第3話 炎獅子ルニィ
エデン
ルニィは色々な事ができるけど、その中でも特に炎の魔法が得意みたい。
ぼうってやった火があっという間に大きくなっちゃう。
威力の調節も自由自在で、マッチサイズの火から、建物サイズの火までできるんだよ。
その日も、すごい勢いの炎を操ってあっという間に魔物を倒したった。
いつもみたいに、エデンに行って素材とか魔石とかを集める日だったんだけど、ルニィは新入りだとは思えないくらい活躍したな。
剣を使って、一人でズバズバ敵を切り裂いて、どんどん進んでいっちゃうし、それに魔法でもすごく強い。
「すべてを灰燼に帰す非情炎よ、その威力を敵に見せつけ、吹き荒れろっ!」
ルニィが呪文をとなえると、あっと言う間に敵は消し炭になってしまった。
敵はきっと自分に何が起こったのか分かっていなかったと思う。
反撃する事も出来ずに、炭になっちゃったから。
皆はそんなルニィの活躍に大喜び。
「さすが期待の新人だな!」
「即戦力になる新人なんてそうそういないぜ!」
「今日の主役はお前で決定だ!」
嬉しいは嬉しい。
けどやっぱり面白くない。
ルニィがちやほやされていると、なんだかむっとしちゃう。
「異名は炎の魔人でいいか?」
「いや、炎獅子がいいだろ!」
「炎マスターってのはどうだ!」
私なんてまだつむじ風みたいなのしか出せないのに。
皆に頭を撫でられているルニィを見ていると、胸のあたりが苦しくなる。
ルニィだけ強くてずるい。
ルニィだけ誉められてずるい。
私もルニィみたいな強さがあれば良かったのにな。




