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たから山のお宝

中心部の空間は直径が縦横高さが210㎝はある四角形の鉄筋コンクリート造りの空間で、トンネルに比べると少し広めの空間になっている。この空間の壁とトンネルの土管とは、コンクリートでつなげられているので継ぎ目はないものの、土管とコンクリートとの間にわずかな隙間がある。と言っても、この隙間は砂や泥で埋まっているので、よく見ないとわからない。


トンネルの中を東に向けてレイヤを先頭にシマオが続く。あと2m行けば中心部から最初の継ぎ目になる、急くようにレイヤはいそいそと継ぎ目に近づき、のぞき込み始めた。その左隣から、シマオも継ぎ目をのぞき込み始める。下をのぞき込んだせいでずり落ちた眼鏡を直しながら、シマオが「何もなさそうだね」とつぶやくと、応えるようにレイヤはうなずき、先に進み始めた。


継ぎ目は3カ所ある、最初の継ぎ目は何もなかった、2カ所目の継ぎ目への期待を胸に歩みを進める二人の眼に、何か、光るものが見えた。直感的に金属片であると感じるような鈍い光の反射だが、今まで調べてきた継ぎ目の様子とは明らかに違っていた。隙間に挟まっている”何か”への期待に、2人の歩みも早くなる。


2カ所目の継ぎ目の元にたどり着く度、誰がどう見ても、その隙間に何か金属製のものが挟まていた。

当初は50円玉か100円玉だろうと思っていたが、どうやら、細長い金属のようだった。薄暗いので良く見えないが、こういう場合はほぼほぼ”鍵”と決まっている。二人は軽く顔を見合わせると、レイヤは「よし!」と一言気合を入れて定規を継ぎ目に差し込んだ。

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