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勇者はおっさん?俺は?《おっさんを助けたら巻き込まれて召喚されたので好きにさせてもらいます》  作者: 盾乃あに
第2章 『カリーナ』と『ライズ』

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またな


「よし、宿に帰ろう」


「「「「はい」」」」

 と宿に帰る。


 人ごみの中宿の扉に手をかけると勝手に開き、

「おっと」

 目の前のミリオンにぶつかる。


「お、ほんのちょっと俺らの方が早かったな!」

 そうか、それでも早いと思ったんだがな。


「まじか、でも攻略出来たんだな?」

「当たり前だろ! お前らもな!」

「おう!」

 と拳を合わせると、肩を組むと、

「乾杯しよーぜ!」

「だな!」

 と大テーブルに向かう。


「『クリーン』と、みんなまだシャワーも浴びてないから、ほんとついさっきよ?」

 とウィッシュがクリーンをかけてくれる。


「そうか、まぁ、それなりに収穫はあったな」

「だな! このリングが一番かな」

 とストレージリングを見せるので、

「こっちは二つあったぞ」

 アリアとレティーが見せる。


「まじか! こっちはシンドゥと取り合いだったのに!」

「あはは、最初は取り合いだったが、43階層の……」

 と話は盛り上がり、ビールをたらふく飲んでまったりしてくる。


「このダンジョンも攻略したし、次はどうする?」

 俺の目的は決まっている。


「俺は神聖国に行こうと思う」


「は? またなんで」


「まぁ、あっちには何があるか知らないが、行ってみたいと思ってな」

 勇者召喚のこともあるからな。


「んじゃ行くか!」

 とミリオン達もついてくる様だが、


「ミリオン? それは野暮ってもんでしょ?」

 とウィッシュが嗜める。


「そうか? 一緒に回るのもいいと思うけどな」

 とミリオンは諦めないが、


「ダメだ。ケント達にはケント達の旅があるからな!」

 シンドゥに言われて黙る。


「そうそう、どうせ王国に帰ってくるんでしょ?」

 とみんなに言われて分かったようだ。


「そうだな、俺らの帰る場所は王国だからな」

 そう、もう帰る場所になっている。


「そう来なくっちゃね!」

 とコーラリスと言う。


「それならまた会う日まで、ってことだな!」


「おう! ミリオン達もありがとな」


「何いってんだ! 俺らこそ楽しかったさ!」

 と言って夜も更けていく。


 女性達はもう寝ると言って上へと上がっていった。


 男3人で飲んでると、

「ほら、これを持っていけ。神聖国じゃこれがないと入れないからな」

 とシンドゥが渡してくる。


「またメダルか、よく手に入れたな?」


「おう、それと神聖国の情報だ。やはり『勇者召喚』は行われた様だな。4人も召喚されたらしい」


 4人か、一緒に召喚された様だな。


「召喚したのは王国から追放された魔導士だ」

 王が言ってたやつか。


「4人は強くなるために神聖国のダンジョンに潜ってるらしいぞ」


「やっぱりあるんだな」


「あと、王国勇者は入れなかったようだ」


「丸尾さんが? なぜだ?」


「そりゃ神聖国も勇者がいるからだろ?」

 シンドゥはウイスキーを回しながらそう呟く。


「そうか、ありがとな情報料だ」

 と金を出そうとすると、

「いらないぞ? 仲間だろ?」


「……だな」

「なんだよ、お前らだけで話進めてよぉ!」

 とミリオン。


「神聖国は危険かもしれないから身元は隠せよ?」


「わかったよ、ありがとな」


「はぁ、分かったよ、俺も落ち着いて飲むか」

 とミリオンはウイスキーをロックで飲み出す。

「カー! 効くな、やっぱり」


「お前は静かに出来ないのかよ!」


「うっせ! しんみりすんのは性に合わないんだよ!」

 (まぁ、照れ隠しみたいなもんだろ。聞きたい情報も聞けたし)


「さて飲むか!」

「だな!」

「これからの旅の無事を祈って!」

 と乾杯する。



 翌朝、乗合馬車を探してるとヘンドリックがちょうどやって来た。


「ありがとうございましたぁー!」

 と乗せて来た客に挨拶をしている。


「よう、ヘンドリック!」

「あ! ケント様! どうですか調子は?」

「あぁ、昨日攻略したよ」

 と報告する。


「それはおめでとうございます!」

「ヘンドリックにお願いがあるんだが?」

 流石に無理かもしれないが、どうせなら知り合いに頼みたいからな。


「はい! なんでしょう?」

「神聖国まで頼みたい」

「分かりました! その代わり守って下さいよ?」

「いいのか?」

 断られると思ったが、


「そりゃ、その辺の冒険者だったら断りますけど、『カリーナ』のケント様に頼まれたらね!」

「悪いな」

「えへへ、仲間でしょ?」

「そうだな」

 といい仲間を持ったもんだよ。


 早速、ヘンドリックは、どうせなら神聖国まで荷物を運んで売りたいらしいので荷物を集めてくると言って出ていった。


 俺らも色々と周り買い足していくが、ショップがあるからそこまではいらないか。


「まとまりましたよ! じゃあ、いきましょうか!」

「よろしく頼む!」

 と、門から馬車が出発しようとしたら、人ごみの中から手が上がり!


「おーい! またな!」

 ミリオンは泣いてるな。

「また会いましょ!」

 ウィッシュは涙目だ。

「またね!」

 リシアはぬいぐるみを振っている。

「元気でー!」

 コーラリスはなんとか大声をだしてるな。

「気をつけてな」

 シンドゥはいつも通りクールだな。


 ミリオン、ウィッシュ、リシア、コーラリス、シンドゥが見送りに来てくれた。


「おう! またな!」

 と俺たちは馬車から手を振る。


 

 馬車は走る。

 神聖国を目指して南西へと街道を走っていく。

「また戻って来ましょうね」

「あぁ、必ずな」


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