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亡国王女のその日暮らし  作者: ルリヲ・ドルバッキー
第一章

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14/15

14. 武闘会

ユリウスの応接室。

「近隣諸国を招いて武闘会を開催することになった…」

深刻そうな顔でユリウスが言う。

大事な話が有るとかで呼び出されてみればなんてことはない。

リックの森の調査が終わったのかと思えばそちらはもう少しかかるというし。

「舞踏会なんて、そんな深刻にならずに楽しめばいいんじゃないの?」

「そうもいかん。警備体制の構築を兄貴に丸投げされてな…。各国の貴賓を迎える以上、懸念事項も山積みだ 」

「あら、大変。なに、警備を手伝えって話?」

「…いや、お前にも出てほしい」

「…なぜ?」

いや本当に何故だろう。

元がなんであろうと今は貴族でもなんでも無いわけで。

白金級とはいえただのワーカー。

態々華やかな場に引っ張り出す意図がわからない。

「今回の武闘会、宰相の肝いりでな。是非我が国に逗留中の白金級ワーカーにも、との事だ」

「えぇ、白金級ワーカーがなんでそこに繋がる…?」

「まぁそこは宰相の狙いも分からんでもないだろう。他国にお前の力と繋がりを見せて牽制したいのさ。下手に手を出せばどうなるか、とな 」

「…???」

繋がりは分からなくもないけど力…?

なんの力?

「さっぱり分からんのだけども…。それにもうドレスなんか持ってないぞ私は」

「ドレス?何故ドレスだ…?」

「…?」

「…?」

「あ、お前なんか勘違いしてるだろ。武闘だぞ、戦う方」

「あ、あー!そういう事!」

ビシッとユリウスを指差す。

「いやー、びっくりした。まさか今更ダンスでもさせられるのかと思った!」

「くっくっく、お前がやりたいなら今度の舞踏会、呼んでやろうか?」

「勘弁してよも~」

ソファに倒れ伏す。

恥ずかしい勘違いをしてしまった。

あぁ~クッションやらかい。

「はぁ、面白いものが見れた。まぁ、元が王族位なら真っ先に出てくるのは舞踏会か。ややこしい言い方になって悪かったよ」

「ほんとだよ!…で、なに?トーナメントから出ろって?」

クッションに顔を押し付けたまま聞く。

恥ずかしすぎて顔が上げられない。

「いや、俗に言うエキシビションというやつだ。対戦相手には他国に逗留している白金級ワーカーに渡りをつけられそうでな」

「へー、私以外の白金級かぁ。なにげに初めてだな」

「あぁ、そうかお前はほぼ公国から出ないし、まだ白金級になってから歴が浅いものな」

そうなのだ。

白金級の称号を獲得してまだ1年程度。

公国を出たのも、白金級の称号のために一度遠出したきりだ。

「どんな人が来るの?」

「『守り人』メイセム=デイ。魔人だ」


二日に一回程度更新予定です。

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