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勇者はおっさん?俺は?《おっさんを助けたら巻き込まれて召喚されたので好きにさせてもらいます》  作者: 盾乃あに
神聖国の勇者

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変な辺境伯達


「助けてくれよー……」

「くさいよー……」

「うっさい! 知るか!」

 とヘンドリックが馬車を蹴るとギシギシと揺れて痛がる盗賊達。


 とりあえず朝まで交代で寝る。で、朝早くから出発する。

「ふわぁぁ」

「ミントも寝不足みたいだから寝てればいいよ?」

「はい、おやすみなさい」

 と俺の膝枕で寝る。

 先頭はヘンドリックで俺、アリア達と3台の馬車で目指すは国境の街『クレアデル』。


 昼を過ぎた頃ようやく見えて来て、夕方にようやく着くと、衛兵に盗賊を引き渡す。

「ご、ご苦労様です!」

「あー、どうなるの?」

「はい、盗賊のカシラは死罪、あとは鉱山奴隷として売られます!」


「待った、そのクソくだらないそんな与太話を信じるのか?」

「は! 衛兵長!」

 筋骨隆々の男が出て来たが、

「はぁ、これ、盗賊、わかる?」

「ぉ、お前は俺を馬鹿にしてるのか?」

「バレた? 馬鹿にしてますよ?」

 (こちとら寝てないんだ。いい加減休ませろ!)


「テメェ!」

「『雷神拳』」

「あばばばばばばばば」

 とミントが電撃で痺れさせる。

 倒れているそいつにしゃがんで、

「おい、お前、馬鹿? 冒険者、舐めてる?」

 と剣を突きつける。

「ず、ずびばぜん」

「おい、俺たちは宿にいる。何かあれば言いにこい!」

「は、はい!」

 と言って『クレアデル』に入り、宿を取る。

 そう言えば女性たちを忘れてたな。

 まぁ、宿は空いてるみたいだから借りるか。


 今日は流石にビールも飲まずに『クリーン』だけして寝た。

 起きたのは次の日の昼だ。


「さて、どうなってるのかな?」

 『カリーナ』で衛兵の所までいくと、

「あ、おはようございます」

 昨日の筋骨隆々の男が話しかけてくる。

「で?盗賊は?」

「はい! 盗賊のカシラは死罪。その他は鉱山奴隷になります」


 昨日とは打って変わって素直な男だ。

「どうした?昨日までとは態度が違うな?」

「い、いえ、き、昨日は申し訳有りません」

「ふぅ、カシラを連れて来い」

「……は、はい」

 と他の衛兵に連れて来させる。


「あ、兄貴……助けてくれ」

「誰が兄貴だ! この盗賊め!」

「あぁ、いいよ、お前も盗賊に加担してたんだろ? 捕まえろ」

「え、いや、これは」

「はい!」

 と衛兵が衛兵長を縄で縛る。


「何事だ?」

「こ、これは辺境伯様」

「初めましてAランク冒険者のケントと言います」

 と頭を下げる。

「それが何をしてるんだ?」

「盗賊を捕まえたら衛兵長もグルだったので捕まえました」

「なぬ! それは真か?」

「は、はい」

 と衛兵が事実を認めると、

「はぁ、少し待て、これが事実だと拙いぞ」

「隠す方がまずいのでは?」

「冒険者如きが何を言っておる!」


「はぁ、これは使いたくなかったけど」

「そ、それは王国王のメダル! は、ははぁ」

 と跪くと首を垂れる。

「辺境伯もグルか?」

「いえ! 衛兵長がそんなことをしてるとは」

「あ、そう? じゃあやり方はしらないんだな?」

「はい、ですが」

「衛兵長をここに呼んでくれる?」

「は!」

 これで白黒つくよな。


「お、叔父貴! 助けてくれよ!」

「やはり、こいつもグルだな」

「ち、ちがいます! お前なんて知らん」

 とりあえず気絶させ牢屋に送る。


 早馬でノセックの街まで行かせて手紙を渡してもらうと近隣のキンドリー辺境伯が来るらしい。


 5日後にようやく来たキンドリー辺境伯は、

「この度は王国貴族の不手際をお許しください」

「いや、あなたが謝ることはないじゃないですか」

「いえ、貴族の中にこんな奴がいるとは、王国の失態です」


 そういうとキンドリー辺境伯は自分の剣を持って地下牢に行こうとするので止める。

「止めてくださるな! あやつはワシが!」

「まぁ、待ってください。死ぬより重い刑があるじゃないですか!」

「ぬ、それは鉱山奴隷ですか?」

「ですね、それに新しい辺境伯も来てませんし」

「ぬー、そうですな! それまではワシがやりませんとな!」

 とやっと思いとどまった。


 気性の激しい人だなぁ。


「それじゃあ後は任せていいですか?」

「はい、ワシがしっかりと治めて見せます」

「キンドリー辺境伯の領地は?」

「ワシの息子にやらせとるんで大丈夫でしょう!」

「それなら大丈夫ですね。ありがとうございます」

「こちらこそ大事な旅の途中と聞きました。ありがとうございます」

 

 そう言うキンドリー辺境伯は好々爺としていて好感が持てた。


 判定魔法でも『正』とでているので問題ないだろう。


 俺たちは賞金首や報奨金でミスリル硬貨1枚もらい、ギルドに連絡しに行く。

 女性達もついて来てギルドに報告&文句を言っている。

 (まぁ、言いたくもなるよな)


 俺たちの方はギルドカードを渡して懸賞金をもらう手続きをする。

“とてて”

「ん? どうした?」

「私と契約する?」

「ダメダメダメー!」

 アリアが中に入ってくる。

「あんた、契約がなんなのかも言ってないでしょ?」

「……チッ」

「こ、この!」

テレサとミントが止めに入り、

「まだ、精霊がなんなのかわかってないんじゃないですか?」

「そうですよ。あなたお名前は?」

「……ぺちゃんこ」

「ぬーー!!」

 今度はミントが抑えられている。


 (そりゃそんなこと言われたら怒るよな?)

「はいはい、で。お前名前は?」

「シルヴァ」

「なんで契約するんだ?」

「貴方が好きだからよ」

「ふーむ。契約したらどうなるんだ?」


「私の体を自由に出来る!」


(いやいや、何言ってるんだこの子は)

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