第五百六十二話
美胡とルゴバの話し合いの声がまだまだ聞こえない距離にいたルイリとヘレーネは、姿が見えた美胡とルゴバがなにを話しているのかを予想しながら建設予定地へと近付いていく。
「……ふむ、向こうも私達に気付いたようだね」
「……あの二人、一体なにを話してるんだろうな……」
「さあね。まあでも美胡は私達二人が思っていたよりも普通に帰ってきてることに驚いてるんじゃない?」
「……ありえそうなのがなんか……嫌だな……」
「それかもしくは、持って帰ってきている木材の量について話していたり、ね……」
「……ああ、そっちの可能性もありそうだな……」
「……まあそれは、もうすぐ到着するんだし本人に直接確認するのが良いのかな?」
「……ふん」
「はは……やあ美胡、皆、今帰ったよ!」
「お帰りなさいませ、お屋形様、ヘレーネさん。お二人ともご苦労様でございました」
建設予定地に帰還したルイリが、美胡やルゴバ達に声を掛けていった。
これに答えてきた美胡にルイリが、自分達が留守にしている間の建設予定地がどのような作業状況になったのかを尋ねていく。
「はは、美胡達もご苦労様。それで? 私達の成果はこれを見てもらえればわかると思うから特に話さないけど、こっちの方はどうなったの?」
「……それはですね、お屋形様、とりあえず水路はなんとか形になりそうな感じになりました」
「おお、それは良かったじゃない美胡」
「はい。それで次は貯水池を作らなければ、ということになったのですが、どのように作業を行えば良いのかで頭を悩ませておりまして……」
「え? 普通に貯水池を掘っていけば良いんじゃないの?」
美胡は発言を聞いたルイリが、不思議そうな表情をしながらそのように質問を行う。
この質問に美胡は、申し訳なさそうに首を横に振りながら答えてきた。
「……まあ、そうなのですが……できればゴーレムを使って掘っていくのが効率的かなぁ~、と思いまして……」
「ああ~……そういうことか……確かにそれは美胡の言う通りかなぁ……」
「おわかりいただけたようで大変嬉しく思います、お屋形様」
「うん。しかし……そうなるとこっちにもゴーレムを使える人間が必要になってしまうのか……困ったものだね……」
「そうですね……」
美胡から貯水池作りにもゴーレムを使った方が効率的だと言われたルイリは、確かにその通りだと応じて頷いていく。
しかしその直後、誰にゴーレムの搭乗員をやらせるかでルイリと美胡はうんうん唸り声を上げることになってしまう。
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