第五百六十六話
呼び出したゴーレムにヘレーネが乗り込んだところで、ルイリが美胡とヘレーネの模擬戦を始めていくと宣言していった。
「……はあ……これでいいんだろ? まったく……」
「最初っから文句言わずにやりなさいよ、もう……」
「そりゃあ悪かったな……」
「ええ、悪いわよ。さて、美胡の方も準備は大丈夫かな?」
「私は大丈夫です。いつ始めていただいても問題なく対応可能ですよ、お屋形様?」
「お、さすがは美胡だね。それじゃあさっそく、美胡とヘレーネの模擬戦を始めていくよ?」
「……ああ、もう好きにしろよ……」
「はい、お屋形様」
「うん。それじゃあ……模擬戦、始めっ!」
「……始まったからには仕方ない。多分負けるだろうが、多少の抵抗はさせてもらおうか。そらっ!」
「おっと。始まる前は色々と文句を言っていましたが、始まったとたんにやる気になったみたいですね、ヘレーネさん。それではこちらも……」
模擬戦が始まったと同時に攻撃を仕掛けてきたヘレーネに対して、美胡はその攻撃を避けながらヘレーネがやる気になってくれたと微笑んでいく。
そうして直後に美胡は、自身も本気で戦うために式神を呼び出していった。
「……臨、兵、闘、者、皆、陣、列、在、前! 式神、召喚!」
「……むうっ!?」
「……う、うん!?」
「な、なんだあれは!?」
美胡が式神を呼び出していくと、今までに式神というものを見たことがなかったメンバーが驚愕の声をあげていく。
その一方で美胡の式神を見たことがあるルイリとヘレーネは、改めて見た式神の姿に溜め息を漏らしていった。
「……はあ、やっぱりそれを使ってくるか……まあ、当然か……」
「……ふむぅ、久しぶり、というほど懐かしいものではないけど、相変わらず強そうな見た目の魔法生物だねぇ……さて、ヘレーネがどう戦っていくのか、ちょっとした見ものだね」
「……よしよし、良い子だね。それじゃあいつも通り、お願いね?」
「……キュルオーーン」
呼び出した式神に攻撃開始と指示を出していった美胡。
その指示に応じて動き始めた式神に、ヘレーネが先制攻撃を仕掛ける。
「お、動き始めるか。それなら厄介なことになるより先に、こっちから攻撃を……! この槍を受けてみろ!」
「キュルオー! キュルオーン!」
「……おっ!? 軽く避けてくる!? というかなんて素早い動きなんだ!?」
「キュルオッ!」
「……うわっ!? 槍を避けたと思ったら、そのまま接近戦に!? ちいっ!」
「キュルオーン!」
ヘレーネの先制攻撃を簡単に避けてみせた式神が、即座にヘレーネ機へ接近して鋭い爪の一撃を放っていった。
この一撃をかわしたヘレーネは、式神を振り払うために槍を振り回していき、式神はこの槍も避けるとヘレーネ機から離れていく。
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