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突き進め頂点へ! 日本競馬のゆめへ!  作者: シャルシャレード
2章 3歳
19/37

皐月へ向かって

明日は安田記念ですね。


ダービーはちょいプラスぐらいだったのでリベンジしたいです。


敗戦から3週間。調教後。



中島はホワイトジェムの体を洗い場に固定し入念に洗う。


『痛いところはない?』

中島は話しかける。

松崎や清弘に話しかけは大事だと常々言われているため中島も積極的に話しかけている。

馬の声は聞こえないがなんとなく返事をしているのがわかる気がする。



いよいよ来週はクラシック第1戦皐月賞。

中島にとって担当馬初のG1出走の上、それがクラシック。

否が応でも緊張してしまうものだ。


無事に走りきって欲しい。

その思いからかいつも以上に口数が多くなる。



馬房の方に戻り、ブラッシングや馬体の検査をする。

ここでもいつも以上に慎重になる。

飼葉を与えたところで大田さんが訪ねてきた。

『どうも、お久しぶりです。』

仕事が忙しいらしく、久しぶりにホワイトジェムに会いにきた。

『おはようございます、大田さん。わざわざありがとうございます。』

『間違えるように良くなりましたね。ホワイトジェム。牧場の端っこでひっそりとしていた時が懐かしい。コハクなんて呼ばれてたんですよ。』

『やっぱり、そうだったんですか?高村騎手からそう聞いて、疑ってたんですよ。』

中島はホワイトジェムのコハク時代を知らない。

その後、コハクの昔話を聞いた。

兄弟のような馬がいたこと、売れ残ったこと、そして柵を飛び越えた後の目が衝撃的だったこと。


ホワイトジェム、いやコハクについてさらなる愛情が湧いてきた。

G1を勝たせたい!その思いがさらに強くなった。




木曜日、今日は、厩舎にて騎手、調教師、厩舎スタッフによる、打ち合わせをする。


『馬体に異常ないですし、とても元気です。』

『追い切りも問題はなかった。』


美浦 W84.5 64.950.938.1 12.3

強目追ったとは言え、なかなかのタイムである。

同厩の先輩に胸を借り、着々とその力を付けていった。


『乗った感じも問題ないです。日を追うごとに強くなっていると感じます。』


皆、口を揃える。

しかし、顔は浮かなかった。


『後は、どう進めるかですね。アルファジャックルをどうするか。』

『アルファジャックルだけじゃない、サルベージタキオンや年明け3連勝のユノソリューションだっている。』


能力だけで見ればホワイトジェムはその馬たちに数段劣る。しかし、競馬には絶対はない。


『ダメで元々。1番自信のある乗り方で行こう。』

松崎が話す。

それしかない。清弘も中島もうなずく。



作戦は決まった。

後は本番を待つのみである。




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