18/82
第5話 エリオ・モラトリアム
みんな好きだけど、ハルジオンの中で特に好きなのは、スフレとあともう一人。
ハルジオンのリーダーの女性。
エリオ・モラトリアム。
優しくておっとりとした、のんびりやさん。「あらあら」が口調の人。
「あらあらシノン、偉いわねぇ。ちゃんとお勉強してるわねぇ」
得意なのは料理と洗濯と掃除。
ギルドのリーダーをするより、主婦をしている方がとてもしっくりくる。
なんでこんな事をしてるんだろう。
聞いてもはぐらかされるだけなんだよね。
今だってエプロンつけて、布団叩きを持ちながら歩き回っていた。
お母さんみたいな人だなって思う。
「今からお寝坊さんを起こしに行くんだけど、煩かったらごめんなさいね」
エリオはのんびりと歩いていく。
その先には、メンバーの部屋がある。
「ドンキーったら、本当にもう世話が焼けるんだから」
数分した後、けたたましい音がした。
そして、誰かの驚く声。
心の中で寝坊で有名なギルドメンバーに合掌する。
頼もしくて優しくて、でもちょっと容赦がない。
「ぎゃああああっ! やめっ、起きますっ! ただいま起きますから。耳元でそれはまず、うぎゃあ!」
いつも何をしているのかちょっと気になる。




