№15 紹介
翌朝、朝食を済ませて リレイさん達への差し入れを作ってウルク研究所を訪ねる
転移門を抜け、バスケットを持って部屋に入って来る僕を見つけ笑顔で手を振ってくる
「アレン様~、お待ちしておりました。」年下の僕に様付けしてるリレイさんを怪訝そうに見ている エルフ達
様付け止めてって何度言っても聞いてくれない 僕の中でリレイさんのイメージが崩れていく~
皆さんお加減はどいかがですか? 体調がよければサンドイッチ持って来たので食べませんか?
「頂ましょう、皆さん」とリレイさんに勧められ恐る恐るサンドイッチを口にする
「美味しい、この食べ物美味しいわ!」とエルフ達が喜んでくれる
良かった~、気に入ってくれて 僕は家で食べて来たので全部頂いて下さい 飲み物はこちらです。 白磁製で柄入りのコップを渡す。
「このコップもとても素敵ね」領地で作ってる磁器ですけど気に入ってくれましたか?
「えぇ とても」
20歳ぐらいの生徒会長風の美人エルフが微笑みながら話しかけてきた。
「貴方がアレン君ね ディーナよ、蘇生してくれてありがとう 」
「ディーナ、アレン君に皆を紹介してちょうだい」
「おっとり風で髪が腰まであるのがエステル(18歳前後、なんだか癒される)、 髪が肩までのセミロングの子がフィアナ(18歳前後、キャリアウーマン風だ、メガネが似合いそう)、少年みたいに髪が短いのがグレース(18歳前後、ボーイッシュな感じ 宝塚の男性役が似合いそう)、髪が長くて巻いてるのがエレーヌ(16歳前後、カワイイお人形さんみたいだ)、僕と同じぐらいの男の子がイネス(14、15歳でどうみても美少女だよな~、髪も背中まであって結んでいる)、何故か僕をじっーと見つめてる 目が合うと頬を赤くして目を逸らす なにこの子、可愛い!『危ない、危険な道に進みそうだ!』
「アレン、魔力の抑制解除して本当の姿を見せて貰える?」とリレイさんが言うのでネックレスを外し魔力を開放する キラキラと輝く銀色の髪になる
「この時代にもメタ・エルフが居たなんて」とディーナ達(蘇生組)が興奮している
リレイが貴方達も見せてあげたら?と言うとディーナ達が腕輪を外して魔力を体に巡らすと金色の髪が銀色に変わる
えぇ、皆メタ・エルフなの もしかしてリレイさんも?
「そう私もメタ・エルフ アレン君、隠していてごめんなさい」と申し訳なさそうな表情で頭を下げる
いいよ、リレイ達が警戒するのは当然だし 皆が蘇生した事で大概の事に対応出来る様になったから正体を明かしたんだね?
「ごめんなさい アレン君、騙すつもりは無かったの」本当に申し訳なさそうに泣きそうなリレイさん
僕は皆をどうこうする積もりは無いから好きにしたら良いと思うよ その御手伝いぐらいは出来るかな? その代わり研究所の事や昔の事を色々教えて
「アレンは、たった それだけでいいの? 国を乗っ取るのや世界を征服するのに強力しろとか… 私達の体を自由にさせろとか無いの? 」
どんな悪人だよ、そんな気は無いから国の管理なんて面倒だし世界征服なんてしたら自分の時間が無くなっちゃうじゃない だから絶対無理!
「アレン君、変わっているとは思ってたけど貴方人間にしては、そうとう変わり者ね 野心とか無いの?」とディーナ
野心と言うか夢は、ありますよ領地を豊かにするとか、美味しい料理を開発して領地に普及させるとか新たな食材を探すとか 世界中の国や町、遺跡を巡る旅をするとか… 家族を幸せにするとかね 他にも色々
「ふふふ、リレイが気に入る訳ね 彼女代わり者大好きだから」なに言ってるのディーナ頬を赤らめてリレイが抗議する
「アレン君の演奏聴いたら貴方達も間違いなく惚れるんだから!」
えぇ、僕の演奏?
皆さん、体調が良ければ これから王都見学にでも行きませんか?
「いいのアレン君?」構わないですよ
僕がネックレスを首に掛け、皆さん腕輪を付けて貰えますか?と言う
「分かったわ、目立つものね アレン君は、いつも姿変えてるの?」
えぇ、とても目立ってしまうので抑制のネックレスしてます。ディーナさん達みないな腕輪型もいいですね
「アレン君のネックレス変わってるけどどんな仕組みなの」
「魔力を吸収して腰のポシェットで結晶化してます」とポシェットから魔結晶を取り出し見せる。
「「「「「「えぇー!」」」」」」
「何て非常識な私達が数百年も研究してどうしても上手く操作出来なくて完成させられなかった魔導具なのに… 」
『確かニュー・ブレストの屋敷と王都の遺跡に予備と試作器が幾つかあったな』 今度、取に行くか
「9時に王都の研究所へ集合でいいかな?」
「9時って?」
うっかりしてた、ごめんね時間の観念を説明してなかったね 魔法王国時代と違って一日を16じゃなくて24で分けてるんだ 昼間12、夜12時間、この針とこの針がこう直角になったら9時だから
「分かったわ、アレンそれじゃ一時間後ね」
女性用のクォーツ時計に似ている革ベルトの時計を嬉しそうに眺めているリレイ それをディーナ達が羨ましいそうに眺めている
今度みんなの分プレゼントするから と言うと 「「「ありがとうと」」」皆から言われた。
エルフってホント美男美女だね おっと早めにディーナ達が宿泊する事を母さんに伝えなきゃ 暫くは賑やかになるな今夜も楽しい夜になりそうだ
屋敷に戻ると執務中の母の部屋を訪ねる ノックをして「母上宜しいでしょうか?」と声を掛ける
「アレン、いつも言ってるでしょう畏まらなくていいのよ」
そう言う訳にも行きませんよ 母上
「う~ん、アレンってホント真面目なのよね それでどうしたのアレン」
リレイさんの仲間5人が合流したので屋敷に泊めてあげたいのですが宜しいでしょうか?
「部屋も余ってるし二人部屋を三部屋でいいのかしら? 他に何か必要?」
それでいいと思います 母上
「それじゃ今夜も夕食の後、夜会でも開く?」
長旅の後なので喜んでくれると思います 結界の高さも倍にしますから
「張り切ってるわね」
今回は男性のエルフも居ますから 母上や姉上達も目の保養になりますよ
「私は、今も目の保養してるわ… アレン、貴方自分がどれ程の存在か過小評価してると思うわ もっと自分に自信を持ちなさい」首を傾げる僕を母が抱きしめる
「私が母でなく姉なら貴方にメロメロよ」とおでこにキスをしてくれた。
胸の奥がジーンと熱くなる… いかん、いかんぞ母親に時めいてどうするんだ… 冷静になれ、クールダウンだアレンと自分に言い聞かせる もう直ぐ四十になる母だが僕の生体魔法で二十代半頃にしか見えない。
服を呉服屋で準備して王都の遺跡研究所に戻り、着替えてもらい伯爵領の身分証を渡し近くの遺跡(シャフト上部)の神殿跡に仮設した転移門から森を抜け王都へと入る 門ではフードを被ってたのからまだ良かったが ゲートで身分証と顔を見せた時の門番と周囲の人がリレイさん達に見入っていた。
門で並んでいた商人や冒険者のエルフは頭を下げて挨拶するし結構目立つ 王都に入って匂いで顔を顰める ディーナ達、リレイさんは匂いに少し慣れたのか周りを見て色々質問してくる貴族街の門を身分証を見せ抜け要約屋敷に着いた時にはリレイさん以外は疲れが顔に出ていた。
裏庭に案内して東屋で涼んでいるリレイさん達、ディーナにこの敷地だけ空気が違うけどどうして?と質問された。
屋敷の庭に土の精霊と池には水の精霊、最近契約した風の精霊が僕が王都に居る間はこの屋敷に居るからね 屋敷の敷地だけ別世界さ
「精霊と契約!、それも3体も… どれだけ規格外なんですか?アレン君」
色々あってね 風の精霊も研究所に封印されてたんだけどアクアやアースが助けて上げてって言うから封印を解除したら何だか懐いちゃってね、それから転移門使って色々な土地に一緒に行くのが楽しいんだって僕から離れないし 他にも下級精霊がこの屋敷に居るから リレイさん達も気が合う精霊が居たら契約したらいいんじゃない
意識を集中したら姿見えるんでしょう?一端見えたら簡単だと思うけど…
「普通無理だから…、アレン君の足元に居る精霊 とても懐いてるみたいだけど…」
あぁ~この火の精霊の子ね、契約してって寄って来るけど… これ以上増えてもどうかと思って契約してないんだけど… 寂しそうに見上げる5歳ぐらいの少女の姿をした精霊… 分かったよ契約して上げるから泣かないの? とたんに笑顔に変わる
それじゃ始めようか、少女の指先から出た小さな小さな炎を口から吸い取って指を差し出して少女姿の精霊と手を合わせる 少女姿の精霊が輝きだした。
思い出した様にポシェットに入ってた魔結晶を数個差し精霊に差し出し これを使って、力が得られるから… コクっと肯きながら魔結晶を受け取り更に光り輝く!更に指先から僕の魔力を注ぎ込み 精霊の魔力が一気に膨れ上がる 気が付けば炎の精霊は15、16歳ぐらいの少女の姿になっていた。
僕の名前はアレン、君の名前は【フレア】
「ありがとうアレン様 素敵な名前」下位の精霊でしかなかった私を一気に上位精霊の存在にまで高めてくれて お慕いしております 傍におりますので御用があれば声をお掛け下さい」
うん分かったよ、それにしてもフレア綺麗になったね
「頬を赤らめて俯きながら体を振るフレア」また後でね「はい、アレン様失礼します」とお辞儀をし姿を消した。
契約はこんな感じだから…と振り返りリレイ達に伝えると
「アレンって実は女たらし?」
なに言うだよ僕はそんな事しないよ!
「自覚していないんだ 余計にたちが悪い」えぇ、なんの事だよ
他の精霊達がアレンを見つめている
「アンナ事されたらアレン以外と契約不可能じゃないの?」
だからどうして? 契約の魔力以外に自分の魔力で作った魔結晶や膨大な魔力を注ぎ込んだら貴方色に染まってしまうでしょう そんな事したら貴方が死んでも数百年は誰とも契約出来ないわよ」
『アクアと契約した時の事が脳裏に浮かんだ』もしかして良かれと思ってやったんだけど不味かったかな?
「精霊も拒絶していないし貴方を認めてるからいいけど確認してから次回からは確認して契約した方がいいんじゃないかしら?」
そんな事 話してると小さな精霊達がリレイやディーナ達に纏わりつきはじめた。
可愛い、みんな精霊と戯れ始めた 傍から見ると危ない人達だけど普通の人には見えないから
みんな屋敷を気に入ってくれた様だね もう少し遊んだら昼食にしようか
「なんでこんな小さい敷地に精霊達が沢山いるのか?、アクアやアース、シルフィ達が下級精霊をサルベージしてくるから人間に住んでる場所を破壊されたり、古代の魔導具で封印されてたり、魔物が増えて住み難くなったり、天災でこれまでと環境が変わってしまったり、色々問題がある精霊を助けては僕の居る王都の屋敷かニュー・ブレストへ連れて行く
こんなに困ってる精霊達が居るなんて僕もびっくり、人間は彼らを魔法の代わりとして扱う者が殆ど愛情を注いでくれる者は少ない どこかに良い土地ないかな?エルフの王国に行って契約者を探すのも有りだよね
なんだか子犬や子猫の里親探しだよ 人助けならぬ、精霊助け、なんだか自分の時間がどんどん削られている気がするけど気のせいだよね 気のせいだ いや絶対にそうだ(涙)




