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大雨
次の日。
深夜から朝方まで大雨がふった。
僕は、増水した鴨川のデルタに足を踏み入れる。
初夏の兆しがあるといえ、台風が接近している朝方は薄暗く見えずらい。
懐中電灯とヘッドライトでは、心許ない。
しかし、やらないよりは、ましだ。
見ると何体か若い個体が流されている。
僕は、手袋でそっと掬い上げ、容器に移す。
そのまま戻しても生息地に戻るが、より良く繁殖場に戻したい。
そんな事を繰り返していたら。
「そこまて、その畜生に命をかけるか?」そんな声が聞こえた。
思わず振り返る。
誰もいない。
ザーっとあめが打ちつける。
レインコートをバチバチと打ちつける。
雨が痛い。
こうしては、いられない。そう思い。
一歩踏み出す。
足を何物かに取られて川に投げ出された。
うそやん!
あの子達は!そう思って僕はもがいた。




