サタンとマモンの話
「どうしたのな、真剣な顔で」
「茶化すな、マモン」
「その呼び名で呼ぶってことは・・・」
「まあな、今日ユウはコウと買い物に出てるからな」
ユウはコウと一緒に食材の買い出しに出ているので今が頃合いだと思い、かつての呼び名でそういった。
もちろん聞こえてはならないから結界を張り音も遮断した。
まあ私達の空間へと行ったほうがいいのだろうがユウとコウが帰ってきたときに用事がない私達が居ないとおかしくなるので今回はこのような形にした。
「マモンこれからどうする?」
「どうするとはなんなのな?」
ユウには恩義があるし離れたくないというのが正直な話だがそれと同時に私は魔王様に使える七のうちの一
それにコウ自身は気づいていないがあれは間違いなく天使の力、でなければこの私そしてマモンに戦えるはずがない
魔王様かユウかどちから天秤にかけた時私はどうすればいいのか?
それを同じ境遇の七のうちの一に聞きたかったのかもしれない。
「だから、これからの事だよ」
「え?サーちゃんとの将来設計?」
「ちげーよ」
デコピンし再度真面目な顔でいった。
そして緊張した空気が流れたのちマモンは机の上にあったリンゴを私めがけて投げた。
「ここの暮らしって楽しいのな」
「だな」
「サーちゃんもユウの事好きみたいだしな」
「・・・」
「確かにお互いに七のうちの一だけどさ私はそれを降りようと思うのな」
「それが許されるとでも思っているのか?マモン」
「だって魔王様はいなくなったしだったら私は新しくユウを守ろうと思のな」
「数千年やりやった人種と手を組むっていうのかよ」
「ちがうのなサーちゃんはユウのそばにいるのが一番幸せと思ったまでなのな、あの頃のサーちゃんは与えられたことをただ単にこなすことしかしてなかたけど今のサーちゃん見てると私もうれしいのな」
確かにマモンの言っていることは当たっていた
魔王様の配下だった頃の私は何をするでもなくただ単に毎日タンタンと人々をやっていた。
最初こそは泣き顔などを見てこれは悪いことだと思っても慣れてくると何とも思わなくなっていった。
そしてそんなことをしてから数千年が経ちとある少女に出会った。
それがユウだった。
七のうちの一の私の使命は偵察だった。そしてその国が私たちにとって邪魔だった場合消すようにと言われていた。
だがユウと出会い思いが揺らぐ
「サーちゃんにとってユウはそれほどのやつだったのな」
「え?」
「イヤイヤだってそうだろ、好きな人を守れないんだったら結局それだけの思いだったってことなのな」
「・・・」
「言い返さないのな?」
「・・・」
自分が本当はどうしたいのかは分かっているだからこそ反論は出来なかったし、しなかった。
だが、だが、本当にそれでいいのか? サタン
「サーちゃんて本当に頑固なのな、昔から」
「ええ、そういう貴方は私の事サタンって呼ばないのね、そういう柄でもないでしょうに」
「だから、ユウに出会って変わったサーちゃんのことをサーちゃんって呼びたくなったのな、理由なんて特にないのな」
「・・・」
「それにさっきの話だけどだったら両方守ればいいだけじゃないのかな」
「両方って、魔王様とユウの事」
「そなのな」
「そんな難しいこと」
「難しいからそれが出来た時うれしいのな」
確かに考えもしなかった
魔王様とユウとの約束事を同時に守るだなんて、優劣なんてつけられない私は全力で両方の約束を守って見せる。
「だったら、協力しなさいよね。マモン」
「サーちゃんのデレなのな」
「ちげーよ」
「ま、そういう顔も見れるようになったしそういう顔にさせてくれた子だからその子に譲ってもいいのな」
そして結界が反応した。
どうやらユウとコウが帰ってきたようだ。
新しい思いとともに私はいつものあいさつをした。
「おかえり」
「おかえりなのな」




