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第4話 ありえない
研究者達は今日も少女にむらがる。
枯れて尽きてなお。
屍に群がるハエのようになって。
幸せとは奪われるために存在している。
命とは失う為に生きている。
愛は研究材料。
絆は試金石。
全てを解き明かしたい。
欲が彼等を動かしている。
欲だけが。
自分だけの欲望だけが。
彼等の世界は狭い。
誰ともつながっていない。
横に立っている者達とすら。
ありえない。ありえない。
つくられたフィクションだ。物語だ。
ゆがんだ奇跡だ。
軌跡しか残さない。
この物語は何も残さない。
車輪の後しか。
それでも。
ここにありえている。
「すばらしい。
私達は神を作り上げているのだ」
研究者達の一部は賛同者となって、協力的になった。
何が彼らの琴線にふれたのかわからない。
アンサードールたちは、より積極的に実験に参加している。
神を作る?
そんなものに興味はない。
器をつくる?
かつてはそうだった。
けれどそんなものにも、もはや興味がない。
ただ、会いたいんだ。
ただ、声を聴きたい。
もう一度だけ。
たった一度だけでも。




