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作戦変更

 『ユグド』の場所が突き止められた可能性が高い。レイアからの報告によりそれを知った大河はシーラにお願いし、レイアとの神託通話に参加させてもらう。


「レイアさん。仮に『ユグド』の場所がバレたとして、ウルザの勇者たちが『ユグド』に到着するまでの時間はどれくらいになるか分かりますか?」

「ウルザが神託を使って伝えると仮定すると、エルフたちの街『イグドラシル』にウルザの勇者たちが捜索のために留まっているらしい…距離だけだと1、2時間くらいで到着する。ただ『ユグド』には人避けの結界とか張られてて、それで多少の時間稼ぎができればってところ」

「それなら…」

「けど、神の領域を捜索しているチームなら結界対策の勇者がいてもおかしくはない。そうなると時間稼ぎは絶望的」


 『ユグド』にはシーラの領域に張られている神製の結界ほどでは無いにしろ、人を寄り付かせない結界が幾重にも張り巡らされている。そのため通常の捜索はそれらの結界で回避することが出来る。しかし場所が特定されてしまえば結界の効果は限定的となり、結界特効の勇者が派遣されていれば無効化されてしまう。

 あと時間が掛かる要因として、ウルザがポイントをケチって神託による情報伝達をしないのであれば可能性はある。しかし、勇者を大人数投入してまで『ユグド』というエルフィード側の希望の芽を摘もうとしている状況の最終段階でポイントを惜しむ事は流石にしないだろう。

 となるとウルザの勇者たちはおよそ1時間後には『ユグド』に到着しているという前提で考えるべきである。

 

「シーラ様、『ユグド』にいた勇者とその護衛たちの避難の準備は開始してもらっていますよね?」

[はい。そろそろ準備を終え出発するところだと聞いています]

「……なら計画を早めます。俺は今から『ユグド』に行って、ウルザの勇者たちを迎え撃ちます。なので避難する人たちは、その隙に『イグドラシル』に向かって貰い、エルフたちに現状を伝える役割を果たして貰いたいです」

[分かりました。フィーに伝えます]


 現在『ユグド』にちるエルフィードの勇者とその護衛たちが『イグドラシル』に避難する時間を稼ぐ役割を大河がこなす。

 この作戦が終了すれば、再びエルフィードとウルザは敵対関係に戻る。ウルザの策略によりほぼ半数ほどがウルザの信者となっている状況では混乱のあまり内紛が生じてしまいかねないため、彼らには説明役をお願いする。


「レイアさんは最後の1人の改宗を優先してください。有名な勇者が相手ですが問題ありませんよね?」

「問題ない」

「それで改宗を行った後は『イグドラシル』に残っているウルザ陣営の掃討をお願いします。投獄されていた元勇者の方々はどうされていますか?」

「勇者たちのリーダー役だけ連れて最後の1人の元に向かってる所。他は『シイアの大森林』に行くよう指示を出した」

「ありがとうございます」


 大河が指示を出す前にレイアは既に動き出してくれていたようだ。


 『イグドラシル』に留まっている勇者たちは、『ユグド』に向かうだろうが、勇者の部下などはエルフの監視役として街に残る可能性が高い。その対処をレイアにはお願いする。

 その際、部外者が仮にも亜人族の主神となっているウルザ陣営の者に危害を加えるとエルフたちも困惑してしまいかねないため、エルフの勇者として高名なオリーバを連れて行く判断をしてくれたようだ。

 そして地味にレイアも大河もいなくなり手薄となってしまうシーラの領域の警護にも人を回してくれている。流石はレイアである。


「それじゃあ、急な展開でかなりリスクが高まっちゃいましたが2人ともよろしくお願いします」

「一番リスクを背負ってるのはタイガ」

[そうです。この森に進攻してきたよりも多くの勇者の相手をするのですから!]

「はは。問題ありませんよ。呪いを重ねた今の俺は最強ですから。味方の足を引っ張ることに関しては」

「それ、全く自慢になってないから……気をつけてね」


 急な展開に作戦変更を余儀なくされた大河たちだが、神託通話を終えた3人の表情は明るいものであった。

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