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第7話 しまねこのお誘い
ハルジオン ギルド裏手洗濯干し場
いつまでも弱いままでいたくない。
強くなりたい。
だから、毎日魔法の練習をこなすんだけど。
これがなかなか上達しなかった。
何でだろう。
コツとかあるのかな。
頑張って練習するだけじゃ駄目なのかな。
「むー」
杖を眺めて、振り回していると、そこに小さな影。
最近ギルドに遊びにくる野良猫がやってきた。
白と黒のまだらの猫だ。
尻尾がちょっとシマシマになってるのが特徴。
シマシマ柄のねこだから、しまねこって呼んでる。
そのしまねこは、私にむかって「にゃーにゃー」と鳴いている。
遊んでほしいのかな。
「でも誘惑には負けないよ。私は魔法の練習しなくちゃいけないんだから。
私は鋼の意志で、そのお誘いを断るんだけど、しまねこは諦めが悪かった。
にゃーにゃーいいながら、ネコぱんち。
だから私はついつい、猫にかまってしまう。
そこらへんにある、ねこじゃらしみたいな草をぶちっとひき抜いて、ふりふり。
するとしまねこは楽しそうに、飛びついた、
「猫はいいなぁ。だってのんびりしてても全然いいんだもん」
人間じゃなくてネコだったら。こんなに悩まなくてもいいのにな。




