第五十九問
LAN武様・レフェル様 感想ありがとうございます。
すっかりラブ感ゼロです(汗
時計屋宅のリビング、ジャックがティーカップに紅茶を注ぎ、この家の主である時計屋と二人の客人の前に置いた。
「ふぅ、いい天気だね」
「そうだねー、何で君たちはボクの家にいるのかな? 悠悟、ルフェ」
個人的にはあんまり交流したくない筆頭はいないがあまり魔界の面々とは居たくないのだ。
「正直言うと仕事の話だよ。君の所の一番上の人」
「・・・・あ、あの人か」
若干頭が痛くなる。あまり交流は無いものの一度あいさつした時、時計屋の神経が摩耗した。
「あの方ね。人間界の一地域を侵略してようとしていらっしゃるの」
「はい?」
ありえない単語に紅茶を飲みかけのまま止まる。
「もうそろそろ止めなきゃって話になってて」
「は、はあ・・・・・ええええ?!」
ようやく事の重大さに気がついた。
「ようやくわかった?」
「あ、うん。何やってるのさあの人」
「記録、調べてみましたらね。三年前と一年前、それから今回。三回目なんですの」
「あははは・・・・それにしても誰に阻止されたの?」
ルシファーが資料のページをめくった。
「一回目は当時高校一年生の女の子とその幼馴染たち、二回目は当時中学三年生の男の子とその幼馴染たち。どちらも『龍憑き』ですの」
『龍憑き』という単語に時計屋が驚いた顔をする。
『龍憑き』とはカムイの中でも特殊とされ基本的に人間には憑かないとされている。ただ唯一『魅入られた』人間だけには憑くことがありその人間のことを呼ぶのだ。
「・・・・もしかして、『カムイの里』の人間ってこと?」
「はい、あの方は一体何を考えておられるのでしょう?」
分かるわけがあるか。時計屋は内心突っ込んだ。
◎
「はっくし」
「大丈夫? 風邪?」
「さーなー」
そこでポケットに突っこんでおいた携帯が震える。
「あ、メール」
文面を呼んだ明也がピシリと固まる。文面は『至急連絡しろ。しなかったり、携帯忘れてた場合はリュウセイバスターの刑』と書かれていた。
「・・・・・・(さぁぁぁ」
明也の血の気が引いた。慌てて携帯で電話を入れる。
「え、ちょ 龍星さん?! 何でこんな物騒なメール送って来たんですか?!」
『おお、明也か。お前の友達が来てるぞ』
「?」
電話を替わる音がした。
『よ、明也久しぶり』
「拓麻ぁ?!」
『弥生さんから伝言、あのおっさんぶっ飛ばせ。と』
「・・・・・無理、おれとあいつのリンク薄いの知ってて言ってるのかよ!」
その辺の説明は後日。
『だーかーらー、俺がゲート作るから直接殴り込んで来いって話!』
「えー メンドイ」
『メンドイで済むか!』
「あれでもあのおっちゃんアホみたいに強いんだぜ? 前回はあいつが居たからよかったものの今回は・・・・」
『大丈夫だ。今回は助っ人が居る』
また替わる音がした。
『代わったぞ。俺だ。事情は聞かせてもらった。俺もその殴り込みに参加させてもらうぞ』
「・・・・アリガトウゴザイマス」
地味に片言になる。龍星一人で十分だろう。
『とは言え女子は行かせるわけにいかないし俺ぐらいしかいないぞ?』
「・・・龍星さん居れば大丈夫ですよ。最悪二人ぐらいは当てがありますし」
誰かは・・・まあ予想はつきやすいと思う。
「よし、連絡入れるか」
明也は携帯電話の電話帳を開いた。
「大体これで終了かな?」
事情聴取などなどの仕事を終了した明奈が伸びをする。手伝えない玲汰は寝て、一緒に手伝った深紅は同じく伸びをした。
「おわったで」
明奈の足下で眠っていた玲汰に声を掛ける。
「お。お疲れー」
「うー、疲れたー」
テーブルの上に突っ伏した。
その時、玲汰と深紅の耳が何かを聞きつけた。
「明奈!」
「ん?」
仕事疲れでぼけた明奈は反応できない。
深紅はとっさに術符で結界を張った。
その結界に刺さったのは銃弾だった。
「うっそぉ」
「何で?!」
その直後に男の野太い悲鳴が響いた。
姿消すスキルで撃った男に近づいた玲汰が、男の首に食いつき廃人の様になるまで魂を喰ったのだ。
「・・・・うーん・・何で?」
「分からんわ」
「深紅、ありがとう」
「どういたしましてや」




