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勇者はおっさん?俺は?《おっさんを助けたら巻き込まれて召喚されたので好きにさせてもらいます》  作者: 盾乃あに


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マルチの街


「おぉ! 帰ってきましたか!」


「あぁ、こっちも収穫があったぜ」

 ミリオンは親指で馬車を指している。


 捕まっていた女は3人。

 赤髪の戦士の格好をしたアリア。

 紫髪のロングヘアで魔法使いのテレサ。

 明るい緑の髪をしたショートカットの小ぶりな女の子のミントだ。


 男は5人、冒険者証が4枚に商人ギルド証が1枚あった。


 まぁ、火葬はしてきたので後は持ち物だけは持ってきた。


 他にもいたが骨になっていて冒険者証も使い物にならなかった。


「さて、歩きますか」

「だな」

「はぁ」

「ケント? 慣れなさいよ?」

「分かってるよ」

 リシアが手綱を持つようだ。



 俺たちは歩いて1時間ほど進むと街が見えてきた。


 (ここからだと結局は夕方になるだろうなぁ)

 

 ようやく街に着くと衛兵を呼んでもらい盗賊を引き渡す。


「ご苦労であった。こちらは賞金首のドレイクなんかもいるから報奨金は期待していてくれ。その代わり2日ほど時間をくれ」


「分かりました」

 とヘンドリックが代表をして話を進めている。


「あとは女達はこちらで預かるが?」

 女達は首を振る。


「そうか、ではこれは少ないが支度金だ」

 と女達に支度金が渡される。


「あとは冒険者ギルドに報告をしてくれ。そちらからも懸賞金が出るだろう」


「はい」


「では、2日後までマルチの街で休んでくれ」

「分かりました」

 と言って盗賊達は連れて行かれる。



「さて、冒険者ギルドに行ってきてください。私は馬車を預けて宿の準備をしておきますから」


「おう! 行ってくるぜ!」


 マルチの街はそれなりに穏やかで夕暮れ時なのもあり人は少なめだ。鉱山で栄えているようで飲み屋と鍛冶屋が多いな。


 ミリオン達と冒険者ギルドに行くと、3人の女も着いてくる。


「ん? なにかあるのか?」


「報告だろうな、死んだ仲間達の持ち物なんかはわたしてやれ」


「あぁ、そうか」


 途中の露店で袋を買うと、それに仲間だった奴らの物を入れて渡してやる。


「あ、ありがとうございます」

「いや、いいよ」


 (辛いだろうな、俺は一人旅だからいいけど、仲間だったんだもんな)


 ギルドに着くと夕方なのもあり酒を飲んでる奴らがこちらを見る。


「報告だ。盗賊を潰してきた」

 とミリオンが言ってギルド証を渡す。


「はい、確認いたします」

 その横でも女達3人が盗賊に捕まったことを報告していた。


「それでは、懸賞金が出ますので2日ほど時間がかかります」


「おう! わかった、ランクはどうなる?」


「皆様のギルド証を確認させていただきます」

 とギルド証を渡す。


「ミリオン様はCからBランクに、リシア様、コーラリス様、ウィッシュ様はBランクのままです。ケント様はDからCランクに昇格です」


「「「は?」」」


「ん? 上がったみたいだな」


「お、お前、Dランクなのか? あの強さで?」


「嘘でしょ?」


「ビックリ」


 (いや俺もみんながそんな高ランクだと知ってビックリしてるんだが)


「コイツはBランクでもいいくらいだぞ?」

「一応規則ですので」


「はぁ、もうちょっと融通きいてもいいんじゃね?」

「規則ですので」


「わかったよ!」

 とミリオンが粘ってくれたが、俺はCランクでいい。


 俺たちがやっているうちに終わったらしい女達は俺らの後ろに並んでいる。


「おう、終わったか?」


「はい、終わりました。ありがとうございました」


「良かったわね。私達が来て」

「はい」

 と言う3人は冒険者を続けるようだ。


「あの、ケント様はCランクなのですよね?」


「ん? そうだけど?」


「私達とパーティーを組んでいただけないでしょうか?」


「へ?」


 (俺は一人旅で、パーティーを組むなんて考えてなかったんだがな)


「私達はCランクですので足手纏いにはなりません! お願いします!」

 と3人とも頭を下げている。


「おいおい! それじゃあ俺たちと組もうか?」

 酔っ払いが入ってくる。


「そんな男より満足させてやるぜ?」

 と女達を囲み出したので、

「おい、やめとけよ? さすがに酔い過ぎだろ?」

 と俺が口を出す。


「あ?お前はすっこんでゴフッ!」

「アガッ!」

「ゲフッ!」

 と女3人で男どもを倒してしまった。


「んー、3人とも強いんだから3人パーティーでいいんじゃね?」


「いやです!私達はケント様に着いて行きたいんです!」


 どうするか後ろを見るとミリオン達は目を逸らす。


 (クソッ、なんで何も言わないんだ?)


「とりあえずここじゃなんだからヘンドリックが宿を取ってるはず。だからみんなでいこうか?」


「「「はい」」」

 と嬉しそうにしている。


「……女たらし」

「は?」

 リシアに言われるがみんな先に外に出て行くので追いかける。


 夕暮れの鉱山を見ながら街を歩いていると、ヘンドリックが待っていたので宿に入り、受付は済ませてあるらしい。


 女3人も宿を取り、3人一部屋でいいそうだ。

 もう夕飯の時間なので下で飯を食う。


 大テーブルを9人で囲んで飯を食う。


「ほぇ、ならケント様は3人とパーティーを組むんですか?」

 ヘンドリックが聞いてくる。


「いや、俺は一人旅をしているんだが」

「そんなこと言わないで入れて下さい」

「そうですよ、私だけでも」

「なにいってるの! それは狡い!」


 とアリア、テレサ、ミントが言い合っている。


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