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「それで、どうだった?」
六人の子どもたち全員からアリバイを聴いた桂に、竹之内がそう訊く。
「全員シロのようなんですよ」と、桂はハンバーグ弁当を食べながら言った。
「シロか……」
竹之内は弁当のトンカツを頬張りながら言う。
「はい、なんでも、芹沢は監禁時、子どもたちにあの家から出るなと言っていたらしいです。それと、もし勝手に脱出するようなことがあれば、『殺す』などと脅していたようなんです」
「ええ……そうなんだ」
「はい。だから、誰も芹沢とは接触することはもちろん、トイレや食事以外で部屋から出るということはなかったらしいです……」
桂はそう話す。
「なるほど」
竹之内は頷く。「となると、内部犯じゃないということになりそうだな……」
「うーん、そうとも言えます。しかし……」
そう言って桂は考える。
犯人は内部犯ではなく、外部の仕業か。だとすると、一体誰が芹沢を殺したのか?
三十代の長い髪の女性……。
小木曽少年の証言は嘘ではなく、本当だったのか? いや、本人が嘘と言っている以上そんなはずはない。だとすると内部犯の仕業だろうが……。
桂は色々と考えてみたものの、こんがらがるばかりであった。
「そういや……」
ふと、竹之内が口を開く。「桂さんが子どもたち一人一人にアリバイを聴いている時、子どもたちがこんな話をしていたんだ」
「え? なんですか?」と、桂が訊く。
「『どうして僕たちは誘拐されたんだろうね』って……」
「どうして、か……」と、桂は呟く。それから、確かにと桂は思った。
芹沢はどうして子どもたちを誘拐したのだろう。しかも、六人の子どもたちを。普通に考えたら、多いではないか!
「どうしてだと思う?」
竹之内が桂に訊いた。
「さあ……?」
桂は首を傾げる。
「一つ思ったんだけどね」と、竹之内が前置きする。「もしかしたら、芹沢はあの六人の中の誰か一人を誘拐しようとしていたんじゃないかな……」
「なるほど。それは思いつかなかったです!」
そう言って、桂はにやりと笑う。
そしたら、と桂は言う。「ヤツの身辺を調べましょう」




