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たからしまのちズ  作者: まろやかポン酢風味
今年3度目の事故
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ラジオ体操

お年玉(おとしだま)というと大体(だいたい)ジャリ(せん)数枚(すうまい)か500円札(えんさつ)(まい)(はい)ったお年玉袋(おとしだまぶくろ)(もら)うものでした。

(もちろん、()こそぎ母親(ははおや)回収(かいしゅう)されます)

子供(こども)のころは、500円札(えんさつ)さえあれば駄菓子屋(だがしや)のお菓子(かし)無限(むげん)()えるような()がしていました。

それくらい、500(えん)結構(けっこう)金額(きんがく)でした。現在(げんざい)だと500(えん)では(たい)して(おお)くは()えません。

まあ、(わたし)は”お小遣(こづか)い”そのものを(もら)ったことがないんですけどね。

午前(ごぜん)()くらいになって玲也(れいや)(くずお)れたので、(かれ)母親(ははおや)息子(むすこ)()()げて当人(とうにん)部屋(へや)まで()き、布団(ふとん)(よこ)たえてタオルケットをかけると自分(じぶん)(とこ)(もど)って()った。(あさ)()()ぎくらいになったころ、玲也(れいや)はなんとなく()きた。まだ(ねむ)たいのだがもうひと(ねむ)りする()()きず、とりあえず(とこ)から()()る。ダイニングキッチンでは母親(ははおや)(いそが)しげに朝食(ちょうしょく)支度(したく)をしている。だが、居間(いま)父親(ちちおや)姿(すがた)がない。いつも玲也(れいや)()()午前(ごぜん)()(ごろ)は、(かれ)父親(ちちおや)居間(いま)新聞(しんぶん)()んでいる(ころ)なのだが、居間(いま)には(だれ)もいない。母親(ははおや)(あさ)挨拶(あいさつ)をした(あと)(とう)ちゃんは?」と()くと「トイレ」と(かえ)ってくる。普段(ふだん)玲也(れいや)は、トイレで長便(ながべん)しながら新聞(しんぶん)()んでいる父親(ちちおや)(たい)して母親(ははおや)がイライラとした(かん)じで怒鳴(どな)(こえ)()きるのだ。玲也(れいや)がそんなことを(おも)っていると、彼女(かのじょ)(おも)()したように「ちょっと!あなた!(はや)()て!!」と怒鳴(どな)るのだった。


(おっと)長便(ながべん)()()げる要求(ようきゅう)()えた彼女(かのじょ)はおもむろに作業(さぎょう)()()めると、玲也(れいや)(ほう)()(なお)って()う「まだラジオ体操(たいそう)()()うんじゃない?」。その(げん)にしばし思案(しあん)した玲也(れいや)は「あ~、たまにはいくか・・・って、あれ?スタンプカードは!?」とだらしないことを()うので、「冷蔵庫(れいぞうこ)()ってあるでしょ!」と(こた)える母親(ははおや)。「あ、本当(ほんとう)だ!」と()いながら冷蔵庫(れいぞうこ)磁石(じしゃく)()()けてある、まだ3()しかスタンプが()されていないラジオ体操(たいそう)カードを()ると、「()ってきます」と()ぼけ(まなこ)出発(しゅっぱつ)する。一応(いちおう)身支度(みじたく)はできているが、(はた)から()ても(あき)れるほどに(ねむ)そうだ、というか、()だしなみが物凄(ものすご)くだらしなく()えるのだ。まあ、この時間(じかん)()きてちゃんとパジャマから普段着(ふだんぎ)着替(きが)えるだけでも玲也(れいや)としてはエライ(ほう)なのだ。スタンプカードのパンチ(あな)(とお)された(ひも)(くび)にかけると、玲也(れいや)はエレベーターホールに()かった。


御多分(ごたぶん)()れず、玲也(れいや)のスタンプカードはいつも隙間(すきま)だらけだ。自治会(じちかい)就学(しゅうがく)児童(じどう)のいる家庭(かてい)(くば)るラジオ体操(たいそう)カードには5週間分(しゅうかんぶん)出席(しゅっせき)スタンプを()すための升目(ますめ)があるのだが、しょっちゅう寝坊(ねぼう)する玲也(れいや)のカードの出席(しゅっせき)スタンプの升目(ますめ)はまばらなのだ。()わずもがな、(かれ)は”()けたら()く”(ひと)だからだ。学校(がっこう)(やす)みの()に”ちゃんとした時間(じかん)”に()きるのは(まれ)なので、7(にち)出席(しゅっせき)すれば()(ほう)なのだ。だが、当然(とうぜん)ながらシマオは毎年(まいとし)皆勤(かいきん)である。島野家(しまのけ)正月(しょうがつ)以外(いがい)帰省(きせい)しないからだ。(つね)規則(きそく)(ただ)しい生活(せいかつ)(おく)るシマオは、(よる)()まった時間(じかん)(ねむ)り、(あさ)()まった時間(じかん)()きるので遅刻(ちこく)をしたことがない。


ちなみに、皆勤賞(かいきんしょう)商店会(しょうてんかい)の500円券(えんけん)なので子供(こども)にとってはけっこうな小遣(こづか)いだ。25(にち)以上(いじょう)参加(さんか)した(もの)には努力賞(どりょくしょう)として1割引(わりびき)商品券(しょうひんけん)授与(じゅよ)される。勿論(もちろん)宝田団地内(たからだだんちない)商店会(しょうてんかい)加入(かにゅう)しているお(みせ)でしか使(つか)えない。荒天時(こうてんじ)中止(ちゅうし)となり、中止(ちゅうし)になった()のスタンプは自動的(じどうてき)()してもらえる。また、8(がつ)13(にち)から8(がつ)15(にち)はスタンプの升目(ますめ)には取消線(とりけしせん)がある、帰省(きせい)する(ひと)配慮(はいりょ)したものだ。出席(しゅっせき)してもしなくても、”参加(さんか)”とみなされるので、これを使(つか)えば皆勤賞(かいきんしょう)(ねら)えるのだ。


|エレベーターホールから()ると(すで)にラジオ体操(たいそう)のラジオ番組(ばんぐみ)(なが)されているところだった。このラジオ番組(ばんぐみ)は、毎日(まいにち)色々(いろいろ)地域(ちいき)訪問(ほうもん)してやっているらしく、体操(たいそう)(はじ)まるまでの(あいだ)色々(いろいろ)(はなし)(なが)されているが、玲也(れいや)はその(はなし)(みみ)(かたむ)けたことが()いので内容(ないよう)()らない。ただ、遅刻(ちこく)すると、模範(もはん)演技(えんぎ)(ひと)以外(いがい)約半数(やくはんすう)は9号棟(ごうとう)(ほう)()いているので結構(けっこう)()ずかしいのだ。今回(こんかい)()ずかしい(おも)いをせずに参加(さんか)できたと安堵(あんど)していると、集団(しゅうだん)手前(てまえ)(ほう)見知(みし)った(かお)()つける、シマオだ。シマオを()つけた玲也(れいや)()(あし)(かれ)(もと)()かう。すぐそばまで()てから挨拶(あいさつ)()わす。シマオは「フフッ、今日(きょう)()たね」と()うと ちょっと(うれ)()()みを()かべた。玲也(れいや)が「あのさ・・・」と()いかけたところで、ラジオ体操(たいそう)のピアノの伴奏(ばんそう)(はじ)まったので、とりあえずラジオ体操(たいそう)(はじ)めるのだった。(からだ)()らす体操(たいそう)(とき)、9(かい)のベランダに(ちい)さな人影(ひとかげ)()えたような()がした。


ラジオ体操(たいそう)()わると子供(こども)たちはわらわらと舞台上(ぶたいじょう)のラジオ体操(たいそう)当番(とうばん)(ひと)や、その(ちか)くにいる(ほか)自治会(じちかい)役員(やくいん)(まえ)()(れつ)(つく)る。スタンプカードにスタンプを()してもらうための順番(じゅんばん)だ。大学生(だいがくせい)以上(いじょう)(ひと)たちはスタンプカードを(もら)えないのだが、(ほとん)どの(ひと)中学(ちゅうがく)卒業(そつぎょう)すると自主的(じしゅてき)使(つか)わなくなる。スタンプの(れつ)(なら)んでいる(あいだ)もフジショーの姿(すがた)()えない。どうやら帰省(きせい)したらしい。麻生家(あそうけ)島野家(しまのけ)同様(どうよう)正月(しょうがつ)以外(いがい)帰省(きせい)しないので、ラジオ体操(たいそう)参加(さんか)すれば大体(だいたい)シマオに()える。(たが)いに昨日(きのう)()たTVのアニメの(はなし)などをした(あと)、「昨日(きのう)(ばん)夜更(よふ)かししなかったんだね?」と()かれた玲也(れいや)は、「ううん、結構(けっこう)(おそ)くまで()きてた…と(おも)う」と曖昧(あいまい)()(かた)をする。その()(かた)()っかかりを(おぼ)えたシマオは「なんだよそれ?」と詳細(しょうさい)(もと)める。「えっとね・・・」と玲也(れいや)昨夜(さくや)(ばん)、ベランダで()出来事(できごと)をシマオに(はな)すのだった。


チャッピーコメント


---3回目

以下、誤字を整えた上で、青空文庫形式(全部振り・|付き)でルビを付けました。

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※ 加工文

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**御多分に漏れず → 御多分に漏れず(誤字なし)**

※ 何が言いたかったんだろう?

気になる読み(例えば「御多分」や「升目」などのニュアンス)を変えたい場合は、その部分だけ指定してもらえれば調整できます。


---4回目

誤字は特に見当たらなかったので、そのまま青空文庫形式(|付き・全部振り)でルビを付けました。

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※ 加工文

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気になる読み(例えば「安堵」「模範演技」などのニュアンス)を変えたい場合は、そこだけピンポイントで調整できます。


---5回目

誤字を1か所だけ整えました。

「無限に**変える**」→ 文脈上は「無限に**買える**」が自然です。

青空文庫形式(漢字(かんじ))でルビを付けます。

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※加工文

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この文章、時代の感覚がすごく伝わってきて良いですね。

500円札の「なんでも買えそう感」、すごくわかります。

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