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№21  夏休みなのに…



マロリア暦994年 6月

 領地の屋敷に着いた僕達は、転移門(魔導具)をリレイさんのから頂いたので王都の屋敷の地下と領地の屋敷の地下に設置した事を母上に告げる

(これで大手を振って転移門が使える)


譲渡の理由は、エレーヌちゃんとイネス君がエルフの王族なので極秘に安全を確保する為と後見人として伯爵家を信用して転移門(魔導器)の譲渡だった旨を伝えた。


これでいつでも実家(領地)へ帰れると母上や姉達も大喜び… それにリレイさん達の国へも簡単に往復出来る そこで転送門の使用上の注意点、転送門でどこかへ行ったら必ず転送門で戻って来る事! そしてこれが大事!馬車で領地へ戻った場合は必ず馬車で王都へ戻って来る事、面倒だから時間が無いからと言って安易に転移門を使うのは止める様説明する そうしないと王家や他の貴族を含め周りから怪しまれますよと釘を刺した。


転移門の鍵として家族分の指輪を渡した。(本当は生体認証してるから要らないんだけどね… 指輪が鍵だと… 但し何かあれば転移門で待機する様に指示する) 


 承認されていない者が転移門を使うと冷凍され冬眠カプセルの中へ転送される 指輪が奪われた場合の対処方でその様な仕様になってます。


 それと王都や領地の屋敷で人知れず裏から警備や護衛をしているに着いてる魔人や草達の負担を減らしたいので王都の屋敷の庭に石のゴーレムや建物の中に鋼製のゴーレムを配置して警備を強化したのですが自分達をもっと信用信頼して欲しいと影や草の護衛達からは文句と言うか愚痴を言われちゃいました。

(前もってキチンと話を通しておけば良かった… 僕の段取り不足です。)


 6月中旬、王立学園は夏休みに入りました。姉達とジョセを連れて領地へ転移門を使い帰省します。

「凄い、アレン君、私、転移門使うの初めて」と言ってジョセがやたらと感動してたな… 興奮して僕の説明を聞くジョセを見て姉達が私達にも聞かせてと不機嫌になるし… 


 7月、ニュー・ブレストの音楽ホールと劇場の開館式です ハイテクですよ空調は、ガスの代わりに水を使った水冷式エアコンと熱を魔力へ変換する魔導器(リレイさん達の研究施設に使っていた地熱型の魔力炉)を改良して導入しました。


 水冷エアコンで熱交換して室外機の纏まった熱を魔力へ変換して内部の照明や魔導器や魔導具の動力にしています。


 開館式は、女王様と一部の貴族達をご招待して開催しました 最初、王族だけを招待しようと思ってたのですが何処から聞き付けたのか王城で僕の演奏会に参加した重臣達や貴族達も参加したいと打診があり、仕方なく初日は、2階席は王族と貴族達の貸切となりました。


 開館式典当日、夏の暑い最中窓の無い巨大な劇所の前に並ぶ貴族達は、中は相当暑いのではと心配してたが施設に入った途端ヒンヤリとした空気に皆驚いて 何故涼しいのか色々訊ねてくる


 ジャクリーヌ女王が「アレンどうして建物の中がこうも涼しいのだ」

女王陛下、この建物は古代の魔導器を使用して温度を下げております と伝えると… 

「ほ~、そうか王城や王都の劇場にも欲しいものだ」

申し訳ございません女王陛下 魔導器の材料が非常に希少な物なので揃えて製作するのに時間がかかるかと「どれだけ時間がかかるのじゃ」このニュー・ブレストの音楽ホールと劇場用を集めるのに10年掛かりました。


「10年か… 」渋い表情をした女王が言葉を漏らす

  女王陛下と貴族達は音楽ホールで2時間程過ごした後、劇場ホールへ移動して劇を鑑賞する… 夏場なのに涼しいい館内、真新しい照明や音響設備、それとオペラと違う演劇、(ロミオとジュリエットを多少アレンジしました。)を観た女王や貴族達は大満足、その後、ニュー・ブレストの屋敷の中庭での宴会となった 当然、BGMとして生演奏をしてるのだが酔った女王が「アレン、お主の曲が聴きたい」と言い出した… 

(うぅ、ここまでは想定範囲内です)


  庭で出されたピアノを弾いてたエルフに代わって演奏を始める 今夜は月が綺麗だな… 母さんや姉達、アンナさんジョセも居るし ここは我が家(僕の屋敷)お酒も入り気持ちが高揚している 屋敷の敷地内は精霊シルフィに周りに比べ数度温度を低くしてもらい微風が頬を撫でる


  僕の演奏が終わり 日も完全に落ちたので今夜は、これでと其々の宿に貴族達が帰って行くなか王族と護衛達が残った。

  お酒で頬を赤く染めた女王陛下が

「のうアレン、ワシにもお主の歌を聴かせてくれぬか?」私の歌ですか?

「うむ、お主の社交界デビューの歌は貴族達の間で語り草でな、ワシも聴いて見たいと前々から思っておったのじゃ駄目かの?」滅相もございません 私の歌で宜しければ どのどの様な歌が宜しいでしょうか?

「そうじゃの 今夜のそう、この月夜に相応しい歌を頼む」

 酔って頬を真っ赤に染め期待を込め瞳を潤ませた女王陛下が僕を見つめている

 ピアノを演奏しながら歌い始める… アンナさんやジョセも聴き入ってくれてる 曲が終わると女王陛下が瞳を潤ませながら抱きついて来た『えぇ、何が起こった…』


「素晴らしい、本当に素晴らしい曲であった」 アンナさんが「私の婿になにするのジャックリーヌ」と言いながら女王を僕から引き剥がし「アレン君の歌素敵だったわ!」と言って抱きついてくる…、その後、母上がアンナさんを僕から引き剥がし抱きついてくる「やっぱり私の息子が一番だわ」『なんで、どうしてなにか新手の罰ゲーム?』


  暫く色々あったけど落ち着いたのはアレから1時間以上も後だった… 漸く落ち着いたと思ったら姉さん達&ジョセ、エレーヌちゃん(年上だけ)にイネス君(同じく年上だけど)と色々夏休みどうするかとか学校の事など色々話してていつの間にか寝ていた。 (なぜか起きたら裸だった… 何故に… )


 翌朝、会う人皆に「昨日はお楽しみでしたね」って言われたけど何も無かったよ ホントだよ 僕、無実だから… 


  翌朝、王都へ帰る女王陛下を見送りの時 馬車に乗ろうと歩いていた女王が考え事をしながら何やら呟いていたのを聞いた

(アレンを…婿に…王女の誰が… )待って待って下さい~ 婿って…婿って何のこと…


「カリーヌ、ジャクリーンは、危険だわ!アレン君を王家に取り込もうとしてる」

「そうねアレンの歌を聞かせたのが不味かったわね あの歌聴いたら大概の女性はコロっと行っちゃうもの… 」

「確かに私も昨夜のアレン君には… 」頬を染めるアンナさん

「全く娘婿に手出すなんて何考えてるのよ アンナ」

「カリーヌだってアレン君に抱きついて私の息子が一番とか言ってたじゃない!、確かにアレン君美少年だし… 私がもう少し若かったら… 」

「そんな事言ったら私だって実の息子じゃなかったら周りが何て言おうが結婚してたわよ」

 

「全くお母様達、ナニ考えてるですの アレン君ドン引きよ」とジョセ 

 『僕は何も聞いていません… 何も聞こえない… 』


 とり合えず 母上、アンナさん 王家の婿の件は絶対回避の方向でお願いします。

「分かったわアレン君、私も暫く屋敷に泊まるから また演奏聴かせてね」

 お安い御用です と笑顔で答えるとアンナさんが俯き頬を染める それを見ていた ジョセが「アレンってやっぱり年上が好きなのね… 」と拗ねて不機嫌になる 「そうじゃないよ ジョセ大好きだよ」と言って抱きしめて頬にキスして宥める

  その後色々あって大変だったけど…


 翌日、アンナさんの領地の開発について相談を受けた時、アンナさん達(公爵領の開発にも手を貸してるので)に我が家に在る転移門の事とエレーヌちゃんとイネス君の事を説明する


「転移門が使えると助かるわ 王都から4頭立ての馬車で約5~6日もかかるかけどカリーヌの屋敷からなら数時間で済むわね」








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