第五百六十一話
山岳要塞に向かう時と同様に道作りの作業を行っているメンバー達に声を掛けたルイリ達。
そんなルイリ達の挨拶を受けたメンバー達も挨拶を返していった。
この挨拶の交わし合いを終えたところで、ルイリとヘレーネはクルト、コンラート家の建設現場に帰っていく。
「……やあ、皆も頑張っているみたいだね」
「あっ、ご領主様! それにヘレーネも!」
「どうしました? なにか問題でもありましたか?」
「いやいや。帰り道だし、ちょっと様子を見ようと思っただけだから」
「そういうことでしたか」
「ええ」
「どうしますか? 休んでいかれますか?」
「いや、この木材を持って帰らないといけないからここに長居するつもりはないよ。これで先に進ませてもらうよ」
「そうですか……わかりました」
「ありがとう。それじゃあね」
「はい、それでは」
「ご領主様、またあとで!」
「ええ、またあとで!」
「……行ったな」
「ああ……」
「……今回は、喧嘩をしてなくてよかったな……」
「まったくだぜ」
そんな二人の姿を道作りのメンバー達は、今回は喧嘩をしていないんだなぁ……等と話し合いながら手を振って見送っていった。
そんな見送りを受けて道作りの作業現場から立ち去っていったルイリとヘレーネが家の建設現場に戻ると、家の範囲決めを終わらせていたクルトとコンラートが美胡達の水路作りを手伝っている光景を目にすることになる。
「……む、見えてきたね。あれが建設現場、か」
「……ほとんど変わってないんじゃないか……?」
「そりゃそうでしょ。家を建てるのに必要な木材は私達が運んでるんだから」
「……そういえば、そうなんだったな……」
「わかったならよし……そういえば、クルトとコンラートが美胡達の作業を手伝っているみたいだね」
「……それが?」
「いや、そんなことになってるな、ってだけの話だから。ヘレーネは気にしなくていいよ」
「……ああ、そうかよ……」
建設現場の状況を口にしたルイリに、ヘレーネが反応していくもあっさりとルイリに流されてしまう。
これにヘレーネがまた機嫌を悪くしたのだが、ルイリはそんなヘレーネに軽く言葉を掛けただけで建設現場に帰っていった。
「ええ。それじゃこのまま帰るわよ、ヘレーネ」
「……ああ、そうしてくれ」
「うん……おーい、美胡ー! それに皆ー!」
「……えっ? あっ、あれはお屋形様の機体!」
「……おお、確かに。それにヘレーネの機体も一緒ですな」
「ええ。二人とも、私が思っていた以上の木材を、私が思っていたよりも早く持って帰ってきてくれました。さすがです」
ルイリとヘレーネが帰ってきたことを確認した美胡とルゴバ。
そうして美胡は、ルイリとヘレーネを手放しで褒めていった。
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