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勇者はおっさん?俺は?《おっさんを助けたら巻き込まれて召喚されたので好きにさせてもらいます》  作者: 盾乃あに
第2章 『カリーナ』と『ライズ』

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シンドゥ


 ようやくヘンドリックが来て、

「いい家族サービスができましたよ!」

「あぁ、やっと出れるのか」

 ここ二、三日は暇を持て余していたからな。

「ではどこに行きますか?」

「ノセックの街だな」

「分かりました! さぁ、今からいきましょうか!」

 と言ってヘンドリックの馬車に乗ると少し快適になっていた。


「うちの妻が作ってくれたんですよ!」

「へぇ、座布団が要らないな!」

 椅子の上に貼り付けてある布でできたクッションのおかげで快適だな。


「あ、サタンベルに寄ってもらえるか?」

「はい、いいですがあそこはあまり治安が良くないですよ?」

「掘り出し物があるかもしれないからな」

 とサタンベルに寄ってもらう。


 とりあえず宿を取り、ギルドに向かうと、

「よう! グラン! シンドゥもいるのか」

「お、『解体屋』じゃないか! パーティー組んだのか?」

「あぁ、俺たちもAランクパーティーだからな」

「は? まじか!」

 と驚く2人。


「それで? 変わったことはないか?」

「ん? まぁな。」

「そ、それより紹介してくれよ?」

 とシンドゥが言うので、

「俺らは『カリーナ』、アリア、テレサ、ミント、レティーだ。」

「俺らは『ライズ』だ。俺がミリオンで、こっちからリシア、ウィッシュ、コーラリスだ」

 と紹介すると。


「お、俺はシンドゥ、コーラリス、いい響きですね! 俺とお付き合いしませんか?」

「は? いや、ちょっと会ってすぐは……ね?」

「ミリオンって言ったな! 俺を『ライズ』に入れてくれ!」

「えー、とシンドゥだったか? ランクは?」

「Bランクだ、斥候をしている」

 と積極的なシンドゥは初めて見たな。


「俺はいいと思うがどうだ?」

「いいんじゃない? 面白そうだし」

「私もいいわよ」

 とウィッシュとリシアは賛成のようだが、

「私は……ごめんなさい!」


「……好きな人でも?」

「いないけど、いまは考えてないかな?」

「なら考える時間を俺にください!」

 (必死なシンドゥは少しウケるが)


「まぁ、シンドゥとは仕事を一緒にしたが、頼りになると思うぞ?」

「か、『解体屋』」

「なら決まりだな、よろしくシンドゥ」

「よろしくね」

「まぁ、仲間として始めたら?」

「……そうね、よろしくシンドゥ」

「やったぁ!ありがとう『解体屋』!」

 と手を握ってブンブン振る。


「あぁ、グランなら考えるけどな」

「あ? なんだと、『解体屋』のくせに!」

「む!ケント様は『解体屋』じゃありません!」

 と今度はアリア達がグランに突っかかる。


「くっ! 分かったよ」

 流石に女には弱いな? Aランクだし数で来られたら勝てないだろうな。


「んじゃ登録だな」

「あぁ! よろしく頼む!」

 受付に行ってシンドゥを登録する。


「さて、サタンベルに来たんだ、何があるんだろ?」

「裏通りにちょっとな」

「そうだな、案内する。俺もちょうど仕入れないといけないものがあるからな」

 と昼でも薄暗い裏通りに入っていく。


「ハハッ、こりゃ危ない雰囲気だな」

「尻込みするな、舐められるぞ?」

 とシンドゥに言われるミリオン。シンドゥは後ろからついて来る。


「やはり本はあまりないか……だが、日本のものもあるな」

 とりあえず本は『大辞典』と『ファッション雑誌』を手に入れた。

 まぁ、これがどうなるかはわからんがな。


 みんな色々見ているが、奴隷なんかを見てあまり良くない感情を持っているのはわかるな。


 シンドゥは自分のものを買っている様だし、まぁ、あの包みから見るにダイナマイトだろうな。


 やはりなかった『帰還の書』だが、情報屋もいたのでシンドゥに聞いて来てもらう。


「『帰還の書』ってのは出てこなかったが、何やら神聖国がきな臭いらしいぞ?」

「どう言うことだ?」

「勇者召喚をしたっぽい」

「はぁ?」

 だからあのカツ丼は、

「金貨1枚だ」

「あ、ああ。その他には?」

「ないな、そこまで詳しくは」

「分かった」


 神聖国が勇者召喚? これはあまりにも王国で聞いたのと話が違うな。

 王国でしか勇者召喚は出来ないって話だったが、神聖国も勇者召喚をしたのはどうやって?


 考えてもわからないのでとりあえず裏通りを抜けて本通りにやってくる。

「はぁ、息が詰まるわ」

「そうね、奴隷なんて王国法で禁止されてるのに」


「まぁ、裏の顔を持つ街だからな」

「とりあえず宿に行こうか」

「了解」

 と宿に行くとヘンドリックがカツアゲされていた。


「おい! お前ら何やってんだ?」

「あ? あ、シンドゥさん」

「カタギに手を出すなって言ってるだろ?」

「は、はい! 申し訳ありませんでした!」

 と逃げていく男達。

「すまん、あいつらが」

「いえ、助けていただきありがとうございました。幸い獲られたものもありませんし」


 ヘンドリックはシンドゥの頭を上げさせて、一緒にテーブルに着く。

「ほら、皆さんももう夕方ですよ?」

「はぁ、ビールな?」

「そうです! 仕事の後の一杯はやめられません!」

 と空気を変えるのが上手いな。


「しゃー! 呑むぜぃ!」

「ほら、シンドゥ」

「おう、ありがとう」

「じゃあ、シンドゥの『ライズ』加入祝いだ!カンパーイ」

「「「カンパーイ」」」

 

 酒を飲み楽しく喋り、コーラリスとも喋ってるみたいだな。


 (シンドゥが加入したら斥候が入るから、いいパーティーになりそうだな)

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