昨日までの日常と、明日からの日常 ミユside
「はぁ~、やっぱりココのコーヒーは美味しいわ。」
思わず心の声がダダ漏れになってしまう、今日この頃。
最近、外回りの仕事が多くなってしまった私。
『渉外部』という公共団体でも聞いたことの無いような不思議な部署への配属を仰せつかった私。
結局のところ、お仕事内容は『住民サービス向上』を目的とした『出張何でも相談員』なのです。
因みに、所属部員は私一人で、私の活動結果と住民の評判次第で、継続の可否を判断するという仕組み…所謂『人柱』なんです。
「だから、このくらいの役得が有っても良いわよね!」
再び心の声がダダ漏れしました。
さて、本日のDAWAN店内はといいますと…
「あららぁ、こんなところで油を売っていてもいいのかしら?
地方公務員さん♪」
声のする方向に視線を向ければ、髪は纏めてシニヨンキャップの中にしまい、全身はクラシックな紺のロングドレスにメイドご用達の純白エプロン(裾フリル増し増し)を纏ったケイコ姉が立っています。
「あららぁ?
お姉ちゃんの今日のお仕事は何かしらぁ♪」
嫌みを効かせて問いかければ
「カスミちゃんが体調不良なんで、ピンチヒッターよ。」
ケイコ姉は、さらりと答える。
さて、私が追撃を加えようかとしたタイミングで店の扉が開きます。
「いらっしゃいませぇ~!」
ケイコ姉がきびすを返して、扉の方へ移動していく。
仕方がないので、私はコーヒーを一口含み、今日の打ち合わせを反芻すべく、タブレットを取り出した。
「あらぁ、いらっしゃい!」
ケイコ姉の声に視線を向ければ、ご両親に一人娘といった家族が来店しており、娘さんを始め、ご両親もケイコ姉の方へ何度も頭を下げている。
(お姉ちゃん、また人助けしたんだ…。
第一線を引いても、頑張っているみたいで…って、あれ?)
ご家族を引き連れて、ケイコ姉が私のテーブルへ近づいて来る。
「こちら、桜庭 美優さん。
この街役場の職員さんで、住民の相談員をされています。
今後のお嬢さんの進路相談など、お役に立てるはずですよ。」
「はじめまして!
出張相談員の桜庭 美優です!」
ケイコ姉の紹介を受け、慌てて対応する私…お姉ちゃん、また仕事を増やしてくれたわね!
あ~あ、一時の憩いが去っていきます。




