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ハズレと笑われたスキル『出会い』~ダンジョン配信中、異世界から猫耳少女が現れた~  作者: ななくさ ゆう


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第23話 謎の大扉の先にあったのは!?

 第3層は洞窟のダンジョンだった。

 俺たちが現れたのは通路の一角。

 そして目の前にあったのは……


「なんだ、これ!?」

「こんな扉、ダンジョンで見たことないニャ」


 そう、俺たちの目の前にあったのは、通路全体を塞ぐ青い大扉だった。


『なんなんでしょう、この扉』

「さぁ……」


 俺が首をひねっていると、リルラが大扉に近づいた。


「ま、開けてみればわかるニャ」


 そう言って、リルラは大扉を押した。

 だが、大扉はびくともしない。


「ぐぐぐぐっニャ! ボクの力をなめるニャ!」


 それでも、大扉はうんともすんとも言わない。


「ダメニャ。クートも手伝ってほしいニャ」

「ああ、分かった」


 俺とリルラの2人がかりで大扉を押してみるが、結果は同じ。


「これ、力尽くじゃ無理っぽいな」


 さて、どうするか。


『とりあえず、他のところを探索しますか?』


 たしかに扉と逆方向は普通に通路が続いている。

 はるるんさんの言うとおり、扉が開かないならそっちを探索する手もあるが……


「そうですね。でもここまで露骨に気になるものを見せられちゃうと……」


 この大扉を無視してダンジョン踏破しても、絶対心残りになる。


『お気持ちは分かりますが、扉の向こうに何があるかも分かりませんし』


 強力なモンスターがいるかもしれないし、すごいアイテムがあるかもしれない。あるいは何もない可能性もある。

 だが、いずれにしても。


「探索者としても、配信者としても、簡単に諦めるわけにはいきませんよ」


 俺たちは改めて大扉を観察した。

 特に何もない。鍵穴も見当たらないし……


 と、リルラが言った。


「これ、文字じゃないかニャ?」


 リルラが指し示したのは大扉の真ん中。


『たしかに、文字にみえなくもありませんが……でもこんな文字見たことがありません』

「たぶんボクの世界の文字ニャ」

『リルラさん、読めるんですか?』

「無理ニャ。ボクは字が読めないニャ。でも同じような形の文字は見たことがある……ような気がするニャ」


 読めなくても、看板などでよく見かけた文字が含まれているとリルラは語った。

 俺はじっくりとその文字を見つめた。


「これは……」


 俺は無意識のうちに声に出した。


「りらく……らめりあ?」


 なんでだ?

 なんで俺にこの文字が読める?

 どうみても日本語でも英語でもない見たこともない文字のはずなのに。


『空斗さん、その文字が読めるんですか!?』


 はるるんさん以上に、俺自身が一番戸惑っている。


「え、えっと、なぜかそう感じたというか……」


 などと言っていたときだった。

 大扉からゴゴオォォという音がした。


「なんニャ?」

『扉が開いていきます』


 俺たちがどんなに力をかけても開かなかった大扉が、ゆっくり開いていた。


『どうなっているんでしょうか』

「リラクラメリア……ボクの世界の言葉で、『扉よ開け』って意味ニャ」

『だとしたら、本当に空斗さんはその文字が読めたんですね……でもなんで?』


 なんでといわれてもな。

 一番知りたいのは俺自身だ。


「なんとなく、そう読むのかなと?」

『なんとなくって……なんとなくで知らない文字が読めたら、英語の授業なんていらないじゃないですか』


 それはその通りなのだが。


「他に言いようがないんですよ。感覚で読めたというか」

『感覚といわれましても……』


 そんなことを言っているうちに扉は完全に開いた。

 扉の向こうは大きな広間になっていた。

 奥の方に台座っぽいものがあり、その上に鎮座していたのは……


『虹の腕輪ですよ!』

「はい」


 俺が右腕に身につけたままの、虹の腕輪にそっくりに見えた。

 俺は台座に駆け寄った。

 リルラもついてくる。


「たしかに空斗の腕輪とそっくりだニャ。綺麗だニャ」

「ああ……」


 答えながら、俺はまたも確信していた。


(これもだ。この腕輪も、俺と出会う日を待っていたんだ)


 もう、理屈なんかじゃなかった。

 直感……とも違うな。

 確信に近い。

 もちろん、なんの根拠もない確信だ。


 それでも。

 それでもわかる。

 この腕輪は、俺が身につけるべき物なのだ。


 俺はそっと台座から虹の腕輪を手に取った。


「クート、どうするニャ?」


 決まっている。

 身につけるしかない。

 またエルバランスの女神が現れるのか、あるいは……

 どんなことが起きるにせよ……


 と、そこまで考えたときだった。

 突然地面が大きく振動し始めた。


「な、なんだ!?」

「地震かニャ?」


 やばい、立っているのも限界だ。

 俺が片膝をつきかけたとき、目の前の地面がゴゴゴォっと盛り上がり始めた。


「これは……」


 地面がどんどん盛り上がり、巨大な岩の塊となっていく。


「リルラ! よくわからんがヤバそうだ」

「逃げるニャ!」


 俺とリルラは通路に向かって走ろうとした。

 だが、揺れが激しすぎる!

 2人とも立っているだけでも大変で、とても走るどころか、歩くのも難しい。


 やがて揺れが収まったとき、岩の塊は身長3メートルはあろうかという、人型になっていた。

 これは……まさか……


『まさか、ゴーレムじゃ……』


 現れたのは岩でできた人型モンスター。

 トロールと並ぶ強敵。

 ドラゴン系を除けば、物理系最強とも言われるモンスター、ゴーレムだった。

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