37話 ライデン・エリスVSドラゴンロード・ブラックドラゴン
読者の皆様、作者の大森林聡史です。
この度は、この小説を気にかけていただきありがとうございます。
よろしければ、内容もお読みいただけると幸いです。
宜しくお願い致します。
37話
ライデンとエリスは、ブラックドラゴンに股がった、ドラゴンロードと睨みあった。
ドラゴンロードは、鋼鉄よりも硬い、闇の鉱石で出来た馬上槍と、同じく闇の鉱石で出来た、円形の盾を持っていた。
ブラックドラゴンは、全長3メートル程の、陸のドラゴンだった。
「さて……どうするね? エリス?」
「そうね……ドラゴンはブレス攻撃があると思うわ、それの威力がどのくらいか分からないと作戦の立てようがないと思うの」
「フッ……そうだな。まずは様子見と行くか」
「そうね」
ライデンとエリスは、笑った。
(ムム……こやつらあのエビルキメラを破ってきている……さて、どうするか……)
手の内が分からないのは、ドラゴンロードも同じだった。
(だが……こちらから仕掛けるか)
ドラゴンロードは、ブラックドラゴンに合図をした。
ブラックドラゴンは、大きな口をあけ、紅蓮の炎を吐いた。
石畳の床を焦がしながら、紅蓮の炎が、ライデンとエリスを襲う。
ライデンとエリスは、左右に飛び紅蓮の炎を避けた。
「それっ!」
エリスは、炎を避けながら、銀の弓を構え、着地と同時に射った。
矢は、カンっと、乾いた音を立てて、ドラゴンロードの盾に弾かれた。
「うおりゃっ!!」
ライデンは、凄まじいスピードでグレートアクスを振り、空気を引き裂き、衝撃波でドラゴンロードを攻撃した。
ドラコンロードは、衝撃波を引き付けてから、馬上槍で凪ぎ払い、衝撃波を打ち消した。
ドラゴンロードは、ブラックドラゴンに合図を出し、ライデンに向かって再び、炎を吐かせた。
今度の炎は、先程の炎より威力がなく、ライデンに難なく避けられたが、ドラゴンロードは、すぐに合図を送り、ブラックドラゴンを、エリスに向かわせた。
ブラックドラゴンは、空を飛べないが、巨体に似合わず、チーターのように素早く、あっという間にエリスに迫った。
そして、ドラコンロードの馬上槍の射程圏内にエリスを捉え、ブラックドラゴンの突進力を加えた、必殺の突きがエリスを襲った。
エリスは、海竜の盾を構え、真正面から受けたのでは、受けきれないと判断し、斜めの角度で突きを受け、威力のほとんどを受けて流した。
「くっ……」
それでも、海竜の盾を持つ、エリスの手に強い衝撃が走った。
(まともに受けたら串刺しだったわね……)
エリスは、このまま戦ったのでは不利とみて、ライデンの方に向かって走った。
ライデンも炎を避けたあと、エリスに合流しようと向かっており、二人はすぐに合流できた。
「当たり前だが、なかなか手強いな……」
「ええ……」
「ひとまず、連中の連携を崩さんとな」
「そうね……」
「よし、俺が惹き付ける。隙を見て矢でどちらかを仕止めてくれ」
「大丈夫?」
「フフッ……俺の心配をするのはまだ早いんじゃないのか?」
「そうね、あなたはライデンだったわね」
二人は笑った。
「笑っている……どちらも手強いな、どちらかだけでも倒してしまわねばな」
この戦いはどちらが連携を崩すかがカギとなった。
「よし、奴を惹き付けるのは任せろ! その代わり仕止めろよ!」
「あなたこそ、やられちゃわないでよ!」
ライデンとエリスは、再び左右に散り、ライデンは斧を捨て、素手で敵に向かった。
「我等相手に素手で来るとは……愚かな!」
ドラゴンロードは、ブラックドラゴンに合図を出し、ライデンに向かって突進した。
ドラゴンロードは、馬上槍で嵐のような連続攻撃を仕掛けたが、ライデンは、その攻撃を紙一重で避けていく。
(ぬっ……我が槍の攻撃を避けるだと!?)
「フッ……遅いな」
「ふん……そんな安い挑発には乗らんぞ」
ドラゴンロードは、ブラックドラゴンに合図を送り、側面から弓で狙っている、エリスに向け炎を吐かせた。
エリスは、飛んで避けた。
(こっちの作戦バレてるわね……)
エリスは、苦笑いをした。
「そらそら! いつまで避けられるかな!?」
ドラゴンロードは、ライデンに再び嵐のような連続攻撃を仕掛けた。
「永遠に避けられるさ!」
ライデンは、ドラゴンロードの攻撃を見切り、自信たっぷりに答えた。
「おのれっ!」
ドラゴンロードは、槍を持ち直し再び突きを入れようとすると、突然右腕の感覚が無くなった。
背中の右腕の付け根に、矢が刺さっていた。
エリスが、ブラックドラゴンの炎を避けながら矢を射って、ドラゴンロードの右腕の付け根を射抜いたのだった。
「み、右腕が……動かん……」
ドラゴンロードは、愕然とした。
利き腕の筋を射抜かれ、使い物にならなくなったのだ。
「ぬうぅぅぅ……仕方ない……」
ドラゴンロードは、ブラックドラゴンから飛び降り、盾を構えてブラックドラゴンの前に出た。
「ブラックドラゴンよ! 俺はもう戦えん! 俺を盾にして、奴等を倒せ!」
ドラゴンロードは叫び、後を全てブラックドラゴンに託す事にした。
自分は倒れても、ブラックドラゴンが勝てば良いという覚悟だった。
ブラックドラゴンも主の意図を理解し、鋭い目でライデンとエリスを睨み付けた。
「ブラックドラゴンよ! 壁を背にするぞ!」
ドラゴンロードとブラックドラゴンは、徐々に後退し始めた。
壁を背にすれば、追い詰められた形にはなるが、背後からの攻撃を気にしなくてすむからだった。
「エリス、油断するなよ、死を覚悟した敵は手強いぞ」
「ええ……わかってるわ……」
ライデンとエリスは、合流し武器を構え間合いをはかった。
戦いはもうしばらく続く……
最後まで読んでいただきありがとうございました。
長い文章に、お付き合いいただき、心より感謝申し上げます。




