第六十七問
ヒョウガ様 感想ありがとうございます。
「うぅ、気のせいだといいけど妙に悪寒がするんだよね」
歩を進めながら愚痴る時計屋
今回は自業自得なのだが原因自体を覚えていないためしょうがない。
「大丈夫? 風邪とか……」
「魔界の住人が風邪を引いてどうする」
サタンから冷静なツッコミが入った。
「何でおれたち山登りしてるんですか?」
もっともなことを明也が言う。
ここは平原を抜けたその先にある山、そこを明也たちは進んでいた。
「市街地には魔王様の兵士がうじゃうじゃいるのですわ、片っ端から倒していくのが面倒なくらいに」
「それで人目につかないところを通っていこうってわけか」
龍星が感心する。こうして安全に移動できているのも魔界の現状を知っている二人が居てくれたおかげだ。
「それにここを抜けるとすぐに魔王殿の城だ。その方が都合がいいだろ」
「確かに、裏から来る人なんてそうそう居ないですから」
「それに確か直通のトンネルがあったはずだよ」
「お、トンネルってあれか?」
拓麻の一言でみんなが目の前を見る。そこには黒々としたトンネルが口を開けていた。
◎
トンネルに入ろうとしたところで明也がふと呟く。
「ところでだけど、誰か明かり持ってる?」
「「「あ」」」
全員が気が付いた。
「うーん、俺のは?」
「ダメ、爆発なんかして目立ったらもともこうもない」
拓麻の出来る明かりは爆発するらしい。
「俺の出番だな」
龍星がにっと笑うとその掌に小さいながらも明るい炎が形成された。
「おー、流石龍星さん」
「これで進めるだろ」
龍星が中に入ると周囲が完璧に見えるほどになった。
足元などが安全か確認しつつ一行は龍星を先頭にして進んでいった。
その頃、魔王城。
「陛下、大変です! 敵襲です!」
「何だと?!」
そこに爆音が響いた。
「おぅらっ!!」
水色の髪に黒のアンテナ風メッシュ、左目だけが蝶の形をした瞳孔の水色の目をした虎耳と虎尻尾を付けた女性が槍一本掲げて殴り込んできた。




