35話 エビルキメラ撃破なるか?
読者の皆様、作者の大森林聡史です。
この度は、この小説を気にかけていただきありがとうございます。
よろしければ、内容もお読みいただけると幸いです。
宜しくお願い致します。
聖王女アスカ(35話)
「く……うぅ…………!!」
「うぅ……くく…………!!」
「グ……オオォォォ…………!!!」
ミツキとアスカの猛吹雪と、エビルキメラの業火は、ほぼ互角の威力で激しくぶつかり合った。
「ライデン、エリスよ。もうすぐ魔法の激突が終わる。その際、大爆発が起こり、大煙が上がるじゃろう……その隙にエビルキメラに飛びかかるんじゃ」
「え? ど、どうやって……」
「……分かった。俺達は備える」
エリスが疑問を投げ掛けようとし、ライデンが遮った。
「ライデン……?」
「ルドルフ殿を信じよう。俺達は奴に接近する事に集中するんだ」
「……分かったわ」
エリスは、ライデンに諭され、炎の剣を構え、握る手に力を込めた。
ライデンもグレートアクスを構え、グッと力を込めた。
「さて……行くぞ……ハッ!!」
ルドルフは、魔力の圧縮球体を、業火と猛吹雪がぶつかり合っている場所に放った。
「えっ!?」
「な、なに!?」
「な、何だと……!? うおおおっ!!!」
ミツキとアスカ、エビルキメラは、突然の事に驚き、次の瞬間……
「ドガアアアアアアアーッ!!!!!!」
「きゃーっ!」
「ウオオオオーッ!!」
業火と猛吹雪が激突している箇所に、横から別のエネルギーがぶつかって大爆発を起こし、大煙が上がり、周囲は煙に包まれた。
「今じゃ! サイレス!」
ルドルフは、すぐさま連続魔法で魔法封じの魔法を発動させ、エビルキメラに封印の魔法陣が刻まれた。
「今だ! エリス!!」
「ええ!」
ライデンとエリスは、煙の中に飛び込んだ。
二人は、煙の先のエビルキメラの位置を正確に把握しており、一気に接近しエビルキメラの目の前に現れた。
「おのれ!」
エビルキメラは、ドラゴンの腕を突きだし、魔法を発動させようとしたが、魔法は発動しなかった。
「な、なぜ、魔法が発動しない!?」
エビルキメラは、業火の魔法に気を取られ過ぎていて、魔法封じにあった事に気付いていなかった。
「貰った!」
ライデンがこの隙に、ドラゴンの腕に向かって渾身の力を込めて斧を振り下ろした。
「ドンッ!!」
「グアオオオーッ!!」
凄まじい音を立てて、エビルキメラのドラゴンの腕を切断し、切断された腕が宙を舞い、エビルキメラの悲鳴が響いた。
「やぁーっ!!!」
更にエリスが、エビルキメラの懐に飛び込み、胴体の花を十字に斬った。
「グオアーッ!!」
炎の剣の炎が、花に引火して燃え上がり、花は完全に燃え尽きた。
「グヌヌヌ……………」
エビルキメラは、盾を捨て、残った悪魔の腕で懸命に胴体の炎の消火にかかった。
「オオリャアーッ!!」
ライデンが、グレートアクスを構えて飛び上がり、悪魔の頭に向かって斧を振り下ろし、エビルキメラの悪魔の首をはねた。
「イヤーッ!!」
エリスも海龍の盾を構えて、ドラゴンの頭に向かって飛び込んだ。
ドラゴンの頭は、炎を吐いたが、海龍の盾がエリスを守り、炎をかいくぐった。
「エェーイッ!!」
エリスは、ドラゴンの開いた口に気合いと共に、渾身の力を込めて炎の剣を突き刺し、喉を貫いた。
「二人とも! 離れるんじゃ!!」
ルドルフが叫び、ライデンとエリスは、エビルキメラから離れた。
ルドルフの突きだした両手の前には、巨大な超高速回転する真空刃の円月輪が出来ていた。
「サイクロンスラッシャーッ!!」
ルドルフの叫びと共に、円月輪がエビルキメラに向けて、発射し、猛スピードで飛んでいって直撃し、エビルキメラの巨体を真っ二つに切り裂いた。
「や、やったの……?」
「ええ……ミツキ、あなたのおかげよ」
ミツキとアスカは、エビルキメラを倒したことを確認すると、全身から力が抜け、その場に座り込んだ。
二人とも猛吹雪の魔法で消耗しきっていた。
「アスカ様!」
エリスとライデン、ルドルフがアスカ達に駆け寄った。
「アスカ様! 凄い魔法でしたね!」
「ええ……ほんとに凄いのは私よりミツキよ」
エリスは嬉々として言い、アスカは微笑んだ。
「ウム、ほんとによくやったぞい」
「えへへ……」
ルドルフは、孫娘の健闘を讃え、ミツキは照れくさそうに笑った。
「さすがに王女様も消耗が激しいだろう? 俺が見張るから休息をとると良い」
「ありがとう。そうさせてもらうわ」
ライデンの申し出を、アスカは快く受けて感謝した。
アスカ、ミツキ、ルドルフは、魔力回復の実を食べ、同時に回復魔法で全員の体力を全快し、少し休息の後、先に進んだ。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
長い文章に、お付き合いいただき、心より感謝申し上げます。




