表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
勇者はおっさん?俺は?《おっさんを助けたら巻き込まれて召喚されたので好きにさせてもらいます》  作者: 盾乃あに
神聖国の勇者

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
60/67

開かずの門


「勝手に男爵にしちゃっていいんですか?」

 アリアが心配するが、

「教皇のメダルで一代貴族なら爵位を授けることができるらしい。ギアンが言っていたからな」

「へぇ、そうなんですね」

「そんだけメダルは貴重なもんらしいな」

 一代男爵なら問題ない事を後から聞いてホッとした。


 まぁ、いまは教皇が大変だろうし多少変わってても関係ないだろ。

 

「さて、ちょっとで歩いてくるかな」

「あ、私も行きますから」

 とアリアが着替えてくるらしいので少し待つ。


「お待たせしました」

 パンツルック姿は似合っていて赤い髪が映えるな。

「似合ってるよ」

「あ、ありがとうございます」

 と顔を赤くする。


 外に出ると壊れた家を建て直すのに男勢が総出で直している。

「あ、ケント様! お疲れ様です」

「よぉ、頑張ってるね」

「そりゃ、ギアン様が金出してくれるんで喜んで直しますよ!」

 ギアンは元男爵が溜め込んだ私財で街を直して行くそうだ。


「お! デート?」

「なんだよお前ら、買い物か?」

「うん! アクセサリーを買いにね!」

 とユウスケとコナミが兄妹で買い物中のようだ。

「後で持ってくね!」

「あー、分かったよ」

 どうせ付与して欲しいんだろうな。


 古本屋を探すがこの街にはないようであてもなく歩いていると、

「ケント様! 何やら早馬で教皇が亡くなられたと」

「あー、そうなんだ。大変だね」

「そうなんですよ! こちらも大変ですが首都の方は大混乱のようです」

 とギアンが言うが、知ってるし、その本人だからな。


「俺たちは明日にでも出発するから、がんばれよ?」

「は、はい! 見送りにいきますので! では!」

 走り去って行く後ろ姿はやはりギアンを男爵にして良かったと思える。


「良かったですね!」

「そうだな」


 翌日は見送りに街のみんなが出て来て、ちょっと照れながら馬車を発進させた。


「あはは、あの街は良かったね」

「だな、それよりお前らそんなにアクセサリー買ってどうすんだよ?」

「ん? だってあと買うものないぞ? 他のものはケントのショップで揃うのに」

「はぁ、それにしてもつけすぎだ」

 ジャラジャラとつけすぎてごちゃごちゃしている。


「かっこいいと思うんだけどな?」

「まぁ、お前らがいいならいいけどさ」


 馬車の中は相変わらずうるさいが、もう少しで帝国に入る。

 早馬が抜いて行ったと言うことはこの後の街ではどうなってるかわからない。

 帝国との境にある辺境伯領もピリピリしてそうだな。


 3日後にようやく辺境伯領に辿り着いた。

 少し様子を見るため宿を取り、情報を集める。


「やはりケント様の言った通り、通行禁止になってますね」

「やっぱりそうか、帝国はもう目と鼻の先なんだがな」

 多分メダルも通用しないだろうな。

 

 門は閉じられたまんまだ。

「どうやって通るかだが、もうちょっと様子を見るか」


 ヒロト達は勇者だから身分をばらすわけにも行かず、ギルドには俺らだけが行っている。

 手詰まりの状況で、見ていることしかできない。


 3日目に動きがあった。

 大きな商会の荷馬車隊の隊長が直談判をしに門の前に来ていた。

「お前ら『センクウ商会』の足を止めて荷物がダメになったらどうするつもりだ!」

 と門の前で大声を張り上げる。

 そりゃそうだ、商会で日持ちしないものなどがあった場合このままだと商品にならず赤字になってしまう。


 俺は近くで見ることにした。

「どう責任取るつもりだ! それか中身を買い取ってくれても構わないんだぞ」

 1時間に及ぶ抗議の末にようやく辺境伯が出て来た。


「我がこの辺境伯領の領主、ミドガロン辺境伯だ。いまは誰も通さん」

「ふざけるな! こっちも命懸けで荷運びやってるんだ! 通してもらうまでここから動かんぞ!」

「ふん、ならあの世で三途の川でも渡るんだな」


 剣を振り上げるので『アクセル』を使い剣を弾く。


「悪いが俺ら冒険者も同じ答えだ! そうだよな! みんな?」

「「「うおぉぉぉぉぉおぉぉぉぉぉ」」」

 と俺らの味方になる冒険者は多くいる。

「ぬ、お前は誰だ?」

「Aランク冒険者のケントだ」

「そうか、ただでは通さん! それ相応の」

 俺はメダルを出す。

「な、お前はどうやってそれを?」

「ある知り合いからな! で? どうするんだ?」


「ならん! 今は非常事態ゆえ、通すわけには行かんのだ! こやつらをひっ捕えろ!」

「ふん、悪いが、はいそうですかと捕まるのもごめんでね!」

 と辺境伯を人質にする。

「さぁ、門を開け! 出ないと首が飛ぶぞ!」

「お、お前はこんなことしてどうなるか分かってるのか?」

「お前の首が飛ぶか、門が開くか二つに一つだ」

「くっ、も、門を開け! お前の顔は覚えたぞ?どうなっても知らぬからな!」


「は! 冒険者やってりゃ神聖国なんて来なくても別に構わん!」

 と門を開けさせると、


「おうにいちゃん! 『センクウ商会』まで来たらいいことがあるからよ! 絶対こいよな!」

 とさっきの隊長が言って門を出て行く。

「ケント様!」

「先に出ていろ! 俺は後から出る!」

「はい!」

 と俺らの馬車も通ったな!


「お前は無事に通さんからな!」

「それができればな?」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ