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勇者はおっさん?俺は?《おっさんを助けたら巻き込まれて召喚されたので好きにさせてもらいます》  作者: 盾乃あに
第1章 異世界でチート!

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レティー


 次の日の昼過ぎにはノセックの街の騎士達が来てこの惨状と、捕らわれていた人の保護に尽力し、馬車でノセックの街に入る。


 ギルドと領主の両方に責があるとして領主のサドーミー子爵は没落し、新たな領主が決まるまでノセック伯爵が見ることとなった。

 

 ギルドはギルド長の逃亡により指名手配され、捕まれば死罪だと言うことだ。


 受付嬢は何度もギルド長に進言した形跡もあり、刑罰はなく逆にギルド長に昇進という形になった。


 そして俺たちはCランクでありながらAまたはSランク級の依頼を達成したとして、Aランク昇格と金貨1000枚の報酬を得た。


 村の人達はノセックの街で保護しており、家が与えられるということだった。


 そして俺たちはなぜか領主の館にいる。


「さて、なんで呼ばれたかはわかるかな?」

「さぁ? サッパリ分かりません」


 ノセック伯爵に呼び出された俺たちは、ソファーに座り伯爵と対面で話をしている。


「出来ればケント殿には男爵になってもらいノセックの街の領主になって欲しい」


 (はぁ、それは無理だな)


「申し訳ありませんが、私は勇者の丸尾様と同郷になります。ですので帰る場所があります」


「「「「えぇ!?」」」」


 ノセック伯爵と3人には、というか初めて口にする言葉だ。


「そ、それに偽りはないか?」


「はい、私の名前は堂本 健人と言います」


「……はぁ、丸尾様が親しくされていた人間がいたというが其方だったか。それでは無理もない」

 とガッカリするノセック伯爵、それに対して3人娘は口を開けて唖然としている。


「わかった、この話は無かったことにしよう。あとは欲しいものはないか? 我にできることならなんでも構わん」


「……では、本が読みたいのですが」

 

「本とな、私の所蔵している本でもよいか?」


「はい! あと出来れば王城の書庫も拝見したいのですが?」


「そ、それは……うむ、とりあえず話はしておくが期待はするなよ?」


「ありがとうございます!」


 ノセック伯爵には無理を言ってしまったが、帰還の方法が分かるかもしれないのだ。


 ここで日和ってる訳にはいかないからな!


 ノセックの街の館を出ると、女性が待っていた。


「私の名はシャーロット・サドーミー。没落したサドーミー子爵の娘です」


「……俺は悪いことをしたとは思ってない。何の用だ?」


 綺麗な金髪に綺麗な顔をしているが、男の騎士のような出立ちだ。


「無理を承知で私を仲間に入れてもらえないだろうか?」


「……何故? 没落したのになんでそんな風に思うのだ?」


「私は父が嫌いだった。ダンジョンと言う金のなる木から離れずに、ギルド長と一緒になってゴブリンを放置していたなんて許されないことをした。……私に力があれば」


「そっか、なら一緒に行こう。どこまで一緒に行けるかわからないが、レベル上げなら一緒に出来るしな!」


「……辱い。ありがとう」


 泣いているシャーロットを連れて行く。


 とりあえず服を着替えてもらうために服屋に行って普通の服を着てもらう。


「もう私は没落した身、もうサドーミー家ではなく、シャーロットの名は捨てる。レティーと呼んでくれるか?」


「ん? いいけど、別にシャーロットでいいんじゃね?」


 悲しい顔をしてシャーロットが昔話を始める。


「まだお祖母様がいた頃の呼び名だ。その頃はこんな風なことは起きなかった。だからその頃の」


「分かった、レティーな? みんないいか?」


 名前は大事だけど、それだけ無念だったんだろうな。


「「「はい!」」」

「よろしく頼む!」

 とようやく宿に戻ることができた。


「おう! ケント達に先越されたな!」


「あ! ミリオン! 帰って来てたのか!」

 と下の酒場でミリオン達に会う。


「Aランクだって? 凄いじゃないか?」


「あの大男と一緒だろ? 大したことないさ」


「……あいつも俺らより強かったんだぞ! それをお前は!」


「ちょ、やめろって! なんだ、まだやってないことがあるだろ?」


「お! そうだったな!」


 レティーの紹介をするが、みんな待ちきれないようだ。


「じゃあ、レティーのパーティー入りとAランク昇格を祝って! カンパーイ!」


「「「「カンパーイ」」」」


 久しぶりにビールを飲む気がする。

 それだけ濃い時間だったのだ。


「こ、これはエールか? 味が違うが?」


「これはビールだ。飲んだことないだろ?」


「凄く美味いな! こんなのは初めてだ!」

 と、レティーが嬉しそうに飲んでいるな。


 (まぁ、こっちの世界で酒飲む奴はビールには敵わないからな!)


「よっしゃ! 俺らの20階層突破も祝って!」


「おぉ! そこまで行ったんだな!」


「当たり前だ! 俺らのパーティーは最強だからな!」

 もう酔っているミリオン。


 さすがに禁酒が効いたようだな。


「あぁ? 誰のどこが最強だ?」


「あ? なんだデブ?」

 はぁ、相手が悪いな。


「おい、ここで暴れるんなら外でやれ!」


「あ? お前も一緒に潰してやる」

 はぁ、『アクセル』


「アバビボピパッ!」

 顔面が腫れ上がったデブが倒れた。


「す、すいません!すいませんでした!」

 と勘定して帰って行くパーティー。


「お前もだぞ? 喧嘩するな!」

「わ、分かったよ」

 酔いが覚めたようだな。


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