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勇者はおっさん?俺は?《おっさんを助けたら巻き込まれて召喚されたので好きにさせてもらいます》  作者: 盾乃あに
神聖国の勇者

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モンスターの森


 翌日、朝から大量の馬車が並んでいる。

「おーい! こっちこっち!」

「あぁ、遅れてないか?」

「大丈夫だよ。私が御者をするアジーンです。でこっちが一緒に乗る」

「……ゼロだ」

「だそうなんで、仲良く行きましょう!」

 と今回のアジーンもふくよかな身体をしている。

 ゼロと言うのは侍のような格好をしているな。剣士と言うことだろうな。


「じゃあ、揃ったんで行きましょうか!」

 と乗り込んでいくが、ゼロは外の方がいいのか最後に乗り込む。


「じゃあ、出発しますね!」

「「「「はーい」」」」


 と馬車は二頭立ての馬車で、爽快に街道を走る。


「ここから少し危ないですので、何かあったらよろしくお願いしますね」

 と御者のアジーンが言う。

「あぁ、森に入るのか」

「はい、ここは本当に危ないので通りたくないんですが、通らなきゃ仕事になりませんからね」

 索敵に反応があったので止めてもらう。

 すぐに外に出て対応するが、

「何だゴブリンか」

“キンッ”

「ゴブリンアサシン!? アジーン隠れていろ!」

「は、はい!」

 とりあえずここら辺のゴブリンは倒したが、ゴブリンアサシンがいるとなれば、近くに集落があるな。


「アジーン、これから集落に向かうが、1時間で戻らなければ帰ってもらえるか?」

「え? さっさと行きませんか?」

「このままだと、ここで商売できなくなるぞ? 多分集落があって、ここで襲うのが定石のようだからな」


 (ここで待ってれば勝手に馬車が、餌が通るのだからな)


「わ、分かりました! 待ってますが1時間ですよ?」

「分かった! 行ってくる!」

 と6人で向かう。

 

 森の中を進んでいるとやはり索敵に反応があるな。


「行くぞ!『ファイアーボム』」

「はい!黒き風よ!『サイクロン』」

 テレサのサイクロンで舞い上がる炎の渦。


「いっくよー!『雷乱舞』」

「『アイスロード』」

 と雷を使い暴れるミントに、氷の道を作りそこを滑るようにゴブリン共を斬っていくレティー。


「さて、シルヴァはどうする?」

「まだ私の出番じゃないけど、『月光』」

 光がさしてスピードが上がる。

「流石だな、待ってていいぞ!」

「はーい!」


 走って集落の真ん中に行くとやはりいたゴブリンエンペラーだ。

「前みたいにギリギリの戦いじゃないぞ?」

『グギャギャギャ』

 飛び込んでくるので、

「『アクセルダンス』」

 引き伸ばされた時間で何度も斬りつけ踊り疲れたように最後に跳ねて、ゴブリンエンペラーは倒れた。


「さぁ、あとは雑魚だからさっさと倒すぞ!」


ーー

 もうすぐで1時間だが、

「馬鹿な奴らだ。ゴブリンエンペラーがいただろうに」

 ゼロが言うとアジーンが、

「え! 本当ですか? ならもう……」

「ゴブリンエンペラーが何だって?」

 と森から出ていく俺たちと助けた5人の女性。


「な! まだ1時間も経ってないぞ! それに」

「ゴブリンエンペラーはいたが、魔石を抜いて燃やして来た」

 ゼロは驚き、アジーンは喜んでいる。


「す、凄いですね! ゴブリンエンペラーを倒すなんて! それにこの森が安全になったなんて!」

「まぁ、まだ他にもモンスターはいるけどな」

 と先の方を見る。


「ゼロ、少し狭くなるがいいか?」

「……俺は御者台に座る」

「いいみたいだ。これは運賃だ」

 と神聖国の金貨を5枚渡す。

「はい! ありがとうございます!」


 服を着せた女性たちはまだ怖がっているが助かったことに安堵しているので中の方に座らせるとミントが荷車の上に座り、俺たちは立っている。

 ゴブリンの集落はまあまあの広さで、やはり子を生まされた女達は自死していたし、男達は食われていた。

 冒険者証や商人ギルド証を探して見つかったものは収納に入れてある。


 あとは金貨や宝石類はまとめてあったので収納の中だ。


 先に進むと森の中腹辺りで索敵に反応があった。

「お、オーガです!た、助けて!」

 俺が前に出るがゼロがどうやらやるみたいだな。


「秘剣、『剛断』!」

「おぉ! ちゃんとやれるんだな」

「……まぁな」

 とツノと魔石を取り普通に御者台に戻る。


「み、皆さんお強くて私の心臓が持つかなぁ?」


 まぁ、索敵にかからない限りはもう安心だろ。


 と思ったら頻繁に出くわす魔物!

 

 オーガにトロール、フォレストウルフなど、


「おい、流石に多すぎるんじゃないか?」

「そうだな、……御者よ、魔物避けは?」

「はい! やってます! ここにこうやっ、ああー!!」

「なんだ?」

「す、すいません! 魔物避けじゃなくて逃げる時用の魔物寄せを使ってました……」


「……殺す」

「待て待て、まぁ、それは捨てろ! 今すぐだ!」

「は、はひぃ!」

「運賃は取るのか?」

「い、いえ、今回は申し訳ありませんでした」

 と頭を下げる御者のアジーン。


「これでいいだろ?」

「……わかった」


 ようやく森を抜け、平原で一休みだ。

「はぁ、本当に申し訳ない」

「プッハッハッハッハ! 情けない声出すな! ほら、おまえもタダじゃ生活できないだろ」

 と神聖国の金貨を5枚渡す。


「い、いいんですか?」

「この女達の分だ。まぁ、今度からちゃんと確認しろよ?」

「は、はい!ありがとうございます」


 と楽しく喋ってる間もゼロは1人どこ吹く風だ。


「よぉ、お前甘いものは好きか?」

「……まぁ」

「なら団子はどうだ?」

 とみたらし団子を分けてやる。

「……!? こ、これは」

「どうだ? 美味いだろ?」

「いくらだ? 買うぞ?」

「んー、一本銅貨3枚ってとこかな?」

「なら100本だ! 銀貨3枚!」

「よし、売った!」

 とみたらし団子を100本出すと自分のマジックバッグに入れる。


「……ありがとう」

「おう!」

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