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レイチェルの頼み

いつも読んでくれてありがとうございます!

 今日は昨日の出来事があったからって、お父様の計らいで1日ゆっくり好きにしなさいって言われて、火蜥蜴(イフリート)とグリフィンとで王宮の庭で久しぶりにノンビリしていたの。



「朝からこんなにゆっくりできたのは幼少期ぶりぐらいかしら?」


“んだなぁ。 ララっちが小さい頃はお城の探検でオラっちはいつもヒヤヒヤものだったさ”


 ピピピピピピ


「そうよね、そのおかげでグリフィンと出会えたんだもんね」


“そいつを言われたら俺っちなんにも言えなくなるさぁ”


 こんな感じでノンビリしていたら、王宮で見た事もないまるで町娘の様な格好をした女の人が、私たちの方に笑顔で近づいてきたわ。


 私とグリフィンは警戒してるのに、火蜥蜴(イフリート)はおじさんの姿になって手を振って“いよ〜う”だって。

 知り合いなのかな?



「初めましてララノア、私はレイチェルって言ったら分かるかな、ん?」


 レイチェル……うーん、どこかで聞いた事ある様なない様な……



「も、もも、もしかして、ひぃおふぁーふぁふぁま!?」


「間違ってはいないけど、その呼ばれ方は嫌だなぁ」


 痛くない様にだったけど、ほっぺ引っ張られたぁぁぁぁぁ……でもひいお祖母様はひいお祖母様でしょ。



「まぁいいわ。 ララノアにお願いがあってきたんだけど聞いてもらえるかな、ん?」


「お願い?」


「うん……アルバロって知ってるよね? 実はアルバロが私の神殿で昨日からずっと懺悔をしてて動こうとしないのよ。 かと言って気軽に私が現れるわけにはいかないでしょ」


「たった今、気軽に私に話しかけていると思うんですけど……」


 苦笑いを浮かべながら悪い顔を見せてくるひいお祖母様に思わず後ずさりしちゃう私。



「なんで逃げるの、かなぁ?」


「ひ孫イジメをしようとするからよっ!」



 うん? ひいお祖母様が急に立ち止まったけど、落ち込んじゃったかな?

 ちょっと言い過ぎたかな……



「と、とりあえずアルバロをなんとかすればいいのね?」


 そう言った瞬間ひいお祖母様はパァっと明るい顔になって手を合わせてお願いのポーズをすると消えていなくなってしまったわ。


 そして入れ替わる様にフィンが来たの。

 ひいお祖母様はフィンが来たから慌てて姿を消したのね。



「おはようございます姫様、うお! グリフィンだ」


「おはようフィン、今日はおやすみのはずなのにどうしたの?」


 何かを差し出してきたから受け取ると、ブリーズのコンサートチケットだったわ。



「昨日約束したチケットです」


 あれ、2枚……

 気がついたのか、フィンが慌ててサーラとどうぞって言ってきたんだけどさ……



「サーラとぉ? この間あまり嬉しそうじゃなかったわよ?」


「そうでしたか……そうなるとログェヘプレーベ大臣か、ヴォーグ王ととでは……大事になってしまいますよね」


 そうなのよねぇ……誰か都合のいい人はいないかしら?



「困りましたね……誰か適任の人がいればいいのですが……」


「いるじゃない私の目の前に! フィン、一緒に行ってくれる?」


「じ、自分とですか!?」


 あれ? なんか顔を真っ赤にさせちゃったよ? 怒らせちゃったのかな……



「ご、ごめんね、迷惑だったーー」


「じ、自分なんかで宜しければ是非!」


「これは命令とかじゃないのだから、嫌だったら別に断ってもいいのよ?」


「全然問題ないです! 是非お供させてください!」


「そ、そう?」


 なんだか凄い迫力で言い返されちゃった。 でも、とりあえず問題解決したのかな?


 私に聞こえないように、フィンが小さくガッツポーズしてよっしゃ〜って心で叫んだみたい。



「あ、そうだ。 ねぇフィン、昨日のアルバロを覚えているわよね」


「え? ああ、はい」


 私はひいお祖母様から聞いたことは伏せて、アルバロが昨日から【愛と美の神レイチェル】の神殿で懺悔をしている話をして、なんとかしてあげたいことを相談したらフィンが急に暗い顔になっちゃった。



「姫様はどこでその事を知ったんですか?」


「え? あ、うん。 ちょっと知り合いの人に……そう、知り合いの人に教えられたのよ」


「そうですか……

とはいえアルバロは冒険者ですからね。 姫様がどうにかできるとは……」


 そうよねぇ……ひいお祖母様も無茶を言うわ。 でも引き受けちゃった以上私がなんとかしなくちゃ。


 とりあえず神殿に行くしかないわね。



「姫様どちらへ?」


「神殿よ?」


「神殿は王都ですよ。 まさか1人で行く気ですか?」


 ……う、そうだった。 うーん、でも仕方ないわよね……



「すぐに戻るわ」


 私はグリフィンに飛び乗って、神殿に向かってもらったの。


 その場に残されたフィンが遠ざかる私の方に向かって何か叫んでたかも?





「やべぇ! 急いで神殿に行かねぇと親父にぶっ殺されかねねぇぞ。 姫様もあれだけこの時期は犯罪が増えるって言ったっていうのに……」


 フィンが慌てて身支度を整えて馬に乗ると、王都の【愛と美の神レイチェル】の神殿に向かって走らせたの。




 そしてその終始を陰ながら見ていたサーラも黒いローブにフードを深く被ると、神殿に向かって転移(テレポート)のように移動を開始しだしたわ。




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