作戦
「宿に戻ろう」
「そうだな。とりあえず戻って明日からの行動を決めるぞ」
「だな」
とスライと喋っていると、
「お、俺達も行くから!」
「任せとくだけは嫌だからな」
勇者達が言ってくる。
(俺は丸尾さんに任せていた。それが間違いなのか)
「あ、ああ、じゃあ、とりあえず酒場に行くぞ」
「うっす」
と宿の酒場で大テーブルを囲む。
メンバーは全員、『カリーナ』6人、『勇者』ヒロト、ユウスケ、ケンジ、コナミの4人、あとスライの11人だ。
「とりあえず神聖国の首都、『ウェアラ』に向かう」
「守りは?」
「大丈夫だ、俺がいるし勇者もいるからな」
それなら城に入れるか。
「分かった、で俺らも城には入れるか?」
「それは難しいな。だが、無理ではない」
「どうやって?」
「馬車で中まで入って行く。あの馬車は見た目より広いから隠れることができるだろう」
作っといてよかったな。
「ならそれで行こう。魔導士は城にいるのか?」
「あぁ、国の客人として扱われているから、与えられた部屋まで行けば大丈夫だろう」
「そうか、だがスライは報告しに行かないといけないんじゃないか?」
「そうだな、別行動になる」
「それじゃあ俺らがその部屋まで行けばいいのか?」
「私が案内するよ」
「コナミが? 大丈夫か?」
とユウスケがコナミの心配をする。兄妹だったな。
「お兄ちゃん達は王様の元に行けばいい。私1人なら『あの日』とかで抜けられるでしょ?」
「……分かった」
「俺らが守るから心配するな」
と言うとヒロト達はホッとする。
「もし、王の横にいたときは、俺が対処する!」
「スライ、それはやばくないか?」
「いや、あいつがそもそもの元凶だ。殺す覚悟は出来ている」
「わかった、じゃあ、二手に分かれて動こう」
とりあえず明日からの行動は決まった、王都『ウィアラ』までは4日かかる。
「じゃあ、とりあえず乾杯だな」
「俺コーラ」
「私も」
「わかった、未成年組はコーラな」
こいつら味を占めたな? まぁ、ショップで買って渡す。
「マジでチートだな」
「敬語使え」
「わかった」
「……はぁ、とりあえず乾杯」
「「「「カンパーイ」」」」
「お前らいくつだ?」
「俺が16、ユウスケとケンジも、コナミは15」
「スライ?」
「こちらでは15から成人だ。そっちは?」
「20歳からだな」
「そうか、すまなかったな」
と頭を下げるスライ。
「本当だよ、マジきつかったからな!」
「まぁ、いいじゃん。今は仲間なんだし」
「まぁいいけどさ」
とケンジが言うとヒロトも頷く。
「それよか、なんであっちのものが買えるんだ?」
「俺のユニークだな」
「他のも買えるの? 服とか?」
とコナミはアリア達の服を見ている。
「あぁ、買えるぞ?」
「じゃあ、私のも買って?」
「んー、いいだろう」
「やったぁ!」
「俺も俺も!」
「わかったよ、みんなであとで買えばいいさ」
「よっし!」
とはしゃいでいる、やはり子供だな。
その後はみんなで飯を食い、ヒロト達の言ってた服を買ってやる。
みんなゴワゴワの服が嫌だったらしい。
「よし!これでばっちりだ!」
ヒロト達はマジックバッグを持たされてたみたいでそれに入れて行く。
後お菓子も買い溜めしているな。
「それくらいにしておけよ?」
「はーい」
と4人は宿に帰って行く。
なんか修学旅行を思い出すな。
「ケント、すこしいいか?」
「スライか、いいぞ」
とスライと2人で飲みながら話す。
「すまなかったな、俺1人じゃやはり無理だっただろう」
「気にするな、同じ日本人がいるだけで、やはり俺がなんとかしないとと思ったしな」
「最初はいい子達だったんだが、俺の訓練がきつくて、ある日断られてな」
「それで負けたのか? まぁ、成長率は高いだろうけど」
「あぁ、己の未熟さを実感して旅に出た。勝てると思って戻ってきたんだが」
スライもしんどい立ち位置だっただろうに。
「元の笑顔のある子に戻った。ありがとう」
「気にするな、あいつらもまだ子供だからな」
「そうだな。子供に魔王討伐に行かせるなんてな」
「お前もそっち側だっただろ?」
「仕方なかった、王からの命令だからな」
「まぁ。気付けて良かったよ」
「そうだな。あの子達を助ける」
と言って夜は更けていく。
翌日は与一達を受け取り、馬車に乗り込む4人は、
「スッゲェ!」
「まじ、かなり広いな!」
「いいから乗れ。出発するぞ」
「「「はーい」」」
とダンジョン街の『ドラフト』から出発する。
「お前たちはどうやってこの国に入ってきたんだ?」
「ん? これだな」
「な、王国メダルか!」
「凄いのか?」
「俺も持ってるが、大抵のところはこれで入れる」
流石シンドゥだな。
馬車は軽快に走って行く。
後ろではアリア達とトランプで遊んでいるな。
荒野から草原に入り、森を抜けようとする。
「おら、止まれ!」
「大人しくブベッ!」
「こら与一、バッチイだろ?」
与一が踏み潰すのでやめさせる。
「て。テメェらタダじゃおかないからな!」
「はぁ、また盗賊か。この世界は多いんだな」
「まぁ、少なくはない」
と言って馬車から降りる。
「さて、どいつからやるんだ?」




