ほゆらとオリヒメの婚姻
「その・・・オリヒメ・・・ごめん」
「謝らないで、ほゆらくん!」
その日、オリヒメとほゆらは、
オリヒメが養女に入ったホーリークラウン公爵家の中庭で、
お茶菓子を囲んでいた。
「いや・・・だって、オリヒメは・・・その、ウイのことが」
「貴族の養女に入った時点で、
こういう縁談が来ることは、覚悟していたし、
それに・・・ウイくんとモモちゃんの仲を見ていたら・・・
私に入る隙なんてないじゃない・・・
私は、ウイくんとふにゃもふまみれの中に、
分け入ってふにゃふにゃ萌えできる自信はないわ」
「・・・そこなの?」
「だって、ウイくんとふにゃふにゃは切っても切れない縁じゃない」
「まぁ、確かにそうだね・・・」
「それに・・・リッサ・・・クラリッサが思いのほか、気にしていて」
クラリッサとは、ホーリークラウン公爵令嬢で、
オリヒメとは本当の姉妹のような関係である。
「クラリッサが?」
「リッサは、ずっと好きだったベルさんと婚約したじゃない?
政略結婚ではあったけど、リッサの片思いの相手で・・・
だけど、私はほゆらくんと結婚することになったから」
ベルとは、ほゆらが養子に入った先の、
ウッドベリィ公爵子息のことである。
「・・・ん・・・確かに・・・そうだね」
「ほゆらくんは、どうなの・・・?」
「え・・・その、嫌じゃ、ないし・・・
俺にできた初めての家族が、あてがってくれた婚姻だから・・・
家族として迎え入れてくれたことにも、感謝してる」
「うん、私も・・・お父さまもお母さまも、
今回の婚姻が決まったこと本当に喜んでくれて・・・」
「オリヒメ・・・」
「そんな顔、しないで。それに、私、ほゆらくんで良かったと思ってる」
「・・・それは・・・」
「セイクリッドセイバーと勇者として、
お互いに背中を預けながら、いろんな任務に赴いた仲だし、
全く知らない貴族と結婚するくらいなら・・・
それに・・・これ」
オリヒメが取り出した書物を見て、ほゆらはぴくっと固まる。
その書物の中には、ウイの写真が収められ、行動記録などが書かれている。
因みに、監修はヌイ・キナと書かれているのは機密事項である。
「あのね、大好きなひとを共有できるのって、すっごく嬉しいじゃない?」
「そ・・・それは・・・その・・・」
「これからもよろしくね」
「・・・オリヒメは・・・強いね」
「ほゆらくんだって。だから、私は構わない。
ふたりで、ウイくんに婚約者になったこと、報告に行かない?」
「ウイは絶対、“おめでとう”って、心から祝福するだろうけどね」
「そこも魅力のひとつだと思う」
「そうだね」
オリヒメとほゆらはそう言って、互いに微笑みあったのだった。
そして案の状、ふたりでウイに婚約の報告に行ったところ、
“おめでとう”と、心からの祝福を受けたのだった。
オリヒメ「ウイくんを愛でる会会員です」
ふにゃ「ふにゃも会員にゃぁっ♡」
ほゆら「これからもよろしくね、ふにゃ」
ヌイ「さぁ、今日もみんなでウイを愛でようじゃないか!」
フィイ「アニキ・・・ちょっとこっち来い」
ヌイ「ヒイイイィィィッッ!!!」




