36話 魔王現る
読者の皆様、作者の大森林聡史です。
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宜しくお願い致します。
聖王女アスカ(36話)
エビルキメラを倒したフロアの先に巨大な扉があり、扉を開けてると、渡り廊下に出た。
渡り廊下の先に、細長くて高い、美しい作りの宮殿があった。
「あそこに魔王がいるのかしら?」
「行きましょう……」
アスカ達は渡り廊下を渡り、宮殿の扉を開けて中に入ると、すぐに螺旋階段があった。
長く続く螺旋階段を上り終わると、目の前に扉があった。
アスカ達は、扉を開けると、そこは玉座の間だった。
奥の玉座に、黒衣を纏った魔族が座っていた。
その両脇に漆黒の龍に股がった、深紅の甲冑を纏った魔族の戦士と、暗い青色のローブを纏った、魔道士が立っていた。
「あなたが魔王!?」
アスカが叫んだ。
「いかにも……余が魔王だ……」
玉座に座った黒衣の魔族が答えた。
その声は、オペラ歌手のような低音の美しい声だった。
「私は、プリンティア王女アスカ! 世の中の平和を取り戻すため、あなたを倒します!」
「ほう……威勢がよいな……だが、そなたに出来るかな?」
「やってみないと分からないわ!」
「フッ……相手をする前に我が側近の紹介をしよう……こちらがドラゴンロードとブラックドラゴン。我が魔王軍最強の戦士だ」
「我が名はドラゴンロード! 以後お見知りおきを……」
漆黒のドラゴンに股がった、深紅の甲冑を纏った戦士が名乗った。
「反対側にいるのが、暗黒魔道士だ……我が魔王軍最強の魔法使いだ」
「私が暗黒魔道士だ。地上の者の魔力見せてもらおうか」
暗い青色のローブを纏った魔道士が名乗った。
「では……相手をしよう……ドラゴンロード! 暗黒魔道士! 参るぞ!!」
「ははっ!」
「はっ!」
魔王の声かけで、魔王とドラゴンロードと暗黒魔道士が一斉に襲いかかってきた。
暗黒魔道士は、その場で呪文を詠唱し始めた。
「ムッ……あの呪文は……!?」
ルドルフが、暗黒魔道士の呪文を見て、何が起こるのか察した。
「いでよ! 大魔神!」
暗黒魔道士は、叫ぶと魔法陣が現れ、魔法陣の中から全長、18メートルはある巨人が現れた。
「ええっ!?」
さすがのアスカ達も驚きを隠せなかった。
「アスカ殿、暗黒魔道士と巨人は儂とミツキに任せい」
「でも……あんな巨人が相手じゃ……」
「大丈夫じゃ、儂に策がある。安心して任せい!」
不安そうに言うアスカに、ルドルフが安心するように落ち着いて答えた。
「それにお主が倒すのは、暗黒魔道士でも巨人でもあるまい? 魔王であろう?」
「そうですね……お願いします!」
「任せて!」
ルドルフとミツキは、アスカに微笑み、暗黒魔道士と大魔神に向かっていった。
「じゃあ、ドラゴンと戦士は俺とエリスに任せろ!」
「アスカ様は、魔王を倒して下さい!」
「分かったわ! 気を付けてね!」
ライデンとエリスも、アスカに笑いかけると、ドラゴンロードとブラックドラゴンに向かって行った。
「みんな……ありがとう……」
アスカは、それぞれの相手に向かって行く仲間の後ろ姿に、感謝の思いを込めて呟いた。
「魔王! 覚悟しなさいっ!」
アスカは、キッと魔王を睨み付けて聖剣で指すと、魔王に向かって行った。
「こい! 姫よ!」
黒衣を広げ、魔王も迎え撃った。
いよいよ、魔王との戦いが始まる……
最後まで読んでいただきありがとうございました。
長い文章に、お付き合いいただき、心より感謝申し上げます。




