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勇者はおっさん?俺は?《おっさんを助けたら巻き込まれて召喚されたので好きにさせてもらいます》  作者: 盾乃あに
第2章 『カリーナ』と『ライズ』

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サーヤの街


 サーヤの町は壊された建物はあるが無事に残っている建物もあり、無駄に壊したりはしなかったようだ。

 だが老狒々王が住んでいたとされる館は、かなり壊されていた。


「また1からやり直しですね」


「そうみたいだな。頑張れよ?」


「はい! さすがにこれからは塀を高くしたり、冒険者様を雇うつもりです。で、あの」


「あー、俺らは高いから無理だぞ?Bランクの『ライズ』にAランクの『カリーナ』だ」

 とミリオンが来て言う。


 (別にそんなこと自慢してもしょうがないだろ)


「は、はい、そうですよね」

「まぁ、ギルドに相談するんだな。ここにもギルドはあるんだろ?」


「はい、あったんですが、あの有様で……、しかもギルド長は元々Bランクだと言ってあの怪物にやられてしまいましたし」


「そうか、まぁ、ノセックの街のギルドにも言っておくから気を落とすなよ」


「ありがとうございます」

 と代理の男が頭を下げる。


 とりあえず女達がいるとこに行き食料をだしておく。


「これだけあれば数日は持つだろ?」


「はい、ありがとうございます」


「あとは老狒々王達が集めていた果物なんかもあるからな」


「はい」

 と言って町を見て周り、今日一泊して明日帰る事にする。


 宿は壊されていなかったので女将に会い、金を払って泊めてもらう。


 まぁ、部屋もそこまで汚くないが『クリーン』を使ってきれいにしておく。


 猿は何を持ってるかわからないからな。


 夜はビールに肉を出して焼いてもらう。


「なんだかの肉! 柔らかくて美味いわ」

 リシアが肉をうまうまと言いながら食べている。


「まぁ、ビールと一緒だ、俺しか出せないからな」

「うめぇー!やっぱ討伐の後は肉だよな!」

 とミリオンは食えればいいようだな。


 ウィッシュやコーラリスは味わうように食ってるし、アリア達は焼肉をしたから食ったことがある。


「これは! 売りに出さないのですか?」

 と言うのはヘンドリックだ。

 

「出すわけないだろ? この肉に慣れてもらっても困るからな」

「で、では私に安く売ってくださいよ」

「んー……今回は助かったからいいだろう」

「やったぁ!!」


 (まぁ、しょうがなからあとでマジックバッグに大量に売ってやろう)


「それにしても、強いな」


「そうね、捕まって食べられそうだったのに、もう働いてるわ」


 窓の外を見ると木を運び家を直し始めている。


「あ、あの」


「ん? あぁ、捕まってた」

「はい、あの、ありがとうございました」

 老狒々王に捕まっていた女性だ。


「いいよ、気にするな」

「はい、……あの、後でお部屋に」


「「「だめ!」」」


 アリア、テレサ、ミントが一斉に叫ぶと、女性は慌てる。


「え、あの、できればお返しが」


「ダメ!」


「ダメなの! 私達がいるの!」


「これ以上増えたらダメ」


 (あぁ、お返しね……)


「……分かりました。でも」

「気持ちだけで十分だ。こいつらもこう言ってるしな」

「……そうですか。分かりました」

「悪いな」

「失礼します」

 帰って行ったので良かったな。


 3人は膨れているが、そのうち機嫌は治るだろう。


「相変わらずモテますね」


「うるさいぞ? ヘンドリック?」


「こりゃ失礼」


「ふん、モテて大変よねー?」

「うっさい」

 リシアが言うし、ウィッシュやコーラリスも笑っているので反応してしまう。


「俺からじゃないだろ!」


「そうね?」


「クソッ」

 ビールを飲み干し新しく開ける。


 本当にこんなんでいいのかな?

 アリア達には言ったが、本当に帰るんだからな?


 (丸尾さんが倒したらの話だけどさ)


「明日は帰るんですよね?」


「そのつもりだ」


「では、明日は早めに出ますからそのつもりでいて下さい」


 ヘンドリックの都合もあるだろうしな。


「「「了解」」」


 翌日は朝から雨が降っていた。


「結構降ってるな?」

「ヘンドリック? 大丈夫?」


「こりゃ、やめた方がいいですね。もう一泊しましょうか」


 (まぁ、ヘンドリックが言うから仕方ないな)


「そうだな、女将! 悪いがもう一泊だ」


「はいよ! いつまででも大丈夫さね」


 まぁ、辺鄙な町だから仕方がないが、こっちの町は何が盛んなんだ?


 女将に聞くと紙の製造らしい。


 と言うことは本屋があるかもな?

「女将、本屋はあるのか?」


「古本屋ならありますけど、潰れてないですかね?」


 俺は傘をさして言われた場所に行くとなんとか大丈夫だったようだな。


「悪いが見せてもらっても?」


「おお、冒険者様、ありがとうございます。どうぞ見て下さい」


 店主も無事だったみたいで良かったな。


 やはり帰還の本はなかったが、

 『古代魔法の本』

 『スフィアボールの作り方』

 と言う本を買う。


 お代はいらないと言われたが金貨1枚は置いてきた。


 読んでみると古代魔法は四元素魔法の祖のようなものだな。


 スフィアボールはダンジョンで偶に発見されるそうだが、錬金術をつかえば作れるようだ。

 そういえば一つ持ってたな。

 『鑑定』をすると『雷神拳』と言うスキルだ。

 ミントにちょうどいいな。


 それにしても2冊とも俺には必要だったようで当たりだったな。


 外は雨だしやる事のないヘンドリック達は暇を持て余してたのでチェスを教えてやる。


 本当は将棋がさせればいいのだが、俺は知らない。

 チェスは思ったより好評でヘンドリックとリシアが買っていった。


 (まぁ、一人暮らしの時にインテリアで買った時にルールを知っただけだから戦略なんかは知らないがな)


 気分転換になればいい。



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