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贖罪

ブックマークしてくれた方たちに感謝込めて、本日もう一話更新します。

ありがとうございます!

 用事で出かけたサーラだけれど、行き先は先ほどの冒険者殺しと争いになった場所みたい。



「あれから時間はまだそう立っていない。 あいつは絶対に俺らを狙ってくるはずだ」


“それでここに戻ったっていうのか?”


「ああ、そうだ。 今お前が見られるのはまずいからピアスにいてくれ」


 ふーん、サーラの綺麗なピアスはフェンリルがいる場所なんだ?

 っと! 早速現れたみたい。



「おやおや、付き人のおねぇちゃんがたった1人でこんなところに来たら、殺してくれって言ってるようなもんだよぉ?」


「わざわざそちらから来てくれるなんて、探す手間が省けて助かりました」


「へぇ〜俺を探していたの? あははは、そうなんだ。 ねぇ、さっき聞いてきたんだからさ、今度はこっちも聞いてもいいかな?」


「ええ、どうぞ」


「どうして俺を探していたのかなぁ?」


「そうですね……」



 サーラはもう一度冒険者殺しに2度と殺人に手を染めないかを尋ねたわ。 もちろん答えはノーだったけれど。



「なら仕方がありませんね。 私が貴方を贖罪しましょう」


「はぁ? なに言っちゃってくれてんの? 俺の方こそおねぇちゃんを贖罪してあげるよ」



 冒険者殺しの男がサーラに小剣(ショートソード)とソードブレイカーで襲いかかってきたのだけど、サーラはその攻撃を杖で軽々と、躱し、避け、受け流していく……



「驚いた、おねぇちゃん一体何者だよ。仕方ないからひっさしぶりに全力出しちゃうよぉ〜」



 男の攻撃がさらに鋭さを増して、たぶん私じゃ見えないぐらいの速さで小剣(ショートソード)とソードブレイカーを繰り出してきたわ。

 だけど……


 その猛攻撃すらサーラはやすやすと受け流していったわ。



「ま、参った! あんたにゃ勝てる気がしない」


 ついに冒険者殺しの男が武器を放棄して手を上に上げて観念したみたい。



「呆気ないぐらいずいぶん素直ですね」


 鞄からロープを取り出したサーラが近寄った次の瞬間、隠し持っていたナイフをサーラに向けて投げつけたわ。



「そんな手に引っかかると思いましたか?

……3度機会を与えたというのに残念ですね」


 投げつけてきたナイフを躱したサーラがその手に持ってる杖を冒険者殺しの男に向けて……



「己の行為に後悔しなさい」


 サーラがそう言った直後冒険者殺しの男の身体に次々と刺し傷が勝手に出来ていって、そこから血が噴き出し始めて、その痛みで苦しみもがきはじめるの。



「お前が今まで殺してきた冒険者たちと同じ苦しみを味わいながら、朽ちていくがいい」



 そう言ってサーラは踵を返してその場から立ち去り出して、残された男の悲鳴だけが辺りに響き渡って……しばらくして静かになったわ。






 その頃、家に戻ったフィンはマクシミリアンに怒られていたわ。



「まったくお前というやつは王女を危険な目に合わせおって!」


「だからすまねぇって、それにまさか冒険者殺しに出くわすなんて思いもよらなかったんだ」


「うるさい! 口答えするな!

こっちはせっかくチケットを取っても無駄になったしで散々だ」


「あ、そうだ親父、チケットなんだけどやっぱ貰えないかな? 昨晩の王宮のコンサートを見た姫様がまた見たいって言うから、チケットあるって話ちまったんだ」


「それは本当か! よくやったぞ我が息子よ、よくやった」


 なにをそんなに喜んでいるのかわからないフィンは、マクシミリアンのご機嫌のチャンスを逃すことなく逃げ切ったみたい。



「僕の苦労が報われたニャアァァ!」


「やはり某の策通りになったな」


「絶対に違うと思うニャア……」


「何か言ったかね!?」


「なにも言ってないニャン、というかこのやり取りも飽きてきたニャア」


「お前も先ほどの働きは見事だった」


「おお! 褒められたニャア! でもなんであそこで助けに向かったのかニャ?」


「某は王国の将軍なのだから当たり前であろう?」


 猫の女獣人がわけがわからないって顔でマクシミリアンを見ていたわ。

 マクシミリアンは王位や権威は欲しいけど、殺してまで奪い取りたくないってところなのかしらね?




 アルバロは亡くなった友達の遺品を持って、冒険者ギルドに報告したあとに【愛と美の神レイチェル】の神殿に向かって弔ってきたみたい。



「【愛と美の神レイチェル】様、僕は仲間を見捨てて自分だけ生き残ってしまいました。

こんな僕をどうか許してください……」


 もちろんアルバロに応えてくれるはずもないんだけど、それでもアルバロは必死に懺悔を続けていたみたい。

 これがウルヴィスの言っていた事なのね……



今回の話、意外だった方もいるかもしれませんが、ララノアは所詮まだ12歳の女の子で、天賦の才はあってもいわゆるチート持ちとかではないので、今後も戦いはあってもオラオラという強さはありません。

その代わり、ララノアの周りがバケモノ揃いですけどね。



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