収納
(これがもし俺の思った通りなら)
と読み進めるが、途中で腹が減り外を見ると暗くなりかけている。
「流石に読むのに時間がかかるな」
分厚い『時空間魔法』の本はかなり時間がかかりそうだ。
下に降りて行くと、
「あら、やっと降りて来た。もう晩御飯の時間だよ? 食べるだろ?」
と女将さんが言う。
「はい! お願いします」
「初めてみたいだからここの名物でいいかい?」
「はい!」
と銅貨30枚なので銀貨1枚でお釣りの銅貨70枚を貰う。
カウンターに座っていると、
「あいよ、これがこの店自慢のオーク焼きだよ」
「……ぼ、ボリュームが凄いですね」
「若いんだからちゃんと食べな!」
と大皿に骨付きオーク肉?の焼いた物とパンにサラダが付いている。
(でもオークってあの豚の化け物だろ?まぁ、口にできる物だし、食べてみるか)
ナイフとフォークで切り分けて口に運ぶ。
「う、美味い! しつこくなくて癖になる」
とパンと一緒に食べ進める。
結局、お腹いっぱいになりながらご馳走様をして部屋に戻る。
「ふぅ、とりあえずランプの付け方も教えてもらったし、もう少し読んでみるか」
部屋をあと2日分払い、ランプの付け方は魔力を込めてスイッチを押すと魔石が反応して光るらしい。
翌日も朝から『クリーン』をかけて、朝から読書だ。
外は騒がしいが、窓を開けながらベッドで横になりながら読む。
なんとか『上・下巻』を読み終わった頃には夕方になっていた。
よくわからないところが多かったが、
「ステータス」
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堂本 健人 20歳
レベル1
スキル 生活魔法 時空間魔法
ユニーク 読書 収納
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「やった! これで重いこの袋もバッグごと『収納』」
と『収納』を意識するとバッグが消える。
『収納』に入れると中にいくら入っているかもわかるし、『収納』の中の時間は止まるって書いてあったな。
(これを期待してたんだよな! やっぱ異世界って言ったら収納だよな!)
ユニークに付いたのは想定外だが、使えれば問題ない。
下に降りて今日のご飯は豚バラの塩焼きとパンとサラダ。
昨日と変わらないかと思ったがそうでもなく味はしっかりしていて食べやすい。
(だがボリュームがやはりあるなぁ)
残すのも悪いので全部食べると、やはりちょい胃もたれしている感じだ。
「よし、あとはこの薄い本だな!」
『剣術指南書』を読むとやはりステータスに剣術初級がついた。
丸尾さんからもらったお金はあと金貨11枚と銀貨7枚、銅貨40枚だ。
(これが無くなる前になんとかしないとな)
「あ!」
と思い出すと収納から雑誌を取り出す。
教科書に雑誌、カタログ。
(流石に異世界にきて勉強はしないけど、雑誌にカタログはどうなるんだ?)
とりあえず読んでみることにする。
雑誌はグッズウォーカーと言う雑誌で、色々な道具などが載っている。
カタログはポストに届いていた食品通販カタログだ。
「ステータス!」
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堂本 健人 20歳
レベル1
スキル 生活魔法 時空間魔法 剣術初級
ユニーク 読書 収納 ショップ
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「おぉ! こんな事になるとはな!」
ショップを開くと目の前に四角い画面が出てきて、硬貨を入れるところがある。
日本円は使えなかったが、金貨は入って1枚で10万円になった。
(さすがに純金ではないようだが、これはこれでいい)
日本のものを買えるのだったら、それを売れば金になるだろう!
翌日は売る為の品物を選び、バッグに入れて女将さんから聞いた、商人ギルドに行く。
「ではこちらの問題とこちらの記入をお願いします」
と渡されたのは簡単な四則演算の紙。
「これでいいですか?」
「え? もう?」
と驚いているが、大学生の俺には簡単過ぎる。
「はい、間違いありませんでしたので、ケント様はCランク商人になります」
とカードを渡される。
大きくCと書いてあり、話を聞くとこれで露店が出来るらしい。
「あの、売りたいものがある場合は?」
「はい、あちらで受付ております」
「ありがとう」
と別の窓口の方に行く。
この商人ギルドも、ランクがありCは露店、Bが商店、Aが商会(支店など)を名乗れるようになるらしい。
ランクを上げるのは商人ギルドに貢献すること、あとは年会費が会員毎に違うらしくそれを納めることでランクの維持をするらしい。
(まぁ、俺はCランクで構わないけどな)
「はい、こちらで売りたいものでも?」
「これは売れますか?」
とバッグから出すのは白双糖と言う高級な砂糖だ。
「す、すいません。少々お待ちください」
と席を外すお姉さん。
(よくあるやつだな)
「はい、お待たせして申し訳ありません。この砂糖はあちらで確認させていただきます」
と砂糖を大事そうに台に乗せて運ぶ。
(ソファーに深く座るとなんとも言えない気分だな)
「こちら、中を改めさせていただきます」
「どうぞ」
大粒の結晶の砂糖だ、一摘み舐めて甘さに笑顔になる男。
「こ、これは高級な砂糖でございますね! 上品な甘さに私感動しております」
「そうですか、これがあと一袋あります」
「そ、そうですか! こちらは王に献上致したいと思いますので、少々ご相談させて頂きたいのですが」
と手をコネコネとさせている。
「それは安く買い取りたいと言う事ですか?」
「そ、それは……」
「ではこの取引は」
「すいませんでした! 金貨10枚でいかがでしょうか?」
(砂糖一袋で100万か……でも、王に献上するってのに?)
「うーん……」
「わ、分かりました! 金貨15枚で! これ以上は流石に」
「分かりました。では金貨30枚ですね」
「ありがとうございます!」
(よし!300万ゲットだな!)




