第7話 夢はいつか覚めるもの
日が落ちたあと、施設の庭でパーティーをやった。
「もっと飲めよ!」
「ここで寝るな!」
「俺の肉はどこだ!」
パーティーはずっと賑やかだった。
飲み物も用意して、お料理もたくさん作って、皆が集まってとても賑やかで、とても楽しかった。
どうでも良い事を喋ったり、ふざけ合ったり、そうする事がとても楽しくて、いつもいつも夢みたいだと思ってしまう。
本当の私はまだあのくらい部屋の中を見て、ありもしない夢を見ているだけなんじゃないかと、そう思ってしまう。
「そんなわけないよ。これが現実」
だって、ほっぺつねったら痛いし。
だから大丈夫。
怖がらなくてもいい。
なのに、どうしてだろう。
なんでか、少しこわい。
どこからか潜り込んできた黒猫が、目の前でにゃあと鳴いた。
「夢はいつか覚めるもの」だとそう私に教えるように。
黒猫は鳴く。
にゃあと鳴く。
箱の中で。
たった一匹で。
他には、人形でつくられた、猫がいる。
けれどその猫は鳴かない。
だから、本当にいるのはたった一匹。
孤独な一匹。
誰が猫を一人にしたの?
猫はどうして箱に入っているの?
猫はこれからどうなるの?
箱の外を見つめてみたら。
ひょっとしたら猫をそうした原因が、理由が分かるかもしれない。
でも、分かるのは外にいる誰かだけ。
猫には絶対、分からない。
ずっと、ずっと。
どんな理由だとしても、分からないーー。




