第5話 追跡
部屋の中でスフレと一緒にお話しながらうとうとしていると、不意に窓の外で影が動くのが見えた。
人だ。
子供が歩いてる。
今は、夜。
夜中に子供だけで行動するなんて危ない事だ。
人攫いに攫われたり、犯罪に巻き込まれたりしてしまう。
普通ならそんな事ありえないはずだけど、もしも普通じゃないとしたら?
じっと見つめていると、なんだか様子が変だった。
道を歩いているの子供達は、どこかぼんやりとした様子。
頭を揺らしながら、おぼつかない足取りで、ふらふらと歩いていたのだ。
こういうのどっかで見た事がある?
えっと、酔っ払い?
ギルドの人たちがたまにハメを外しすぎて、お酒を大量に飲むとこうなっていた。
でも、子供はお酒を飲めないし、飲んじゃいけないって言われてるから。
じゃあ、どういう事だろう?
私はスフレに声をかける。
「スフレあれ見てっ!」
「何ですか?」
スフレは窓の外を眺めて驚いた。
子供が歩いているのを見て「どうしてこんな時間に出歩いているんでしょう」と言う。
少し考えた後、何か思い当たる事があったみたいだ。
「まさか」と彼女は言う。
「例の誘拐事件かもしれません」
「本当!?」
「そうとしか考えられませんよ。こうしちゃいられません」
スフレは急いで部屋を出ていく。
「他の人たちに教えなければいけませんね」
「私も行く!」
私達は部屋を出て、急いでギルドに残っている他の人達に伝えようと考えた。
けれど、私は思い直す。
でも、その隙に子供達を見失ってしまったら?
せっかくの手掛かりなのに、そんな事になってしまった大変だ。
それは良くない。
私はスフレについていこうとして、思いとどまった。
そして、部屋に戻って「えいっ!」と、窓から外に出る事にした。




