんなところに池があります」


 話題をそらせて気分を変えようと思いながら辺りを見渡すと、向こうに池があるのが見えた。

 池と言うより雨水がたまってできただけの小さな沼かもしれない、辺りは獣道すらなく誰からも気付かれなさそうな、不気味な沼。


 ただの興味本位だけで近づいていく、ナダさんは遠くから「ガキかお前は」とあきれたような声。

 いいんだもん、おこちゃまですから。


 ナダさんが「じゃぁ俺はこの辺りを見回してくるわ」と言いながら別の場所に行ってしまった、逃げた大クモの遺留品でも探しに行ったのだろうか。


 なので俺はそんなナダさんの邪魔をしてはいけないと思い、この沼で遊んでいようと思った。


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