第12話 罠
# 罠
*トラップ* 【名詞】
## 意味
1. 迷宮内に巧妙に仕掛けられた、探索者の行動を妨害したり、危険を及ぼしたりする仕掛けのことわん。通常は「トラップ」と呼ばれているわん。
2. 落とし穴や毒針、ガス噴射など物理的なものから、魔力を感知して発動する魔力罠、特定の条件を満たすと発動する精神罠など、その種類は多岐にわたるわん。時には、特定のフラグによって作動するものも存在するわん。
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> 迷宮の深層に進むほど、罠の種類は増え、その巧妙さも増していくわん。安易な探索は命取りとなるわん。罠は時に、探索者の判断力や知識、そして運を試す試練となるわん。
## 類義語
- [[トラップ]]
## 閲覧者コメント
* あの時、罠解除のスキルがなければ、今頃俺はダンジョンの肥やしになってたぜ。やっぱスキルって大事だよな。 -- 危機一髪のルーキー アッシュ
* 罠の構造を解析するのは非常に興味深いわ。特に、複数の罠が連動して発動する複合罠は、製作者の悪意としか思えないわね。 -- 魔道具研究者 エルマ・フォン・ハインツ
* 罠のおかげで、ボクの持つ『罠発見』のスキルが大活躍するわん!ボクってばすごいわん! -- 自信満々な自称天才探索犬 レオ
## 追記メモ
- 罠は、迷宮の階層が深くなるほど危険度が増すため、罠探知や罠解除のスキルは必須だわん。
- 罠の中には、魔物を呼び出すものや、迷宮の構造を一時的に変化させるものも確認されているわん。未確認情報だけど、迷宮核が罠と連動しているなんて噂もあるわん。
◆ ◇ ◆
「エアフォンも圏外になってるな。立夏さんの方はどう?」
「駄目ね。此処はおそらく未発見の階層、彼津野第三迷宮は五階層のダンジョンじゃなくまだ下があったことになるわ。このフロアが迷宮型でなく遺跡型だし間違いないと思う」
罠に嵌まって落ちてきたこの階層、迷宮型だった一階層、二階層と異なり遺跡型となっていた。
迷宮型に近いが、遺跡型は何らかの建物等を元としたダンジョンとなる。
そして、この階層だが広く取られた通路の両脇はガラス張りの壁とその中を泳ぐ魚の群れが見えていた。
『これが噂に聞く水族館かわん? こんなところで水族館が見れるなんて思ってもみなかったわん』
「俺もだよ。初ダンジョンでこんなところに来れるなんてフラグの威力凄すぎだろ」
「あぁ、えーと、ごめんなさい」
「え、あ、立夏さんのせいとかじゃなくて言葉の綾ってやつです」
『そうわん。きっとマスターのせいわん』
しょんぼり肩を落とす立夏さんの姿に慌ててフォローを入れる。
「確かに、シンラ君の可能性もあるな。魔素適正が高い人はダンジョンに愛されてるとも言うぐらいだ。そんなことより、今は此処の調査だ! フィールド型での海や湖の例はあるが、水族館の遺跡型なんて初めてかもしれない。まずは出現モンスターの調査だが……」
興奮気味に話しだした立夏さんが固まる。
そして、口に指を当てて静かに隠れるようハンドサインで指示をされた。
「……どうしました?」
突然臨戦態勢を取る彼女と小声と話す。
「シンラ君、あれ、あの先にいるモンスター見えるかい? 何に見える?」
「サメ……、サメですかね?」
『凶暴そうな口をしてるわん』
水槽に挟まれた通路を抜けた先の広間に見えたのは空中を優雅に泳ぐサメだった。
「だよね、サメって飛ぶものだったかな?」
「最近のサメ映画では二割近くのサメは飛んでるらしいですよ」
「えっ?! そうなの。じゃあ飛んでてもおかしくないのかぁ」
立夏さんは少しばかり浮世離れしたところがあって少し心配にもなるが、今はあの空飛ぶサメへの対策を心配したほうが良さそうだ。
「ところで、立夏さんもあのモンスターは知らないってことですよね」
「そうだね。今エアフォンで確認したけど未確認モンスターで間違いなさそうだ。とりあえず、フライングシャークと名付けといた」
「まんまですね」
『まんまわん』
「い、いいじゃないか。まんまでも、空飛ぶサメとかよりはましだろう? それにしても、あれはホホジロザメかな、よりによって一番凶暴そうなやつだね」
広間を回遊しているらしき四、五メートルはあるサメは凶暴そうな歯に大きな背びれ、そう、サメ映画でおなじみのやつだった。
「とりあえず、回避ルートがないか調べようか」
「ああ、私もそれが良いと思うな。どうみても今の私達が勝てそうな強さじゃなさそうだし、刀が通るイメージも湧かない……」
立夏さんで駄目なら攻撃スキルも持たない俺がかなうはずもない。そもそも、俺はこれが初ダンジョンなのだが?!




