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勇者はおっさん?俺は?《おっさんを助けたら巻き込まれて召喚されたので好きにさせてもらいます》  作者: 盾乃あに
第1章 異世界でチート!

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ピロートの街


 一週間ほど休み取る。


 まぁ、2日ほどするとノセック伯爵から呼び出されノセック伯爵家のある海沿いの街、ピロートにやって来た。

 

「おぉ! 海ですね!」


「そうだな、潮風が気持ちいいのだが髪が傷むのが難点だ」


「あぁ、だったらシャンプーとコンディショナーを後であげますよ」


「ほぅ、そう言えばケント殿はAランク商人でもあったな。何かいいのがあるのか?」


「はい、それはついてからで」

 とノセック伯爵と話をする。


「「お帰りなさいませ」」


「うむ、こちらは我の客人だから気をつけて接しろよ」


「「はい」」

 と偉そうだなぁ。まぁ偉いんだが。


 伯爵の館に入り、客室に案内される。 


「うわぁ! ベッドがフカフカだ!」

 ミントがはしゃぐ。


「窓からも海が見えますね」

 アリアとテレサは客室を見て回る。


「私も良かったのでしょうか?」

「あはは、もう俺らの仲間だからな」

 レティーも一緒だ。


「じゃあ俺は隣だから、呼ばれたら来てくれよ?」


「「「はい」」」

 と俺は隣の部屋に移り、とりあえずシャンプーとコンディショナーを準備する。


 ちょっとゆっくりしていると夕飯に呼ばれたのでみんなで行くと、伯爵夫人も一緒だった。


 可愛らしい女性で綺麗な茶髪で髪を纏めているが、長い髪は大変だろうな。


「お前がケントか? ゴブリンエンペラーはどうだった?」

 と男の子が聞いてくる。


「こら、パート! 我の客人だと言ってあるだろ!」


「いえ。大丈夫ですよ。ゴブリンエンペラーは大変強かったですよ」


「へぇ、じゃあ、今度剣を教えてくれよ」


「はい、良ければ」

 と息子のパート君はご機嫌だ。


「さぁ、ピロートの魚は美味いぞ?」

「はい、いただきます」

 と晩餐は進みビールを飲ませると、

「これはいい!ケントよ、これを出せるだけ出してくれるか? 金は弾むぞ」


「分かりました。後これがシャンプーとコンディショナーと言うものです」

 と収納から出して夫人に渡す。


「これは?」

「お風呂に入るときにこちらで髪を洗い、こちらで保湿します。サラサラの髪になると思いますよ」


「まぁ、いいんですの?」


「はい、これはノセック伯爵からのプレゼントですから」


「まぁ、あなた。ありがとう」

 とキスをされてデレデレなノセック伯爵。

 

 晩餐も終わり部屋にいると、パート君が来てゴブリンエンペラーの話をする。


「ならギリギリであったのか!」


「そうですね。私も左手を犠牲になんとか勝ちましたが」


 話をしていると夫人と伯爵が走って部屋のドアを開けて、


「あ、あのシャンプーとコンディショナーを売りなさい! あれは革新的ですわ!」


「そうだな! あれは良いものだ!」


 いきなり入って来て何を言うかと思ったが、まぁ、それだけ気に入ってくれたのだろう。


「分かりました、では明日にでも用意しておきます」


「はぁ、はぁ、久しぶりに走ってしまいましたわ」


「そ、そうだな。だが、ケント殿! あれは魔法でも使っているのか?」


 髪がチュルンと跳ねていた伯爵も今はサラサラになっている。

 夫人もロングヘアを下ろしているので風で靡いている。


「いえ、あれは天然成分ですが、製法は分からないのです」


「そ、そうか……研究してもよいか?」


「はい、出来れば王国中に広がればいいですね」

「よし! それでは明日だな!」


 ようやく帰るようでパート君も『またな』と言って帰って行った。


 すると隣にいたアリア達も使いたいと言うので客人用のお風呂を借りて、4人に使わせると皆嬉しそうに髪を撫でているので櫛も一緒に渡してやる。


「えへへ、サラサラだ」


「ええ。これは凄いです」


「私の髪がこんなに柔らかいなんて」


 と4人とも満足のようなので良かった。


 (これならもっと早く渡してやれば良かったな)


 翌日は倉庫に呼ばれてシャンプーとコンディショナーを出して行く。


 あとは酒もだな。


 倉庫にいっぱい入れてあげると金貨を1000枚も渡された。


 シャンプーとコンディショナーの利権らしいが、俺のじゃないんだけどなぁ。


「ありがたく頂戴します」


「うむ! この酒も綺麗な瓶でさぞ高いだろう! その分の金も入っておるからの!」

 

 金貨1000枚もあればこれ以上手に入るなんて口が裂けても言えないな。


 ピロートの街を散策する。


 パート君も一緒だ。


 なぜか俺たちが護衛することになった。


「あれは船だぞ? 水に浮くんだ!」


「はい、大きな船ですね!」


「そうだろ! うちの自慢の船だからな!」


 パート君に合わせながら見て回る。


 治安の良さそうな街で、漁業が発展しているので魚や貝などの海の幸がたくさん並んでいる。


 (まぁ、生で食べる習慣はないようだな)


 全て火を通してからじゃないと食べないようだな。


 (刺身が食いたいが、こんなとこで醤油なんかを出したらまた大変だろうからやめといたほうがいいな)


 また研究するなんて言われても困る。


 パート君はあまり外に出られないようで、楽しそうに見て回ってる。

 5、6歳の子が外で遊べないのはつまらないだろうが、それが貴族だからなぁ。


「なぁ! ケント!」

「はい、パート様」


 ご機嫌なパート君の探索は終わらない。

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